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教室に雨は降らない/伊岡瞬
評価:
伊岡 瞬
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 740
(2012-09-25)

森島巧は公立小学校で音楽の臨時講師として働く23歳だ。
音楽家の親の影響で音大を卒業するも、流されるように教員の道に進んでしまう。
腰掛け気分で働いていた森島だが、学校で起こる予想外のトラブルに巻き込まれていく。
モンスターペアレント、いじめ、無気力教師、学級崩壊…さまざまな問題にぶつかり、手探りで解決していく中で、彼が見つけた真実とは?
曇りがちな私たちの心を晴れやかにする珠玉の青春ミステリー。



音楽大学を卒業後も思うような職に就けず悩んでいた森島は、産休を取る音楽教師の代わりに臨時職員として小学校教師となる。
教員免許すら惰性で取得した森島にとって教師に夢や希望があるわけではないもののそれなりにやっていけそうだと思い始めるが、学校はモンスターペアレントの存在に悩まされたり、いじめ問題があったり…というストーリーです。


ミステリーという言葉に惹かれてふらっと入った本屋で魔が差したように購入した本でしたが、「あたり」でした。
謎解きが物語に対して自然で、それがそのまま主人公の成長物語になっています。
単に主人公の思いつきや行動によって謎が解決されてめでたしめでたしではなく、良かれと思い行動するも事態が思わぬ方向へ転がってしまったり、実は裏があったりの展開もいい。
他の登場人物も、教師仲間だけでなく受け持つ小学生たちも一筋縄ではいかなくて魅力的。
学校が舞台なだけにモンペやいじめはありがちな題材かもしれませんが、そこをセンセーショナルに描こうという意図はなく、そこから見える人間事情や真摯に対応しようとする主人公の心情が主題になっているおかげで読後感も爽やかでした。

ミステリ部分に、悪い言い方ですが「びっくり」させてもらえれば人物の造形も物語の完成度も文章も目を瞑ってしまえる私からすると、これをミステリーとしてだけで推すのは惜しいと思ってしまいました。
いえ、そうでなければ私は読んでないのですけど。




JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:あ行]伊岡瞬 | 02:00 | comments(0) | - |
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