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特捜部Q ―Pからのメッセージ―/ユッシ・エーズラ・オールスン、吉田薫・福原美穂子訳
その手紙は、ビンに収められたまま何年間も海中にあり、引き揚げられてからもすっかり忘れ去られていた。
だがスコットランド警察からはるばる特捜部Qへとその手紙が届いた時、捜査の歯車が動き出す。
手紙の冒頭には悲痛な叫びが記されていたのだ。
「助けて」
いまひとつ乗り気でないカールをよそに、二人の助手アサドとローセは判読不明のメッセージに取り組む。
やがておぼろげながら、恐るべき犯罪の存在が明らかに……


特捜部Qシリーズ第3弾。

スコットランド警察から、七年も前に発見された海中の瓶の中に入っていた手紙が送られてくる。
デンマーク語だったためだが、時間が立ちすぎていたため読み取れる言葉は少ない。
だが、最初の言葉だけははっきりとわかった。
「助けて」と書いてあるこの手紙の謎を追いかけることに気乗りしないカールは、古巣の殺人捜査課に意趣返しできそうな連続放火事件に関わりたいのだが、助手のアサドとローサはカールの意に反して事件を追いかけはじめる……というストーリーです。

連続誘拐事件を描いているのですが、宗教的マイノリティのコミュニティについて疑問をおぼえると展開に違和感がでるかもしれません。
自分の信仰と子供を天秤にかけるようなことが、そもそも信仰のない私には理解できません。
コミュニティから排除されることへの恐怖も薄いので、余計に。
だからこそ、犯人の人生や背景がこれでもかと描かれているのかもしれませんが……。

展開事態は前作、前々作に続き、古い事件を調べつつも現在進行形の被害者を主人公たちが救えるのか、ギリギリの状況が続くスリルにどきどきしながら読めます。
文句なしで面白かったです。
ただ私は、子供たちよりも夫のことを疑い、窮地に陥った女性が救われるのかどうかが気になって気になって。
著者の描く女性は皆それぞれ芯が通った強い人物が多いですが、私程度の読者でもありえるこの女性のごくごく平凡な悩みがとんでもない闇をはらんでいるあたりが、私に感情移入させたのかもしれません。

そして、変わり者揃いの特捜部Qに前作加入したローセのとんでもない事態と、ますます謎が深まるアサドの私生活が本筋の謎よりよほど気になります。
特にアサドは一体どこに住んでるんだ……シリアからの亡命者というのも怪しくなってきたし、シーア派っていうのが関係あるんでしょうかね。


JUGEMテーマ:読書


| [海外作家:K〜O]ユッシ・エーズラ・オールセン | 12:00 | comments(0) | - |
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