スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
水曜の朝、午前三時/蓮見圭一
評価:
蓮見 圭一
新潮社
¥ 500
(2005-11)
45歳の若さで逝った翻訳家で詩人の四条直美が、娘のために遺した4巻のテープ。
そこに語られていたのは、大阪万博のホステスとして働いていた23歳の直美と、外交官として将来を嘱望される理想の恋人・臼井礼との燃えるような恋物語だった。
「もし、あのとき、あの人との人生を選んでいたら…」。
失われたものはあまりにも大きい。
愛のせつなさと歓びが心にしみるラブストーリー。


著者デビュー作の、長編恋愛小説です。
なかなかに読ませてくれる作品だと思いました。
舞台背景は70年代で、万博の熱狂も当時の風俗も一切思い出として持ち得ない私にも、興味深い描かれ方をしていました。
あと、構成が好きです。
遺言めいた口述という設定もあって、癌で入院している“現在”と様々な地点の“過去”が行ったり来たりするのが良いです。
素敵な言葉もありました。
ラストのまとめ方も好み。

が、内容自体にはなかなか入り込みにくいものがありました。
主人公と言って良いであろう直美は、語り手となる義理の息子に崇拝される素敵な女性だと描かれているのですが、実際こんな女がいたら嫌に違いないと思いました。
男性作家が描く“ミューズ”には、大体の女は違和感を憶えるに違いないという私の偏見をさらに強固にしたのは間違いありません。
さらに「燃えるような恋」という言葉にも納得できず。
おしゃれな恋愛小説にこれまた共通することですが、全然「燃えて」ません。
二人の恋の結末があれでは、「燃えて」いるわけがない。
しかも、ああいう理由で臼井との恋を簡単に終わらせることの出来る女が、彼のことを思い続けていたとしたら、単なる自己陶酔です。
自分を悲劇のヒロインにして楽しむ女は多い。
そんな風に主人公のことを捉えることも出来ました。
(読んでいる最中にそこまでは考えませんでしたが)

小説全体としては、好きとも嫌いとも、面白かったとも馬鹿みたいな話だったとも言えない、微妙な位置にあります。
| [国内作家:は行]蓮見圭一 | 17:53 | comments(4) | - |
ラジオ・エチオピア/蓮見圭一
ラジオ・エチオピア
ラジオ・エチオピア
蓮見 圭一

2002年夏、ワールドカップに浮かれ気分の東京―。
僕と彼女は何度も何度も嘘をつき、傷つけ、愛し合った。
彼女からのメールにはロラン・バルトの「嫉妬するわたしは四度苦しむ」なんていう愛のメッセージが綴られていた。
妻に盗み読まれていることも、知らなかった…。
ベストセラー作家が描く、狂おしいほどの恋愛小説。


面白くありません。
以上。

…ではまずいのですが、不倫小説だと知らずに手に取った自分が悪い(あらすじぐらい読んでおくべきですね…)
苦手なのです。
他の人を不幸にする、悩ませるような行為を「恋愛」だんなて綺麗な言葉で表現するのはおかしい。
これは自分の価値観で、これがあっても面白いと思わせてくれる恋愛小説だってもちろん存在します。
しかしこの小説は…まったく感情移入できないのですよね。
別次元のキャラクタと割り切るにはあまりに不愉快。
何でしょうね、あの気持ちの悪いメールの数々は。
ホラーならわかりますが、これが恋愛小説なのだから、人の好みとは様々だと再認識。
そもそも小説表現自体が気に入りません。
最近読んだなかでは最も「駄目」だった作品でした。
| [国内作家:は行]蓮見圭一 | 22:47 | comments(0) | - |
| 1/1PAGES |