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てるてるあした/加納朋子
親の夜逃げのため、ひとり「佐々良」という町を訪れた中学生の照代。
そこで彼女が一緒に暮らすことになったのは、おせっかいなお婆さん、久代だった。
久代は口うるさく家事や作法を教えるが、わがまま放題の照代は心を開かない。
そんなある日、彼女の元に差出人不明のメールが届き始める。
その謎が解ける時、照るよを包む温かい真実が明らかになる。


連作短編集で
「春の嵐」「壊れた時計」「幽霊とガラスのリンゴ」「ゾンビ自転車に乗って」「ぺったんゴリラ」「花が咲いたら」「実りと終わりの季節」
の計7編を収録。

「ささらさや」の姉妹編です。
同じように連作短編の形式をとっていますが、より大きな流れがある物語になっています。
美しい母と、母を崇拝する父の両親とも浪費家のため受かっていた高校もあきらめ夜逃げして一人で遠い親戚にあたる久代と一緒に暮らすことになった主人公・照代は、不平不満ばかりをうちに溜めていたが、不思議なメールが届くようになり、久代の家で女の子の幽霊を見かけるようになり……というお話です。
典型的なわがままな子供の成長物語に、親子のどうしようもない情と「ささらさや」でも舞台となった「不思議なことが起こる土地」佐々良という設定が組み合わさって、非常に温かい作品です。
「ささらさや」ではかすかに残っていたミステリの要素はほとんどなく、メールの送り主や幽霊の正体も簡単にわかります。
オチさえ想像できるというのに、ここで泣かされました。
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、最後、奔放な母に対しての照代の態度がリアルで痛々しくて辛くて、愛おしかったです。
読後感は爽やかでした。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:か行]加納朋子 | 00:56 | comments(0) | - |
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