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リプレイ/ケン・グリムウッド、杉山高之訳
評価:
ケン・グリムウッド
新潮社
¥ 780
(1990-07)
ニューヨークの小さなラジオ局で、ニュース・ディレクターをしているジェフは、43歳の秋に死亡した。
気がつくと学生寮にいて、どうやら18歳に逆戻りしたらしい。
記憶と知識は元のまま、身体は25年前のもの。
株も競馬も思いのまま、彼は大金持に。
が、再び同日同時刻に死亡。
気がつくと、また――。
人生をもう一度やり直せたら、という窮極の夢を実現した男の、意外な、意外な人生。


43歳の秋に死亡したジェフは、気が付くと懐かしい大学の寮にいた。
記憶もそのままに18歳の時に戻っていたのだ。
自分にとっては過去、今となっては未来の記憶を頼りに賭けで一財産を気付き、美しい妻を得て、健康に気を付けるジェフだったが、まったく同じ日に死亡してしまう。
そして目覚めると18歳……。
繰り返す人生の先にあるものは何なのか?……というストーリーです。

再読です。
人生がリセットされる、それも知識そのままでというのは、あるいは多くの人の夢かもしれません。
ですが、この作品では悪夢でしかありません。
確かに主人公のジェフは再度の人生を満喫してみますが、それがすべて消え去る空しさ、得た妻や子供たちが一夜にしていなくなる哀しみは想像するだけで苦しいばかりです。
「今この能力を持ったまま小学生ぐらいに戻れたら好きな人生を掴み取れるのではないか」という話はよくあります。
ですが私は嫌です。
まさに悪い夢ですし、本当にそんなことがあれば自殺しかねません。
そして自殺してもまた戻ってきてしまうとしたら……。
その後物語は「どうにかしてループから抜け出せないか」という話にうつります。
描かれる人生が多様であることや、物語のまとめ方がうまいこともあって、SF(ファンタジー?)として水準以上のよくできた作品になっていると思います。


JUGEMテーマ:読書
| [海外作家:F〜J]ケン・グリムウッド | 23:35 | comments(2) | - |
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コメント
20年ほど前、この本に挑戦したのですが挫折しました。
途中でだるくなってきたのです。

貴方の解説を読み、また読んでみようと言う気持ちになりました。
感謝します。
| びーぐる | 2010/07/19 8:12 PM |
>びーぐる様

コメントありがとうございます!

久しぶりに自分のブログをのぞいてみて、こんなに嬉しい言葉に出会えるとは思ってもみませんでした。
こちらこそ、ありがとうございます。
再会が良きものでありますよう、願っています。
| likesdislikes | 2010/07/26 1:16 PM |
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