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ネコソギラジカル/西尾維新
始まりがあれば終わりがある、それは確かに真理ではあるのだろうが、しかしとは言え、終わりがあるから始まりもあったはずだなどと考えるのはあまりに短絡的だ。
どころか事実はまるで逆で、大抵の事象は始まる前から既に終了し切っていて、開かれずともお開きだ。
真理をあえて真理として語らず、事実をあえて事実として語らず、黙することの美徳を誰よりも心得ている誠実な正直者、つまりこのぼくは、9月、ある階段を昇ることになる。
《十三階段》。
それは奇野頼知(きのらいち)であり、またノイズであり、あるいは絵本園樹(えもとそのき)であり、そして澪標高海(みおつくしたかみ)と澪標深空(みおつくしみそら)だった。
だが、その階段を昇った先でぼくを待ち構えている終わりの終わりは、あまりに荒唐無稽で、あまりに懐かしく――戯言シリーズ第6弾


戯言シリーズ第6弾。

西東診療所で起きた事件に絡み知り合った狐面の奇妙な男――西東天に『敵』として認定されてしまった「ぼく」。
入院中に西東の部下である《十三階段》からさっそく接触があったものの、その攻撃は「ぼく」ではなく隣人の浅野みいこへ。
「ぼく」は西東天の誘いに乗り、澄百合学園跡地へと向かうことにするが……というストーリーです。

戯言シリーズ最終話です。
下巻が出るのを待って読みました。
わりと人が死ぬし、ごちゃごちゃした話でしたが、どこからどう見てもハッピーエンドでした。
天才や異能力者が次から次へと出てくるくせに、その誰もがそう思えないキャラクタだったのはラスボスでも同じ。
しかも伏線は回収できていないし、暴力描写は下手だし、決着の付け方自体こんなもので良いのか?とも思いましたが、私もハッピーエンドが大好きなので、良しとします。
ハッピーエンド至上主義大賛成です。

しかしですよ。
納得がいかないのは、主人公の名前!
結局最後まで明かされずですか?
いつものように斜め読みだったので、もしや読み逃してる?と読了後に上巻に戻り、他に伏線はあっただろうかとシリーズ作を引っ張り出し(その過程で部屋がめちゃくちゃになりました。今現在も床一面本だらけ……片付けるの面倒……)先程検索まで。
名前だけを求めて(何パーセントかは玖渚友の幸せを願って)シリーズを買ってきたというのに!
あんまりだ!
でも明かされたら明かされたで、拍子抜けしてしまったかもしれません。
普通に「“いーちゃん”だし、そのまま“西尾維新”じゃないのか?」と思っていましたし。
(「クビツリハイスクール」のヒントは無視)(どうもあれで候補はあるようですね)

最初はミステリで始まったはずが、途中から完全にライトノベル。
特にこの最終話は酷いものです。
たぶん、「クビキリサイクル」以外は誰にもおすすめできません。
それでも毎回それなりに楽しんだのは、何とも言えない読者をひきつけるパワーがあったということかもしれません。
この著者の作品を買うことはもうないでしょうが、記憶に残るシリーズだったと思います。


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| [国内作家:な行]西尾維新 | 01:29 | comments(0) | - |
ヒトクイマジカル―殺戮奇術の匂宮兄妹/西尾維新
生命を礼賛する行為には驚くほどに価値がない、生はどこまでも儚く朧で、死はどこまでも切なく幻だ。
そしてそれはただそれだけのものでありそれだけのものでしかなく、むしろそこにそれ以上の価値を見出そうとすることこそが冒涜だ。
生きること、そして死ぬこと、その両者の意味を誰よりも理解し、そしてその意味に殉ずることに一切の躊躇がない誠実な正直者、つまりこのぼくは、八月、縁故あって奇妙なアルバイトに身を窶すことと相成った。
それは普通のアルバイトであって、ぼくとしては決して人外魔境に足を踏み入れたつもりはなかったのだけれど、しかしそんなぼくの不注意についてまるで情状酌量してはくれず、運命は残酷に時を刻んでいく。
いや、刻まれたのは時などという曖昧模糊、茫洋とした概念ではなく、ぼくの肉体そのものだったのかもしれない。
あるいは、そう、ぼくの心そのものか――戯言シリーズ第五弾。


戯言シリーズ第5弾。

夏休みに入った「ぼく」のもとに、所属している大学の教官ではあるが初対面の木賀峰約助教授からうさんくさいバイト話が持ち込まれる。
そのバイト料の高さに釣られ、生物学者である春日井春日と女子高生の紫木一姫と共に木賀峰助教授の研究所に出かけた「ぼく」はしかし……というストーリー。

シリーズとしては最終話の前の話になるようです。
そのせいか、色々とキャラクタ他変わっていった感じが強い作品でした。
無気力(と言って良いかどうか、巻き込まれ型とはいえ結構真面目に謎解きしている気がしますが……)主人公も、キャラ変え?というぐらいですし、前作で雰囲気の違いに驚いた玖渚も、またとあるキャラクタには重大な出来事が、という感じです。
ストーリーとしても終盤は妙にバイオレンスでちょっと笑ってしまいました。
研究所で起きる殺人事件のトリックは、まあそうだろうな、というレベルでしたが……。
分厚い作品でしたが、ラストにシリーズ作らしい引きもあって、それなりに楽しく読みました。


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| [国内作家:な行]西尾維新 | 12:49 | comments(0) | - |
サイコロジカル/西尾維新
およそ論理立てて物事を考えるほど無意味なことはない。
所詮論理など人の考えたものであり、そして世界は人の手には余りすぎる。
博愛を自らの義務と課し、自由を何よりも重んじる、周囲に調和をこの上なく提供する誠実な正直者、つまりこのぼくは、七月、囚われの壊し屋を救う旅に連れられた。
パーティのメンバーは玖渚友と鈴無音々。
向かう先は悪の要塞―要するには『堕落三昧』斜道卿壱郎博士の研究施設。
この冒険の登場人物は誰もが際限なく矛盾していて、誰もが際限なく破綻していて、そして誰もが際限なく崩壊していて、はっきり言って壊れている。
それはひょっとしたら壊されただけなのかもしれないが、しかし戯言遣いのこのぼくに限って言えば、わざわざ壊してくれるまでもない。
だってぼくは最初から、ほら、こんなにも見事に壊れてしまっているゆえに――。
戯言シリーズ第四弾。


戯言シリーズ第4弾。

アパートの隣人である浅野みい子の親友である鈴無音々と玖渚友と、彼女が率いた《チーム》の一員である兎吊木垓輔を「助け出す」ために、斜道卿壱郎研究所へ向かった「ぼく」だったが、そこで密室殺人事件に巻き込まれ……というストーリー。

前作よりはミステリっぽくあろうとしている気がしました。
それに素直に乗っかったら、最後にガックリさせられましたが……オチについては好みの問題なのかなぁとは思います。
まあ、主人公の謎解きが「はああああ???」というようなものだったので、それはそれで面白かったかもしれませんが。
それよりうんざりしたのは物語の長さかもしれません。
上下巻テンションを上げて付き合える程の面白さが感じられず……。
唯一良かったのは、1作目とはちょっと雰囲気の違う玖渚の存在感でしょうか。
これはなかなか。


上下巻完結
サイコロジカル 下 (講談社文庫 に 32-5 西尾維新文庫)
サイコロジカル 下 (講談社文庫 に 32-5 西尾維新文庫)
西尾 維新


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| [国内作家:な行]西尾維新 | 15:45 | comments(0) | - |
クビツリハイスクール―戯言遣いの弟子/西尾維新
知らない誰かと仲良くするためには絶対に守らなければならない約束がひとつだけ存在する。
その約束とは、相手に対して常に友愛の情を持つことだ。
つまるところそれがどういうことかといえば、知らない誰かと仲良くすることなんて結局は不可能だという意味なのだろう。
いや、そもそも、知らない誰かと仲良くしようだなんて考え自体が常軌を逸しているとしか思えない。
絵空事を語ることさえ自らに許さず、たったひとつの矛盾さえも生理的に見逃すことのできない誠実な正直者、つまりこのぼくは、6月、人類最強の請負人・哀川潤に、およそ問答無用に引き連れられて、高名なお嬢様学校であるところの私立澄百合学園へと向かうことになった。
そして事件はその学園の中で起きる。
それは巻き込まれたと言えるかもしれないし、また、自ら渦の中へと飛び込んだと言えるかもしれない。
まあ別に、どう言い、どう言いつくろったところで、それはきっと意味がないのだろう。
だって起きた事件自体が、そもそも戯言みたいなものだったのだから――戯言シリーズ第3弾


戯言シリーズ第3弾。

人類最強の請負人・哀川潤に連れ出された「ぼく」は、謎の名門女子高・澄百合学園への潜入とある少女の救出の手伝いをすることとなる。
しかしそこは到底普通の学校とは異なっていて、救出対象の少女・紫木一姫も一筋縄ではいかない。
そして密室殺人事件が……というストーリーでした。

このシリーズをすでに読んでいる知人から「3巻からミステリだと思うな」「3巻は面白くないけど頑張れ」等々聞かされていたおかげか、違和感なく読み終えることができました。
できましたが……だからと言って面白かったとは言い難い。
読みやすさは前2作よりあがっていて、シリーズを追いかけているわけですから登場人物に馴染みもあって世界観にも入り込みやすいのですが、密度が低い印象なのですよね。
ライトノベルとして読むならまあまあかもしれませんが、それなら適当な密室殺人なぞ出さないで欲しいです。
犯人バレバレですから。
あと、より重点を置いている戦闘ですが、描写力がないのか、私がついていけないだけなのか、全然超人っぽくない。
まあ、でもこんなものかな、という感じではありました。
次の上下巻は10月発売ということなので、待ちたいと思います。

しかし、一番読みにくいのは著者あとがきだと思うのは私だけでしょうか。
まともに読む気もしない。


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| [国内作家:な行]西尾維新 | 15:18 | comments(0) | - |
クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識/西尾維新
人を愛することは容易いが、人を愛し続けることは難しい。
人を殺すことは容易くとも、人を殺し続けることが難しいように。
生来の性質としか言えないだろう、どのような状況であれ真実から目を逸らすことができず、ついに欺瞞なる概念を知ることなくこの歳まで生きてきてしまった誠実な正直者、つまりこのぼくは、5月、零崎人識という名前の殺人鬼と遭遇することになった。
それは唐突な出会いであり、また必然的な出会いでもあった。
そいつは刃物のような意志であり、刃物のような力学であり、そして刃物のような戯言だった。
その一方で、ぼくは大学のクラスメイトとちょっとした交流をすることになるのだが、まあそれについてはなんというのだろう、どこから話していいものかわからない。
ほら、やっぱり、人として嘘をつくわけにはいかないし――戯言シリーズ第2弾


戯言シリーズ第2弾。

大学の同級生だという葵井巫女子に声を声をかけられた「ぼく」は、彼女の友人の誕生日会に招かれる。
一方、京都を震撼させている無差別連続通り魔事件の犯人である零崎人識という殺人鬼と知り合うことになってしまい、そして招かれた誕生会の後に殺人事件が発生し……というストーリーです。

賞への投稿作品というのは概してその後の作品と違うものですが、それは枚数に制限があったり、推敲の度合いがプロとなってからとは異なっているせいであると思っていました。
つまりメフィスト賞では、そういう「あれ?」という違和感が少ないとも。
しかし、この第2弾は「あれ?」でした。
前作の「クビキリサイクル」が、ゴテゴテした装飾品がありつつも中心は完全にオーソドックスなミステリだったのと異なり、この「クビシメロマンチスト」はシリーズとしてのストーリーを追いかける物語色が強くなっていました。
もちろんミステリとしての体裁はあってトリック自体もまあまあという感じなのですが、スパイスに過ぎないのですよね。
ということで1作目とは違う拍子抜けを感じました。
面白くなかったわけではないですが、語り手の「ぼく」が長々と語る人生観?死生観?が笑えてしまって、真面目に読めず。
言いかえればラノベ色が強くなっておりました。


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| [国内作家:な行]西尾維新 | 20:28 | comments(0) | - |
クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い/西尾維新
自分ではない他人を愛するというのは一種の才能だ。
他のあらゆる才能と同様、なければそれまでの話だし、たとえあっても使わなければ話にならない。
嘘や偽り、そういった言葉の示す意味が皆目見当つかないほどの誠実な正直者、つまりこのぼくは、4月、友人玖渚友に付き添う形で、財閥令嬢が住まう絶海の孤島を訪れた。
けれど、あろうことかその島に招かれていたのは、ぼくなど足下どころか靴の裏にさえ及ばないほど、それぞれの専門分野に突出した天才ばかりで、ぼくはそして、やがて起きた殺人事件を通じ、才能なる概念の重量を思い知ることになる。
まあ、これも言ってみただけの戯言なんだけれど――第23回メフィスト賞受賞作


戯言シリーズ第1弾。

とある理由で孤島に閉じ込められている財閥令嬢の趣味は、あらゆる分野の“天才”を島に招くこと。
ということで“ぼく”は友人の玖渚友の付き添いという形で、その島を訪れることとなった。
しかし何故か超能力者には虐められ、天才画家と世界的な機関に認められた7人の天才の一人の仲違いの板ばさみになったりと、平穏ではいられない。
そしてついに殺人事件が発生する。
その死体には頭部がなかった……というストーリーです。

どこで読んだのか記憶が曖昧なのですが、この著者と「涼宮ハルヒの憂鬱」の作者・谷川流をほぼ同レベルで語った解説を目にしたことがあります。
その時に「ああ、ライトノベルなのだな」と思ったせいか、文体に癖があって読みにくいと友人から聞いていたせいか、それほど違和感をおぼえることなく読み終えることができました。

結論から言うと(この1冊だけなら)涼宮ハルヒシリーズと比べるのは、ちょっと失礼かもしれません。
思っていたよりきっちりミステリでした。
というか、オーソドックスなミステリでした。
トリックも大袈裟に描かれていたわりに普通。
その見せ方も普通。
「普通」というのは貶しているわけではなく、ありえないミステリを想像していたが故の感想です。
特に語り手の男の子の描き方やそもそもの漫画的な設定の登場人物たちは、確かにライトノベルを感じさせるものですが、ここまで普通だと私の中では「ミステリ」でしかありません。
面白いという感想をあちこちで見ていた割には、読後感に単純な満足感が少なくてどちらかというと疲労感が大きかったことに今後のシリーズ展開への不安はありますが、面白かったと言える内容でありました。

さて、いつもこの手に引っかかっている気がするのですが、語り手の“ぼく”の名前は明かされるのでしょうか。
(明かされるまでは、とずるずる飽きたシリーズを買った経験者です)


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| [国内作家:な行]西尾維新 | 22:00 | comments(0) | - |
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