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評価:
樋口 有介
東京創元社
¥ 819
(2008-06)
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現職の総理大臣が急逝し大混乱の世間をよそに、美人ニュースキャスターの姿に煩悶する木野塚氏。
些細な事件を解決し、糊口をしのぐ日々だったが、突然ケニアから桃世が帰ってきたかと思うと、オタク男の奇妙な相談をはじめ急な依頼が相次ぐ。
それらが、なんとあこがれの大事件に繋がって――。
桃世とともに木野塚氏は今日も行く。
ユーモア・ハードボイルド長編、初文庫化、だ!
木野塚佐平シリーズ第2弾。
相変わらずハードボイルドを目指す木野塚氏の探偵事務所は閑古鳥が鳴く状態。
それに秘書の桃世が駐ケニア大使に任命された父親と共にアフリカに旅立ってからは、何となく気が抜けたようになっていた。
そこに突然帰国する桃世。
しかも、急逝した総理大臣の背景に迫るような事件が舞い込んできて……というストーリーです。
シリーズ2作目で長編作品となっています。
実業之日本社より2002年に発売された『木野塚佐平の挑戦』の大幅改稿、改題作品となっております。
未文庫化作品で(もちろん未読で)非常に気になっていたので、本当に東京創元社には感謝したい気持ちでいっぱいです。
ですが、前作とは相当に雰囲気が違いました。
ユーモア・ミステリが苦手で、素直に前作を楽しめなかった私個人としてはこちらの方が面白かったのですが、ややアンバランスかな?と思う部分も。
事件が結構大きいだけに、作品のテイストと合っていないと感じる方は多いと思います。
ただ、ウザイおやじだなぁと思っていた木野塚氏に何とも言えない愛着が沸いてきたのが不思議なところ。
著者あとがきによれば新たな仲間が加わっての第3弾もあるということなので、それを楽しみにしたいです。
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