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よろづ春夏冬中/長野まゆみ
希いを叶える貝殻細工の小箱から……置き薬屋が残した試供品の酔い止めから……朝顔市で買った夕顔の鉢植えから……和泉屋の苺のショートケーキから……骨董市で見つけた蓋つきの飯茶碗から……思いがけないことから、彼らの運命は動きはじめる。
或るときは異界と交じり、或るときは時空を超え、妖しく煌く14の極上短編集。


短編集で
「希いはひとつ」「タビノソラ」「最低の一日」「海辺の休日」「飛ぶ男」「待ちきれない」「花のもとにて」「アパートの鍵」「雨過天青」「ウリバタケ」「獅子座生まれ」「雨師」「空耳」「猫にご飯」
の計14編を収録。

タンスの扉でも鍵のついた本でも古びた屋敷でもよいのですが、特別な何かをきっかけに“異世界”に迷い込むようなストーリーは色々あります。
その先で王子様と出会うのもよいですし、世界を救うのでもよいでしょう。
しかしその多くは明確な区切りがあります。
「“異世界”はここからここまで」と。
彼らの多くは帰ってきますし、帰らないことを自分で選択したりもします。
ですが、この短編集に収録されている少なくない作品は、きっかけはありつつも現実と混ざり合って区別できない世界を描いていました。
それが本当に魅力的。
他にもこれはストレートな恋愛ものという作品もあり、どれも楽しませていただきました。
どうしても読みにくいとしか思えない文章は、これは私の好みの問題でしょう。
好きだったのは「アパートの鍵」と「雨師」で、印象深いのは「ウリバタケ」です。
「ウリバタケ」は結構怖い。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:な行]長野まゆみ | 12:55 | comments(0) | - |
ぼくはこうして大人になる/長野まゆみ
評価:
長野 まゆみ
新潮社
¥ 420
(2004-08)
海辺の田舎町に暮らすぼくは、中学三年生。
優秀でまともな少年に見せるだて眼鏡をかけ、人に云えない不安を抱えつつ、級友たちの過分な信望を得て平穏な学校生活を送っている。
ところがある日、クラスに七月という少年が転入してきた。
なかなかみんなに馴染もうとしない彼と関わるうち、修学旅行中に騒動がおきて…。
繊細にして傲慢、冷静にして感情的な、少年たちの夏を描く。


主人公の抱えたトラウマの数々にややげんなり。
でも何故か陰湿な印象はありません。
長野まゆみの大人びている少年主人公に慣れたつもりでしたが、この物語ではそのバランスが危うくて、なかなか好きです。
優等生でトラウマ故にクラスメイトに汚いところを一切見せようとせず付き合い、その「完璧」さに胡坐をかいていた主人公が、七月という生意気な転校生の出現によって戸惑い傷つく様子は思春期の子供らしさが見えます。
あとどんなに奇妙でも家族というものの持つ深い愛情を信じているような筆には好感が持てます。
ですがはっきりと同性愛嗜好が描かれているのには驚きました。
文体といい、設定といい、展開といい、読者を選ぶ作品だと思います。
「ぢゃないか、」という頻出する表現はちょっと受け入れ辛い(他の長野作品も同じですが)
| [国内作家:な行]長野まゆみ | 00:50 | comments(0) | - |
天然理科少年/長野まゆみ
天然理科少年
天然理科少年
長野 まゆみ

放浪癖のある父に連れられて転校を繰り返す岬は、中学二年の秋にたどりついた山間の町で、小柄な少年・賢彦に出逢う。
学級のリーダー・北浦と、賢彦との微妙な関係。
賢彦は二年前、忽然と現れる幻の湖で神隠しに遭い、ふらりと戻ったというのだが…。
わずか三日間の邂逅、そして別離。
時を超えるみずみずしい成長物語。


文章が綺麗。
著者の魅力はこれに尽きます。
ですがいささか少女趣味ですな。
私にはちょっと荷が重いです。
放浪癖のある父親に連れられてうろうろしている内に視点が少し冷めてしまった主人公の少年の会話や心理描写は可愛いのですが、物語自体はさほど複雑なものではないです。
この話だけで1冊になっているのが不思議なぐらい。
| [国内作家:な行]長野まゆみ | 16:33 | comments(0) | - |
鉱石倶楽部/長野まゆみ
鉱石倶楽部
鉱石倶楽部
長野 まゆみ

放課後の理科室で古びた図鑑を見つけた少年は、不思議な夜間学級に出席する―ファンタジー短篇「ゾロ博士の鉱物図鑑」を収録。
紫水晶、白雲母、月長石など数々の鉱石から生まれた物語は、葡萄狩り、天体観測、寝台特急と場面を変えながら美しく煌いている。
著者秘蔵の鉱石写真やショップ案内も充実したコンパクト決定版。


「サマー・キャンプ」で懲りた私は図書館で借りて読んだのですが……うん、文章が綺麗なのは確か。
でもこれを購入しようという方は、たぶんあらかじめ著者のファンなのではないでしょうか。
それか石が好きか。
そのどちらでもない私は、あまり人にはおすすめしません。
ただ、真夜中に読んでいて、無性にお腹が減りました。
あれだけ人の食欲を増進させるのは、文章の力なのでしょう。
(私の食い意地が張っているだけという説もありますが)
| [国内作家:な行]長野まゆみ | 16:25 | comments(0) | - |
サマー・キャンプ/長野まゆみ
サマー・キャンプ
サマー・キャンプ
長野 まゆみ

夏休暇も間近なある日、湾岸校に通う温は、ルビと名乗る少年から「契約」をもちかけられる。
無口な少年と、手癖のわるい女の子、二つの人格をそなえたルビを、離れて暮らす母は「あなたの弟よ」というのだが―。
生殖医療の発展した近未来を舞台に、人をこの世につなぎとめる愛、血脈を越える絆を描き出す傑作長篇。


……すいません、難しすぎます……。
一度読んだだけでは理解できず、というか理解しようという方向でばかり読んだので余裕がほとんどなく、楽しみに至らず。
何度か読んで、「これは信頼できない語り手モノだな」というところに落ち着きました。
(俗なミステリばかり読むものですから。ははははは)
もう少し設定を簡単にしても得られるものは変わらない気がしつつ、このマニアックさが良いのでしょうか。
好みじゃないです。
| [国内作家:な行]長野まゆみ | 16:18 | comments(0) | - |
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