<< 夢見る黄金地球儀/海堂尊 | main | 遠まわりする雛/米澤穂信 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
ボトルネック/米澤穂信
亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。
ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。
不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。
もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。
世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。
そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。


兄が死亡したという知らせを受けた時、恋人が事故死した東尋坊に嵯峨野リョウはいた。
花を投げ込もうとしたところ、そこから落ちてしまう。
そして目覚めた世界では、自分は存在しておらず、自分のかわりにノゾミという「姉」がいたのだが……というストーリーです。

ラノベを皮肉で包んだ作品でした。
通常、異世界(ここではパラレルワールド)に紛れ込んでしまった主人公というのは、伝説の勇者だったり魔法使いだったりして美男あるいは美女に囲まれたりするわけですが、そんな「普通」を嘲笑するかのようなストーリーで、非常に面白かったです。
愚かな者はどこに行っても愚かだし、環境のせいで今の「自分」があるわけではない、という考えは真っ当なのですが、物語世界では「異端」ですよね。
最後までらしくて、楽しく読めました。

ただ、問題はこれが青春「ミステリ」であるとしてしまったことでしょう。
世界観がファンタジーであろうとSFであろうと成立するものだと私は考えていますが、ミステリというにはちょっと弱いかと。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:や行]米澤穂信 | 18:50 | comments(0) | - |
スポンサーサイト
| - | 18:50 | - | - |
コメント
コメントする