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遺骨/アーロン・エルキンズ、青木久恵訳
司法人類学界の長老がバス事故で悲劇の死を遂げて十年、その遺骨が自然史博物館に展示されることになった。
それを記念して開催される学会に出席するため、ギデオンはオレゴンへ飛んだ。
ところが遺骨が何者かに盗まれる不可解な事件が起こり、続いて博物館の近くから謎の白骨死体が――シリーズ屈指のトリックで謎解きの醍醐味を満喫させる本格雄篇。


ギデオン・オリヴァー教授シリーズ第7作目。

司法人類学西部連盟(WAFA)という私的団体に籍を置くギデオンはその会合へ出席するため、妻のジュリーと講義を行ってもらうために呼んだ友人でありFBI特別捜査官でもあるジョンと共にオレゴン州へ行く。
その連盟の発端とも言える司法人類学の長老・ジャスパーが引退パーティーからの帰路で亡くなって十年がたち、もともと献体を希望していた彼の遺骨が自然史博物館に展示されることになったという。
しかし、公開された遺骨は盗まれてしまう。
WAFAの誰かが盗んだのか、何のために?と気になるギデオンだったが、ジャスパーの直弟子の多くは何かを隠しているようだった。
そして散歩中森の中で死体を発見したギデオンは、その白骨の再現をまかされてしまうのだが……というストーリーです。

旅情ミステリの傾向が強いシリーズ作品ばかり読んでいたので、司法人類学者としての真っ当な仕事が詳しく描かれていて興味深かったです。
例えば、偶然ギデオンが見つけてしまう埋められた白骨死体も、「土壌圧縮地」なるものがあったため。
この「土壌圧縮地」とは、死体を埋めて地面を元どおり平らにした場合に起きる現象らしく、たまたま訪ねたアパートの一室で関係者が死んでいたり、工事現場から偶然発見される白骨死体よりもかなり面白いですし、登場人物やシチュエーションに合っていてよく出来ています。
また、読んでいない作品も多いので滅多なことは言えませんが、いつも骨をいじくり回して炎症の痕やナイフで傷つけられた痕を見つけるギデオンが、顔面再生なるものをするのも物珍しかったです。
しかもそれが劇的に使われていました。
最後は、紹介文の煽り通り、珍しく派手なトリックがあって読み応えがありましたし。
引っかかる部分がなかったとは言えませんし、著者お気に入りのキャラでいつもどこかに出したいというジョンがいてもいなくても良かった気もしないでもありませんが、充分満足です。


JUGEMテーマ:読書
| [海外作家:A〜E]アーロン・エルキンズ | 23:51 | comments(0) | - |
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