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評価:
金城 一紀
角川グループパブリッシング
¥ 540
(2009-04-25)
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鈴木一、47歳。
いたって平凡なサラリーマン。
ただし家族を守るためならスーパーマンになれるはずだった。
そう信じていた。あの日が訪れるまでは――。
一人娘を不良高校生に傷つけられ、刃物を手に復讐に向かった先で鈴木さんが出会ったのは――ザ・ゾンビーズの面々だった!
脆くも崩れてしまった世界の中ではたして鈴木さんは大切なものを取り戻せるのか。
ひと夏の冒険譚がいま始まりを告げる。
ザ・ゾンビーズ・シリーズ第2弾。
妻と可愛い娘に囲まれた、ありふれた幸せに満足していた中年サラリーマン・鈴木の生活は、ある日娘の遥が病院に運ばれたことから一変する。
何の落ち度もない娘を暴行した少年と、それを巧みに隠蔽しようとする学校側、そんな理不尽に正面から反抗することも娘の気持ちに添ってやることも出来なかった自分……。
鈴木は少年への安易な復讐を遂げようとするが失敗。
そこで知り合った南方らに、少年と闘う術を教えてもらうことになるが……というストーリーです。
シリーズ第2弾は長編です。
冴えない中年サラリーマンと彼を闘う男に仕込む少年たちの、奇妙な交流を描いています。
ストーリーは嫌いではないですし、南方らゾンビーズの面々は馴染みがあって楽しいのですが、やや長編とするには盛り上がりが欠けたかなと思いました。
ラストが読めてしまえますし、成功するかしないかが主人公にとって必要な条件ではなくなっていく流れでもあるので、緊張感がありません。
あと、素敵なお父さんにしたいのでしょうに、子供っぽくて微妙。
中年男性への理想が高いのと、もしかしたら私がマッチョ(マチスモ)が嫌いなだけかもしれませんが……。
ただ、自尊心というのか人間が生きて行く上でいかに大事かはわかります。
今度映画も見てみたいと思います。
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