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さよならバースディ/荻原浩
ボノボを巡る研究者達を描く傑作ミステリー
霊長類研究センターを舞台に、そこで働く研究者の恋など、実験対象のボノボを巡ってまき起こる人間ドラマ。
著者特有の優しい視点で、愛する人を失う哀しみと学会の不条理を描く上質のミステリー。


霊長類研究センターで、前任の教授が不可解な死を遂げた後研究をまかされている田中は、バースディの能力をスポンサーたちに披露することに成功し興奮していた。
私生活でも、と同じセンターで研究をしている博士課程の恋人の由紀にプロポーズをするが、曖昧な態度を取られてしまう。
断られたと自棄酒を飲んでいた田中は、彼女の自殺という衝撃的な電話で起こされてしまい……というストーリーです。

霊長類の能力とミステリというと、どうしても「猿の証言」(参考)を思い出してしまいます。
比べる方がおかしいと思いつつもあれを超えて欲しいと期待してしまうのも荻原浩という作家でして、結果、物凄く残念な気分になっております。
先が読める展開と、主人公の男の気持ち悪さが、受け入れがたかったです。
思わせぶりに匂わされる前任のセンターで自殺した教授の存在で面白くなるのかと思いきや、ミステリというにはあまりに直球。
主人公の研究員を気持ち悪く思うのも、この「直球」具合にある気がします。
恋人の死で荒れる点はまだしも、その死を読み解くために猿を使うあたりに何の葛藤もないのが気味が悪い。
ただ読みやすいのは読みやすかったので、この私の評価の低さは本当に趣味の問題なのかなぁとも。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:あ行]荻原浩 | 22:24 | comments(0) | - |
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