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映画篇/金城一紀
評価:
金城 一紀
集英社
¥ 750
(2010-06-25)

映画の力で導かれた記憶の中の僕は、いつでも軽やかに笑い、素直に泣き、楽しそうに手を叩いていた――。
不器用で孤独な人々が映画をきっかけにつながり合い、力強い再生へと踏み出していく姿をみずみずしく描きながら、映画への愛と物語の復権を高らかに謳った傑作小説集。
友情、正義、ロマンス、復讐、そして、笑いと感動。
五つの物語の力が、あなたを救う。


短編集で
「太陽がいっぱい」「ドラゴン怒りの鉄拳」「恋のためらい/フランキーとジョニーもしくは トゥルー・ロマンス」「ペイルライダー」「愛の泉」
の計5編を収録。

連作というにはやや薄い絡みのある登場人物たちの、映画をモチーフにした短編小説集でした。
というか、最後の「愛の泉」で一気に繋がりがはっきりする(それまでも「ああ、この人はこれか」というのはあります)のですが、それが映画っぽくて、それだけで何もかも許せてしまいそうでした。

それも、私が持つ著者の文章や構成のイメージとは違っていて、しかも冒頭の「太陽がいっぱい」から次の「ドラゴン怒りの鉄拳」に進むと雰囲気がまた違って、読みにくかったせいです。
短編で読みづらいというのはかなり辛くて、長編の「我慢すればおもしろくなるかも」系の抑えが効かない分、放置してしまうこともしばしば。
この作品も、別の理由はあれど(後述します)2編読んだ時点で本を閉じてしまいました。
しかし、最後まで読んでわかりました。
これ、はっきりとした連作でもないのに、まるで長編のような一冊を通しての盛り上がりがあるんですね。
愁いに悲嘆に、青春、復讐ときて、それぞれ全然違う話なのにクライマックスのような愛のかたちが描かれていました。
読みにくかった記憶は消えそうにありませんが、面白い短編集だったと思います。

さて、本を閉じた理由。
「ドラゴン怒りの鉄拳」の設定に、物凄い既視感があったせいです。
設定どころか展開まで。
どこかでこんな話よんだぞ?どこだっけ??と気になり、もしや私この本持ってた?といつもの失敗に青ざめて本棚を探したものの出てこず。
さらに、その「読んだはずの同じ設定の小説」も出てこない。
あきらめて続きを読んだのですが、他の短編に同じようなことは起きていないので、ダブって買ったということはないみたいです。
勘違いでしょうかね。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:か行]金城一紀 | 23:49 | comments(0) | - |
フライ,ダディ,フライ /金城一紀
評価:
金城 一紀
角川グループパブリッシング
¥ 540
(2009-04-25)

鈴木一、47歳。
いたって平凡なサラリーマン。
ただし家族を守るためならスーパーマンになれるはずだった。
そう信じていた。あの日が訪れるまでは――。
一人娘を不良高校生に傷つけられ、刃物を手に復讐に向かった先で鈴木さんが出会ったのは――ザ・ゾンビーズの面々だった!
脆くも崩れてしまった世界の中ではたして鈴木さんは大切なものを取り戻せるのか。
ひと夏の冒険譚がいま始まりを告げる。


ザ・ゾンビーズ・シリーズ第2弾。

妻と可愛い娘に囲まれた、ありふれた幸せに満足していた中年サラリーマン・鈴木の生活は、ある日娘の遥が病院に運ばれたことから一変する。
何の落ち度もない娘を暴行した少年と、それを巧みに隠蔽しようとする学校側、そんな理不尽に正面から反抗することも娘の気持ちに添ってやることも出来なかった自分……。
鈴木は少年への安易な復讐を遂げようとするが失敗。
そこで知り合った南方らに、少年と闘う術を教えてもらうことになるが……というストーリーです。

シリーズ第2弾は長編です。
冴えない中年サラリーマンと彼を闘う男に仕込む少年たちの、奇妙な交流を描いています。
ストーリーは嫌いではないですし、南方らゾンビーズの面々は馴染みがあって楽しいのですが、やや長編とするには盛り上がりが欠けたかなと思いました。
ラストが読めてしまえますし、成功するかしないかが主人公にとって必要な条件ではなくなっていく流れでもあるので、緊張感がありません。
あと、素敵なお父さんにしたいのでしょうに、子供っぽくて微妙。
中年男性への理想が高いのと、もしかしたら私がマッチョ(マチスモ)が嫌いなだけかもしれませんが……。
ただ、自尊心というのか人間が生きて行く上でいかに大事かはわかります。

今度映画も見てみたいと思います。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:か行]金城一紀 | 22:38 | comments(0) | - |
レヴォリューション No.3/金城一紀
評価:
金城 一紀
角川グループパブリッシング
¥ 540
(2008-09-25)

「君たち、世界を変えてみたくはないか?」
オチコボレ男子高に通い、死んだような毎日を送っていた「僕たち」は生物教師ドクター・モローの言葉で突如生き返り、世界を変えるために行動を開始する。
その方法は――難攻不落のお嬢様女子高の学園祭に潜入してナンパをすること!
果たして「僕たち」の潜入作戦は成功するのだろうか!?
革命的おバカストーリーが炸裂する、ザ・ゾンビーズ・シリーズ第1弾。


短編集で
「レヴォリューション No.3」「ラン、ボーイズ、ラン」「異教徒たちの踊り」
の計3編を収録。

非常に馬鹿馬鹿しい物語でした。
でも清々しくて、「ありえない」と「あるある!」の境界線上にあるような微妙な安定感が心地良くて、素敵でした。
しかし他に適当な褒め言葉が出てこないのも事実です。
主人公たちのノリもキャラクタも漫画的と言われればそれまで、青春の気高さを謳っているとまでは言いにくいですし。
ただ、文章のテンポの良さとそれによく合ったストーリーを素直に楽しめたら、それで良いのかなと。
読んでいて面白いのが一番です。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:か行]金城一紀 | 09:47 | comments(0) | - |
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