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これは王国のかぎ/荻原規子
最低最悪の誕生日。
泣き疲れて眠って目覚めたら、そこはチグリスの河口だった!
不思議な力を持つマ魔神族として、見知らぬターバンの青年と旅することになった「あたし」。
荒れ狂う大海原、灼熱の砂漠。
辿り着いた都では王家の騒動に巻き込まれ……。
アラビアンナイトの世界に飛び込んだ少女の、恋と冒険の物語。


初恋は叶わないというけれど、まさか宮城が親友のリコと付き合いだすとは思いもしなかったひろみ。
誕生日に二人の初デートのお土産をプレゼントと貰ったひろみは、泣き疲れて寝てしまった。
そして奇妙な音と共に目覚めると、目の前にはターバンを巻いた男の子。
自分は首だけ。
一体ここはどこなのか……というストーリーです。

主人公の女の子が異世界に入り込むファンタジーといえば、私がすぐに思い浮かぶのは折原みとの「アナトゥール星伝」シリーズ。
完結したのかどうかも定かではないわけですが、小学生の頃好きだったなぁと思い出に浸りながら読みました。

この作品が前述のものと違って面白いのは、主人公が「主人公」ではないこと。
魔神族(ジン、つまりランプの精)として異世界に入り込んだ彼女は、立場的に「困難を乗り越えて王子様の愛や王国の平和を得る」存在ではありません。
不死身のようであり魔法が使えたり空が飛べたり火が出せたりと、失恋にむせび泣く15歳少女がそんな存在になれたらさぞや面白いだろうという設定は、しかし助けを必要とする「物語の主人公にふさわしい誰か」の側でしか生かされないということでもあります。
結果、お決まりのハラハラドキドキはないかわりに、物凄く新鮮でした。
これはこれでありです。
まとめ方に苦笑させられましたが、少女向け小説としては1冊でまとまっていて良い作品ではないかと思います。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:あ行]荻原規子 | 20:53 | comments(0) | - |
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