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解体諸因/西澤保彦
六つの箱に分けられた男。
七つの首が順繰りにすげ替えられた連続殺人。
エレベーターで16秒間に解体されたOL。
34個に切り刻まれた主婦。
トリックのかぎりを尽くした九つのバラバラ殺人事件にニューヒーロー・匠千暁が挑む傑作短編集。
新本格推理に大きな衝撃を与えた西沢ミステリー、待望の文庫化第一弾。


第一因、第二因……最終因という形式の連作短編集で
「解体迅速」「解体信条」「解体昇降」「解体譲渡」「解体守護」「解体出途」「解体肖像」「解体照応 推理劇『スライド殺人事件』」「解体順路」
の計9編を収録。

9作すべてがバラバラ殺人事件(殺人が出てこないものもありますが)について扱っている連作短編集という設定がまず凄い、著者のデビュー作です。
最初から最後までバラバラ死体だらけで、私は3作目あたりですでにその異常性を感じることが出来なくなりました。
ここまでやられるとため息しか出てきません。
よくぞバラエティ豊かに書いたものです。
探偵役が微妙に繋がりを持ちながらコロコロと変わるのも新鮮。

ただ、個人的に評価が低めになるのは、第八因の「解体照応 推理劇『スライド殺人事件』」が唯一中編の長さを持っていて、苦痛だったことです。
とにかく戯曲を読むのが苦手なのです。
加えて、最初は単に面白く読んでいた漂う不真面目さが、後半に至っては著者も「ぎりぎりでシリアスに踏みとどまるつもりが完全にギャグに」とあとがきで書いているようなレベルで、しかも笑えない。

まあこれは趣味の問題なので、そういう気に入らない部分を置いておいて楽しめるぐらいの異色の短編集であったことは事実でしょう。
探偵役の一人である匠千暁はシリーズ探偵となっているようです。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:な行]西澤保彦 | 20:41 | comments(0) | - |
七回死んだ男/西澤保彦
どうしても殺人が防げない!?
不思議な時間の「反復落し穴」で、甦る度に、また殺されてしまう、渕上零治郎老人――。
「落し穴」を唯一人認識できる孫の久太郎少年は、祖父を救うためにあらゆる手を尽くす。
孤軍奮闘の末、少年探偵が思いついた解決策とは!
時空の不条理を核にした、本格長編パズラー。


いつやってくるかわからない時間反復の落とし穴にはまってしまった場合、9回同じ日を繰り返すことになるという特殊な体質の少年・久太郎は、財産関係でギスギスしている親戚たちの正月の集まりで、その「落とし穴」にはまってしまう。
飲み過ぎで二日酔いの一日を繰り返すことを嫌って、一回目とは違う行動を取ったところ、財産家の祖父が殺されてしまった。
何とかして、飲まずに祖父の死を回避しようと奮闘する久太郎だったが……というストーリーです。

読んで大分たつのですが(最近感想を書く暇がありませんでした…)今でも胸を張って「面白かった!」と言える内容でした。
コミカルで、ユーモラスで、それでいて時間反復というSF設定を上手く使ってミステリに仕立て上げていて、これはオススメ。
とにかく祖父の死を防ごうと動き回る主人公の様子がおかしくて(彼は真剣なのですけどね)身内で起こる事件を防止しようという悲壮な雰囲気は全然ありません。
彼が必死なのに、結局何度も祖父が死んでしまう様は笑えました。
オチももちろんスマート。
もう10年以上前の作品ですが、今読んでも色褪せません。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:な行]西澤保彦 | 10:42 | comments(0) | - |
神のロジック 人間のマジック/西澤保彦
神のロジック 人間(ひと)のマジック
神のロジック 人間(ひと)のマジック
西澤 保彦

ここはどこ?何のために?
世界中から集められ、謎の“学校”で奇妙な犯人当てクイズを課される〈ぼくら〉。
やがてひとりの新入生が〈学校〉にひそむ“邪悪なモノ”を目覚めさせたとき、共同体を悲劇が襲う―。
驚愕の結末と周到な伏線とに、読後、感嘆の吐息を漏らさない者はいないだろう。
傑作ミステリー。


物凄く色々なオチを想像して備えたというのに、思い至らなかった自分が悲しいです。
このタイプのトリックとは本当に相性が悪い!(と責任転嫁)
読み終わってみると非常にすっきりした構造で、悪くないと思います。
ただミステリというよりはサスペンス色が強くて、そこを期待すると読後感が違うかと。
私は予備知識なし(西澤氏の作品もはじめて)だったので、文章の読みやすさにも好感が持て、結構楽しめました。
| [国内作家:な行]西澤保彦 | 22:01 | comments(0) | - |
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