<< 空の中/有川浩 | main | ハイドゥナン 1/藤崎慎吾 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
子どもたちは夜と遊ぶ/辻村深月
大学受験間近の高校三年生が行方不明になった。
家出か事件か。
世間が騒ぐ中、木村浅葱(あさぎ)だけはその真相を知っていた。
「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番――」。
姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。
孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。


交換留学生を決定する論文コンクールの最優秀賞に、匿名の『i』とだけ名乗る人物のものが選ばれた。
名乗り出ることが条件のその受賞に応える者はなく、アメリカでの生活を夢見ていた狐塚孝太と木村浅葱は諦めざるを得なくなる。
そしてそのまま3年が経過し、高校三年生の赤川翼という少年が行方不明になったのをきっかけに、次々と殺人事件が起き……というストーリーです。

分厚い上下巻の作品なのですが、序盤のストーリーを詳しく書くだけでもネタバレになりそうな、少なくとも初めて読む人に何らかの印象を与えてしまいそうで怖い作品でした。
展開も、読ませる力も、抜群にうまいです。
ストーリーは長いわりにあっさりしておりますが、二転三転するミステリサスペンスを読ませようというよりは、著者は別のものを書きたいのでしょう。
デビュー作もストレートな青春小説でしたし、その傾向は変わりません。
異なるのははっきりと殺人事件があること。
ただ、そのせいでハードルがあがってしまっていて、ラスト付近の展開にはちょっと納得がいかない部分も……。
登場人物たちがことごとく子供っぽくて、うざい性格をしていて、本当に成人しているのですか?というレベルであるような描写は、タイトルに「子どもたち」とあるせいかなと思ってはおりますが、デビュー作で同じような印象を持ったこともあるので、しっかりしたサスペンスを構成するにはやや甘いかもしれません。
文体が甘ったるいですし。
なんというか、客観性に欠ける雰囲気が散りばめられてしまっているというか……。

全体的には楽しく読みました。
次作の文庫化も楽しみにしております。

上下巻完結
子どもたちは夜と遊ぶ 下 (3) (講談社文庫 つ 28-4) (講談社文庫 つ 28-4)
子どもたちは夜と遊ぶ 下 (3) (講談社文庫 つ 28-4) (講談社文庫 つ 28-4)
辻村 深月


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:た行]辻村深月 | 11:47 | comments(0) | - |
スポンサーサイト
| - | 11:47 | - | - |
コメント
コメントする