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星の舞台からみてる/木本雅彦
香南は、顧客の死後にweb上の死亡告知やサービスの解約処理を代行するHCC社勤務の25歳。
伝説の創業メンバー・野上の死後処理を任された彼女は、謎のメールに導かれ彼の人生を追う。
一方、香南のネット上の代理人である<カナ>も、野上の代理人である<ボク>と出会う。
香南とカナの進む先には、野上の遺した世界を揺るがす秘密が……恋に仕事にひたむきな女子がwebとこの惑星の未来を拓く。
愛と勇気のシステムエンジニアSF!


ネットワーク上の死後の処理を行うことを専門とするHCC社に勤務する荒井香南は、会社の創業者であり会員番号一番でもある野上正三郎の死去に伴い業務を行うことになる。
いわゆる大物の死なので、親会社であるソラゲイトから辻河原という男が派遣されてくる。
期待と失望を感じながらも、淡々と故人の遺志通りに作業が進められているかに見えた香南だったが、死んだ野上自身を名乗るメールが届いたことで、事態はややこしくなり……というストーリーです。

SFというより、恋愛小説でした。
ストーリーは悪くないと思います。
主人公の仕事内容も今現在からネットワーク社会が発展したらありえるだろうなと思いますし、個人がネット上に持つエージェントの存在も想像が難しいものではありません。
(そんなやすやすと人工知能がうまれるのかという疑問はありますが。身体を持たないからこそ難しそう)
そういう社会になっても、むしろそういう社会になったからこそ、人と人とのコミュニケーションが重要、という流れも理解できます。
それなのに、不思議な程、面白くありませんでした。
先を読みたい!謎が知りたい!という欲求もあまり沸いてこず、淡々と読み終えてしまいました。
合わなかったの一言で済ますのも妙に気持ちが悪く、何だか忘れられない小説になりそうです。
あえて言うなら、謎がおっとびっくりな方向にいってしまったことが作品のテイストに合っていないことや、途中匂わせていたならまだしものラストの急展開が直接的すぎて苦笑してしまうこととか、登場人物に感情移入できないこととか、故に恋愛部分が幼稚(これはわざとかもしれません)だとか、「SFではなくSF風の装置を使っている」ように思えるのが、はまれなかった原因かもしれません。
それと、著者がこの分野の技術者であり、その歴史のようなものを描きたかったという意図があってのことだと思いますが、近未来が舞台のSF小説のはずなのに良い意味での浮ついた部分がなくて、SFにハッタリを求める私とは方向性が合わなかったのかも。
もっとわくわくさせて欲しかったです。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:か行]木本雅彦 | 23:20 | comments(0) | - |
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