スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
遺跡の声/堀晃
評価:
堀 晃
東京創元社
¥ 777
(2007-09-22)
その恒星系に浮かぶ無人観測基地のシステムには、10年前に太陽爆発で死んだ女性科学者の人格が転写されていた。
“彼女”からの異常を伝える連絡に、婚約者だった私が派遣された。
その途上、私は巨大な太陽ヨットと遭遇する――名編「太陽風交点」に始まるシリーズを最新作まで収録。
辺境宇宙で人間の想像を超えた遺跡を巡る調査員の私と、助手である結晶生命体トリニティの旅路。


連作短編集で
「太陽風交点」「塩の指」「救助隊供廖崢戚曚稜汎亜廖嵬の底」「流砂都市」「ペルセウスの指」「渦の底で」「遺跡の声」
の計9編を収録。

もともとアスペクトノベルスで96年に出版された単行本「遺跡の声」に、最新作の「渦の底で」を加えた決定版とも言える作品集だそうです。

凄く良い作品ばかりでした。
最初に配置されている「太陽風交点」でがっちり掴まれて、トリニティが助手となった「塩の指」からはシリーズものの良さを充分に生かしながら、人類外の文明の遺跡を巡るという悪く言えば発展性のない任務に生きる主人公の姿が淡々と描かれていて、うまい。
ハードSFなので、もちろん細かい設定は私には読み込めない(物理も数学も苦手)わけですが、そんな問題ではない漂う哀愁や静かな悲しさのようなものが全編通じて描かれていて良かったです。
それぞれ登場する「遺跡」もバラエティに富んでいて、気色悪いものから悲しいものまで色々。
もっと読みたいと思わせてくれました。
しかし、ラストの「遺跡の声」で思わぬ展開をするわけですが、それが実は発表順では第一作だとか。
その「続き」も知りたいと思うのは、蛇足部分を求めるようなものなのかもしれません。

巻末に特別コラムとして、SFイラストレーターの加藤直之氏にって主人公の乗る調査艇や遺跡の数々が絵で説明されています。
| [国内作家:は行]堀晃 | 22:18 | comments(0) | - |
マッド・サイエンス入門/堀晃
科学の進歩にとり残され、はかなく消えていった古きよきマッド・サイエンティストたち。
だが、この世に科学のある限り、マッド・サイエンスのタネはつきまじ。
ブラック・ホール、地震、ロボット、宇宙論…。
最新科学の成果を概観しながら、ハードSFの雄が開陳する果てしなくマッドな奇想の数々。
科学をオモチャにし倒した、驚天動地、空前絶後の爆笑超科学エッセイついに登場!


全13章からなるエッセイ集です。
どの章も一筋縄にはいかない雰囲気なのですが、初っ端第1章のブラックホールに関する説明の一つですでに笑ってしまった私は、最後まで楽しませていただきました。
ただ、惜しむらくは古い!
出版が1986年なら、本書を書き始めたのは1977年だったというのですから、私など生まれてもいません。
“最新科学”をネタにしている以上、この古さは致命的です。
仕方がないと思う一方で、この最新版があれば是非読みたいものだと思いました。
| [国内作家:は行]堀晃 | 22:59 | comments(0) | - |
バビロニア・ウェーブ/堀晃
評価:
堀 晃
東京創元社
¥ 924
(2007-02-21)
太陽系から3光日の距離に発見された、銀河面を垂直に貫く直系1200キロ、全長5380光年に及ぶレーザー光束―――バビロニア・ウェーブ。
いつから、なぜ存在するのかはわからない。
ただ、そこに反射鏡を45度角で差し入れれば人類は厖大なエネルギーを手中にできる。
かたわらに送電基地が建造されたが、そこでは極秘の計画が進行してた。
日本ハードSFを代表する傑作。
星雲賞受賞。


「バビロニア・ウェーブ」と名付けられたエネルギー源を得た地球人類は、宇宙旅行をする必要もなくなり、レーザー照射航法が開発された後は、外宇宙へ行くという考えさえもなくなっていた。
そんななかでCETI(地球外生命との交信)計画が進んでいたのだが、「事故」により頓挫の危機に。
その騒動に巻き込まれた宇宙飛行士・マキタは、バビロニア・ウェーブ発見者であるランドール教授を載せ、その光束の存在を問うこととなる…という話です。
バリバリのハードSFですね。
「バビロニア・ウェーブ」という存在はもちろん「空想」ですが、その設定の細かいことといったら規模だけでなく場所も特定されているのですから。
キャラクタに愛着を持つには至らなかったのですが、物凄く楽しめました。
あえて言うなら、続きが読みたい!
(ないのはわかっているのですが。著者唯一の長編だそうですから)
巻末には特別コラムとしてイラストレーターさんのスケッチもあり、私のような想像力不足の読者にはありがたかったです。
| [国内作家:は行]堀晃 | 18:40 | comments(0) | - |
| 1/1PAGES |