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浮世の画家/カズオ・イシグロ
評価:
カズオ イシグロ
早川書房
¥ 756
(2006-11)
戦時中、日本精神を鼓舞する作風で名をなした画家の小野。
多くの弟子に囲まれ、大いに尊敬を集める地位にあったが、終戦を迎えたとたん周囲の目は冷たくなった。
弟子や義理の息子からはそしりを受け、末娘の縁談は進まない。
小野は引退し、屋敷に篭りがちに。
自分の画業のせいなのか……。
老画家は過去を回想しながら、みずからが貫いてきた信念と新しい価値観のはざまに揺れる――ウィットブレッド賞に輝く著者の出世作。


かつてプロパガンダ画家であった小野は、戦後次女の縁談がまとまらず、長女の夫から嫌味を言われる日々を送っていた。
その理由が「わからない」老画家は自分の記憶をたどるが……というストーリー。

一体どれぐらい積読していただろうかという一冊をとうとう読みました。
読み始めてすぐにその設定と、いわゆる「信頼出来ない語り手」である主人公の様子に重さを感じて放置してしまったのです。
同じような流れである「日の名残り」は冷静に読めたのに、これは駄目だったのは舞台が日本だからかもしれません。
主人公の、社会の変化を認められない戸惑いが非常にリアルです。
彼の意地汚い弱さが目に付いて、自分もそうではないかと頭をかすめるたびにいたたmれなくなりました。
もちろん作品は美しく終了しているのですが、私には辛い作品でした。


JUGEMテーマ:読書
| [海外作家:F〜J]カズオ・イシグロ | 20:39 | comments(0) | - |
日の名残り/カズオ・イシグロ
評価:
カズオ イシグロ
早川書房
¥ 756
(2001-05)
品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。
美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。
長年仕えたダーリントン卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々―過ぎ去りし思い出は、輝きを増して胸のなかで生き続ける。
失われつつある伝統的な英国を描いて世界中で大きな感動を呼んだ英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。


厳格で実直で執事という仕事と人生を一緒にして生きてきたスティーブンスが、新しい主人のもとで旅に出ることになります。
その旅をしながら過去を振り返る形式の小説。
「品格」を求めすぎたスティーブンスの生き方は、ある一面、馬鹿なことだったのかもしれません。
心から尊敬していたダーリントン卿の生涯や、父の最期、そしてミス・ケイトンとの交流はすべて不器用です。
それと正面きって向き合うスティーブンスの姿は、確かに落日を思わせるとともに美しいの一言に尽きます。
| [海外作家:F〜J]カズオ・イシグロ | 21:33 | comments(0) | - |
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