スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
死体はヨガのポーズ/ダイアナ・キリアン、仁木めぐみ訳
公私ともに相棒だった夫を、男に奪われて離婚したばかりのAJ。
ある朝彼女にニュージャージーの小さな町の警察から電話が入る。
ヨガスタジオを営むおばが殺されたのだ!
しかも遺体はヨガの型の一つ“死体のポーズ"をとっていた……。
財産を遺され警察に疑われたAJは母と二人田舎町へ赴くが!?
ジャンクフードを愛する都会派主人公が菜食主義でヨガの精神を体現するおばの死の謎と奮闘するドタバタ・ヨガ・ミステリ


マーケティングコンサルタントとして働くAJは、十年もの間公私を共にした夫が実はゲイであったこと、新しいパートナーを得て彼女の元を去ったことに傷ついたままのところに、叔母が殺されたという知らせを受け取る。
叔母の住んでいた田舎町に折り合いの悪い母親と共に赴くが、叔母の莫大な遺産の受取人となっていたことで警察からは疑われ、叔母とトラブルがあったと思われる面々からは嫌味を言われ、夫と離婚したことを認めない母からは古傷を抉られるようなことを言われるばかり。
滞在する叔母の家には不審者が、さらには車にひき逃げされろうになり……というストーリーです。

登場する人物がこれでもかというぐらいワガママで、ギスギスした人間関係にうんざり。
これが自己主張が大事なアメリカのミステリなせいなのかと一瞬考えましたが、不愉快な言動を繰り返したりアクの強い人物が大勢登場するけれど、結局楽しく読める小説は他にもあります。
この作家さんが私に合わないのか、それとも訳者の方の文章が合わないのかはわかりませんが、読後に妙に疲れてしまいました。
そして、一番私の腹を立たせたのは、主人公の元夫アンディ。
主人公の元を去って行ったのは自分なのに(しかもゲイだったなんて!)事件に巻き込まれる彼女にいちいち優しくアドバイスして、彼女の選択に意見を言うし、果ては「まだ別のかたちで君のことを愛してるんだ」とまで言って彼女を縛り付けようとする態度に、最初から最後までイライラさせられっぱなし。
お前は加害者じゃ!あれこれ言う資格なんぞない!と何度思ったことか……。
主人公が未練たっぷりなので、彼のことが美化して描かれているわけですが、そんなことはないぞ!目を覚ませ!と言ってやりたかったです。

これでは何の小説なのかわからないので付け加えると、肝心のミステリ部分はグダグダです。
一つ一つの真相に迫っていくポイントはよくあるものなのですが、盛り上がりが全然ない。
気難しい刑事とイイ感じになったり、母親や元夫への感情が清算されたりするシーンの方が余程山場になっていて、序盤のひき逃げ未遂事件なんか、そんなあっさり処理するなんて馬鹿なの?と。
まぁミスリードになってたりするんですけど、どんでん返しされてびっくりすっきりなんて気持ちに全然ならない。
だって、調査したけどわからなかった、わかっていたことを解釈しそこねたんじゃなくて、調べてないんですもの。
後からわかったっていうことにしても良いけど、調べている気配ぐらいは欲しい。
そもそもタイトルにまでなってる死体がヨガのポーズになっていた部分は一体どこにいっちゃったんだろう……。


JUGEMテーマ:読書

| [海外作家:K〜O]ダイアナ・キリアン | 23:39 | comments(0) | - |
| 1/1PAGES |