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つきまとわれて/今邑彩
つきまとわれて
つきまとわれて
今邑 彩

別れたつもりでいても、細い糸が繋がっている。
ハイミスの姉が結婚をためらう理由は別れた男からの「幸せな結婚ができると思うな」という嫌がらせの手紙だったというが…。
表題作のほか、幼い頃に家出した母に纏わるあり得ない記憶を辿る「帰り花」、ある絵画に隠された秘密に迫る「吾子の肖像」など前の作品の人物が登場する異色の短編集。


「お前が犯人だ」「帰り花」「つきまとわれて」「六月の花嫁」「吾子の肖像」「お告げ」「逢ふを待つ間に」「生霊」
の計8編からなる短編集。
好みの問題だと思うのですが、私は完全な連作ももちろん、この作品のようにどこかで登場人物がつながっている作品群というのに滅法弱い。
短編というのは良かったと思えば思うほど、蛇足なんだろうけどもう少し読みたいと思わずにはいられないのです。
そこを連作は突いてきてくれるのです。
ということでこれはおすすめ。
もちろん、ミステリの質は高いです。
この著者の読者を納得させる力というのは、派手さには欠けるところはあっても、かなりの魅力です。
女性作家の粘着質な描写も薄く、万人型ですね。
| [国内作家:あ行]今邑彩 | 20:03 | comments(0) | - |
盗まれて/今邑彩
盗まれて
盗まれて
今邑 彩

ゴースト・ライターだった夫が、本当に死んでしまった!!
死んでも幽霊になって君を守ると言ったのに。
困り果てる「売れっ子作家」に夫の幽霊から電話が…。
いつもは冷たい父から、たった一度だけ届いた愛情のこもった手紙。
中学時代の同級生から、十五年の歳月を越えて送られてきた手紙―ミステリーはいつも電話と手紙によって運ばれる。
傑作推理集。


「ひとひらの殺意」「盗まれて」「情けは人の…」「ゴースト・ライター」「ポチが鳴く」「白いカーネーション」「茉莉花」「時効」
の計8編からなる短編集。
人間のちょっと怖い部分を描いているのですが、このさっぱり感は作風なんでしょうね。
読後不愉快な気持ちになることもなく、単純にミステリとしてのキレのあるラストにうなってしまいました。
好きなのは「ポチが鳴く」…私の人間性がおわかりになりますでしょうか。
| [国内作家:あ行]今邑彩 | 19:54 | comments(0) | - |
七人の中にいる/今邑彩
七人の中にいる
七人の中にいる
今邑 彩

ペンション「春風」のオーナー・晶子のもとに、21年前のクリスマスイヴに起きた医者一家虐殺事件の復讐予告が。
現在の幸せのために、葬ったはずの過去なのに―折しも明後日に控えたクリスマス・パーティーに常連客が次々とやってくる。
元刑事・佐竹の協力で明かされていく客たちの身元は?
オルゴールの蓋が開き、旋律が流れるとき、封じてきた惨劇が甦る。


たたみかけるような長編サスペンスで、相変わらずというかこの作家さんはオチがうまいですね。
ですが、私はこれはちょっと苦手。
主人公の晶子の犯した罪というのが、たとえ直接手にはかけていなかったとしても一家殺害というのは重過ぎます。
だからこそ今現在の幸せを守るために晶子は戦々恐々とするわけですが、頭では納得できても心情的にアウト。
少しずつ追い詰められていく晶子にまったく感情移入できず、半ば「復讐されてしまえ」という気分でした。
ただ、ペンションの客7人の中に脅迫者がいるのか、というお決まりの展開をうまく調理し、誰もが怪しいその描写はさすがでした。
| [国内作家:あ行]今邑彩 | 19:47 | comments(0) | - |
時鐘館の殺人/今邑彩
時鐘(とけい)館の殺人
時鐘(とけい)館の殺人
今邑 彩

作家、評論家をはじめミステリーマニアの集まる下宿屋・時鐘館。
編集者の催促を前に「原稿は一枚も書けていない。勝手ながら『消失』する」との手紙を残し、締め切り直前の老推理作家が姿を消した。
翌朝、発見された不格好な雪だるまに彼の死体が。
犯人は編集者なのかそれとも…。
マニアたちの展開する華麗でシビアな推理の行方は。


「生きる屍の殺人」「黒白の反転」「隣の殺人」「あの子はだあれ」「恋人よ」「時鐘館の殺人」
の計6編からなる短編集。
発表順どころか出版順にも追いかけていないので、これがいつ頃の作品なのかよくわかっていないのですが、ちょっと荒削りなところの見える短編集です。
とはいえ、読みやすい。
文章に突飛なところがなくて、描写も的確で、オチも捻ってあって、ミステリとしてかなり楽しませてくれる作品でした。
ただ、短編なだけに終盤にかけての盛り上がりというやつはありません。
ラストのキレ勝負ですね。
なので、オチが読めてしまうと辛いかもしれません。
この方のオチは、後から考えるとセオリー通りであったりするものですから…。
好きなのは映画研究会の学生たちが往年の大女優宅を訪ねる「黒白の反転」と、どちらかというとSF色の強い「あの子はだあれ」でしょうか。
| [国内作家:あ行]今邑彩 | 19:38 | comments(0) | - |
そして誰もいなくなった/今邑彩
そして誰もいなくなる
そして誰もいなくなる
今邑 彩

名門女子校天川学園の百周年記念式典に上演された、高等部演劇部による『そして誰もいなくなった』の舞台上で、最初に服毒死する被害者役の生徒が実際に死亡。
上演は中断されたが、その後も演劇部員が芝居の筋書き通りの順序と手段で殺されていく。
次のターゲットは私!?
部長の江島小雪は顧問の向坂典子とともに、姿なき犯人に立ち向かうが…。
犯人は殺人をゲームにして楽しむ異常嗜好者なのか。
学園本格ミステリー。


アガサ・クリスティの代表作の一つ「そして誰もいなくなった」をベースにして、もちろんそのままではない捻りと学園ものらしさ、ミステリとしての驚きを具えた作品です。
この著者の作品は、ホラー色が濃いものは別として、非常に地に着いた本格ミステリですね。
読者がついていけないような作品もまた楽しいですが、正統派は正統派でもっと評価されて良いはず。
本歌取りは別の楽しみもあります。
是非本家クリスティも読んで、読むことをおすすめします。
| [国内作家:あ行]今邑彩 | 19:28 | comments(0) | - |
ルームメイト/今邑彩
ルームメイト
ルームメイト
今邑 彩

私は彼女の事を何も知らなかったのか…?
大学へ通うために上京してきた春海は、京都からきた麗子と出逢う。
お互いを干渉しない約束で始めた共同生活は快適だったが、麗子はやがて失踪、跡を追ううち、彼女の二重、三重生活を知る。
彼女は名前、化粧、嗜好までも替えていた。
茫然とする春海の前に既に死体となったルームメイトが…。


ごくごく普通のミステリだと思って読み始めたので、登場人物の三重生活の理由が明かされて「え?そんな展開の話だったの?」と驚きました。
その後は読みやすい文体に、違和感のない人物描写、後味が悪い(らしい。私にはそうでもない)ラストへと一気に読めました。
サイコミステリーがお好きな方はどうぞ。
派手さはありませんが、ぞっとさせられる箇所もあります。
(ちなみに「後味の悪いラスト」は読まない選択肢もできます。文庫版になってその部分の前に作者の「お断り」が挿入されているためです)
| [国内作家:あ行]今邑彩 | 17:45 | comments(0) | - |
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