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ラギッド・ガール 廃園の天使供身浩隆
人間の情報的似姿を官能素空間に送りこむという画期的な技術によって開設された仮想リゾート<数値海岸>。
その技術的/精神的基盤には、直感像的全身感覚をもつ一人の醜い女の存在があった――<数値海岸>の開発秘話たる表題作、人間の訪問が途絶えた<大途絶>の真相を描く「魔述師」など全5篇を収録。
『グラン・ヴァカンス』の数多の謎を明らかにし、現実と仮想の新たなる相克を準備する、待望のシリーズ第2章。


廃園の天使シリーズ第2弾。

短編集で
「夏の硝視体」「ラギッド・ガール」「クローゼット」「魔術師」「蜘蛛の王」
の計5編を収録。

圧巻の作品集でした。
気分がSFじゃないことを理由にして文庫化後も読まずにいたのですが、それを後悔しました。
ここ何日かで何度も読み直しています。
第1巻である『グラン・ヴァカンス』は、そのグロテスクな描写が私には衝撃的で、小説としての構成や文章の美しさなんかを忘れてしまっていたようで、この作品でそれらの質の高さをあらためて認識させられた感じです。
いやあ、うまい。
面白かったです。
これに尽きます。
表題作の「ラギッド・ガール」は文句なしに良かったですし、そこから続いての「クローゼット」はSFとしての面白さが詰まっている気がします。
グロさは同じようにあるのですが、今回はあまり気にならず。
必要なものでした。

<数値海岸>の誕生秘話や、第1巻で謎のままだった<大途絶>の人間側の事情なんかが描かれていて、シリーズ補完作品としても満足できる内容だったと思います。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:た行]飛浩隆 | 23:30 | comments(0) | - |
グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉/飛浩隆
仮想リゾート“数値海岸”の一区画“夏の区界”。
南欧の港町を模したそこでは、ゲストである人間の訪問が途絶えてから1000年、取り残されたAIたちが永遠に続く夏を過ごしていた。
だが、それは突如として終焉のときを迎える。
謎の存在“蜘蛛”の大群が、街のすべてを無化しはじめたのだ。
わずかに生き残ったAIたちの、絶望にみちた一夜の攻防戦が幕を開ける―。
仮想と現実の闘争を描く『廃園の天使』シリーズ第1作。


AIたちがプログラムされたリゾートで訪れる人間たちをもてなす“夏の区界”。
ある日突然ゲストたちが途絶えた「大途絶」という出来事から1000年が経ち、そこでは「硝視体」と呼ばれるものが発見されるようになる。
それは使い手によって、不可能を可能にすることが出来るのだが、ある日突然に“世界”が喰われていく…というお話。

物語の最初から、次々と喰われていくAIたちが描かれるのですが、生き残った彼らがホテルに立てこもってからの戦いはグロテスクの一言に尽きます。
AIなのですから心を痛める必要はないと言い聞かせても(そもそも架空のお話なのですが)辛いと感じるほど次々と残酷な方法で殺され、いえ殺されもしないで苦痛を味わうことになるキャラクタたちの描写は見事。
それに、AIたちの「設定」はいかにもあり得そうで、痛々しいです。
それに心惹かれるっていうのは、何故なのでしょうね。
AIや世界観といった小説の設定は特に新鮮なものではないので、SFが苦手な方でも入り込むのは楽なはずです。
| [国内作家:た行]飛浩隆 | 16:03 | comments(0) | - |
象られた力/飛浩隆
評価:
飛 浩隆
早川書房
¥ 777
(2004-09-08)
惑星“百合洋”が謎の消失を遂げてから1年、近傍の惑星“シジック”のイコノグラファー、クドウ円は、百合洋の言語体系に秘められた“見えない図形”の解明を依頼される。
だがそれは、世界認識を介した恐るべき災厄の先触れにすぎなかった…異星社会を舞台に“かたち”と“ちから”の相克を描いた表題作、双子の天才ピアニストをめぐる生と死の二重奏の物語「デュオ」ほか、初期中篇の完全改稿版全4篇を収めた傑作集。


第36回星雲賞、第26回日本SF大賞受賞作。
短編集で
「デュオ」「“呪界”のほとり」「夜と泥の」「象どられた力」
の計4編を収録。
文章も構成も淡々としていて、読みやすいのに読みにくくて(たぶんテンポが違う)自分には合いませんでした。
それでも物語のインパクトは大。
表題作以外にも「デュオ」はサスペンスやミステリな雰囲気で好きです。
各賞総なめなだけあって、非常に“SFらしい”作品です。
| [国内作家:た行]飛浩隆 | 20:21 | comments(0) | - |
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