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天冥の標機.瓮法次Ε瓮法次Ε掘璽廖疹川一水
西暦2803年、植民星メニー・メニー・シープは入植300周年を迎えようとしていた。
しかし臨時総督のユレイン三世は、地中深くに眠る植民船シェパード号の発電炉不調を理由に、植民地全域に配電制限などの弾圧を加えつつあった。
そんな状況下、セナーセー市の医師カドムは、《海の一統》のアクリラから緊急の要請を受ける。
街に謎の疫病が蔓延しているというのだが……小川一水が満を持して放つ全10巻の新シリーズ開幕篇。


天冥の標シリーズ第1弾。

独裁的なトップに牛耳られた植民星メニー・メニー・シープでは、「領主(レクター)」とまで揶揄される臨時総督の政策で慢性的な電力不足にあった。
そもそも植民地形成段階で争いがあったため、そして降り立った惑星ハーブCに化石燃料が存在しなかったことから、入植時の科学水準を維持できていない社会で唯一の電力原を握る臨時総督の存在は大きな重しだった。
そんな中、《海の一統》と呼ばれる一族から緊急に呼び出された医師のカドムは正体不明の伝染病に遭遇する。
有効な治療方法も、感染源もわからないままだったのだが……というストーリーです。

3年かけて出版されるという全10巻の第1巻目です。
今現在順調に2巻が発売されているようで、読者としては何より。
何故なら(著者もあとがきで述べている通り)ええええっ???という終わりをされているからです。
もちろん10巻のスタートとくれば、伏線だけ作りまくってそれで終わりで当然。
その状態で何年の待たされるのは辛いものですから、著者が執筆ペースが遅くないことが救いです。
とはいえ、そんな上下巻でも一応ストーリーとしてはまとまっているのが良いところ。
色々と謎は残りましたが、完全に続き物ではなく、これだけでもまあ読めなくはないと思います。
長いシリーズで、そういうスタートがきれるのはさすが。

ただ、残念なことに、非常に早足な展開で、普段の著者の魅力あるキャラクタ性が感じられませんでした。
長い物語のなかで、誰にも感情移入できないのは疲れます。
そもそもシリーズ通しての主役級キャラクタが存在しなかったのかもしれませんが、それにしたってもう少しどうにかならなかったのか。
また、そのストーリーも結構普通。
謎が明かされれば、なるほどね〜と思えるのかもしれませんが、少なくともこの上下巻では「先が知りたくてたまらない」と思わせてくれませんでした。
むしろ途中で休憩を入れてしまったぐらい。

著者の作品が好きなだけについつい点が辛くなってしまいました。
続編が気になることは確かなので(副題にもなっている羊の存在が謎だらけなことが一番)2巻を読みたいと思います。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:あ行]小川一水 | 23:20 | comments(0) | - |
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