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天神のとなり/五條瑛
錦糸町でヤクザのためにトラブルの調査や処理をしている鏑木は元大学の准教授。
女性問題で大学を追われ天藤会の若頭・白樺に拾われた。
ある日亀戸天神近くの繁華街で天藤会の関係者が射殺された。
白樺の命を受けた鏑木は、プールバーのアルバイト・京二を相棒に調査を始めるが、謎の二人組に襲われ負傷してしまう!
世渡りベタな男たちの奮戦を描く傑作推理小説。


大学准教授の地位を女でふいにした鏑木は、ヤクザのフロント企業社員という形態でトラブル調査をし糊口をしのいでいる。
ある日、構成員ではないが身内の身内といえる男が射殺される。
一体誰の仕業なのか、対立軸がはっきりしない業界において復讐相手を間違えないよう、背後調査をすることになる鏑木だったが……というストーリー。

徐々に増えていく登場人物やつながっている事件等もありますが、途中まで勘違いしていたぐらい連作短編風のミステリです。
主人公が周囲を冷めた目で見ているのはハードボイルド物としてお決まりかもしれませんが、自分の考えがはっきりしているせいではなく、過去の社会的地位がある自分と決別できずかといって這い上がる気力もなく、社会の暗部に染まらないが離れることもできないだけ、とも言えるキャラクタでした。
そして、そもそもヤクザのために働きヤクザから殺人を語られても流してしまえるうえに、自分がそれに関わっても平気という点で、ノワール系なのか…。
それにしては人情話を絡めてきたりして、爽やかな読後感でした。
肝心のミステリ部分は見せ方が上手。
派手さには欠けましたが、登場人物たちが派手に生きる気のない面子ばかりなので、ちょうど良い感じ。
綺麗にまとまっていました。

著者らしい甘ったるい男たちの作品でしたが、好きです。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:か行]五條瑛 | 22:53 | comments(0) | - |
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