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風の影/カルロス・ルイス・サフォン、木村裕美
評価:
カルロス・ルイス サフォン
集英社
¥ 780
(2006-07)
1945年のバルセロナ。
霧深い夏の朝、ダニエル少年は父親に連れて行かれた「忘れられた本の墓場」で出遭った『風の影』に深く感動する。
謎の作家フリアン・カラックスの隠された過去の探求は、内戦に傷ついた都市の記憶を甦らせるとともに、愛と憎悪に満ちた物語の中で少年の精神を成長させる…。
17言語、37カ国で翻訳出版され、世界中の読者から熱い支持を得ている本格的歴史、恋愛、冒険ミステリー。


母を幼い頃に亡くし、本屋を営む理性的な父に育てられたダニエルは、父に連れられ
「忘れられた本の墓場」に連れていかれる。
そこで見つけたフリアン・カラックスの『風の影』
「一生お前が守るべき本だ」と父に言われたその本にたちまち夢中になったダニエルは、著作がほとんど残っていない謎の作家・カラックスを捜し求めることとなるが……というストーリーです。

最初は辛い物語でした。
いかにも翻訳という重厚な文体に加え、本来感情移入するべき一人称主人公のダニエルがまったく好きになれなかったからです。
彼はカラックス探索を始めてすぐに年上の美人にはまりにはまってしまい、何もかもが疎かになるのです。
そんな男の子、いや思春期の男子らしいと言えばそうなのでしょうが、嫌です。
全然駄目。
話がまわりはじめるのは、浮浪者だったフェルミンを拾ってから。
彼が主人公の良き先達であり友人となってからは、少年の成長というおそらくテーマの一つにもなっていたのであろう、ダニエルの「更生」やカラックスを探す「旅」も進みます。
こうなれば下巻は一気でした。
また、舞台となったスペインの持つ独特な暗い雰囲気も魅力的。
読みやすい物語では決してないですが、話題になっただけあると思います。

上・下巻完結。
風の影〈下〉
風の影〈下〉
カルロス・ルイス サフォン
| [海外作家:U〜Z]カルロス・ルイス・サフォン | 17:06 | comments(0) | - |
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