スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
啄木鳥探偵處/伊井圭
浅草十二階こと凌雲閣で幽霊が目撃された――。
明治四十二年、金田一京助のもとへ石川啄木が持ち込んできた、幽霊騒動を報じる新聞記事。
家族を養うため探偵業を始めた啄木から強引に誘われ、京助は助手役として調査に加わったのだが……。
第三回創元推理短編賞受賞作「高塔奇譚」、人形の頭が男の喉を咬み切ったという奇怪な事件「忍冬」など、全五編を収める連作本格ミステリ。


連作短編で
「高塔奇譚」「忍冬」「鳥人」「逢魔が刻」「魔窟の女」
の計5編を収録。

早逝の天才・石川啄木を探偵に、その親友の国文学者・金田一京助を助手(語り手)に置いた連作短編ミステリです。
実在の人物を探偵や語り手にしたミステリは結構好きでちょこちょこ読んでいるつもりですが、なかなかに面白かったです。
時代性も上手く使ってありますし、短編でオチのあるミステリをうまく描いています。
一番好きなのは、連続する身代金の要求さえないまますぐに大店の子供たちが帰ってくる誘拐事件を描いた「逢魔が刻」です。
ボリュームはあまりないかもしれませんが、さっぱりしていて読みやすかったですね。

ただ、語り手である金田一の性格が合わなかったです。
気持ち悪い。
啄木の才能に惚れきっていて、したたかに借金を重ねる親友を突き放せないどころかついつい付き合ってしまう……という設定は悪くはないです。
でもそれが好きかどうかはどうしようもなくてですね、申し訳ないのですが、私の評価が低いのはこれに物凄く左右されております。
私の啄木像は『「坊ちゃん」の時代』(谷口ジロー/関川夏央)にかなり影響されているので、本来ならこの関係にも違和感を感じないはずなのですが……。
(しかし作中出てきたはずの金田一京助のことを全く憶えていません)


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:あ行]伊井圭 | 16:21 | comments(0) | - |
| 1/1PAGES |