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愚か者死すべし/原りょう
大晦日の朝、私立探偵・沢崎のもとを見知らぬ若い女、伊吹啓子が訪れた。
銀行強盗を自首したという父の無実を証明してほしいという。
彼女を父親が拘留されている新宿署に送り届けた沢崎は、狙撃事件に遭遇してしまう。
二発の銃声が轟き、一発は護送されていた啓子の父親に、もう一発は彼を庇おうとした刑事に命中した!
9年もの歳月をかけて完成した、新・沢崎シリーズ第一弾。
巻末に書き下ろし掌編「帰ってきた男」を収録。


新・沢崎シリーズ第1弾。
(沢崎シリーズで通算すると5作目になります)

私立探偵の沢崎は事務所を訪ねてきた女に銀行強盗犯として出頭した父親の無実を証明する手伝いをしてくれないかと頼まれる。
その返答をしないまま、護送前に許可された面会時間に間に合わせるために彼女と共に新宿署に出向いた沢崎は銃撃事件に巻きこまれてしまう。
犯人の車を追いかけた沢崎だったが……というストーリーです。

もう読み終えてしまった……!と叫びたくなる、沢崎シリーズの新章第1作目です。
期待と不安が混ざって手に取ったのですが、まずまずシリーズを追いかけてきた身としては満足できる内容でした。
いつもより短かったというのに鮮やかな展開や、引き込まれる語り口も相変わらず。
携帯電話の普及してしまった“現代”でどうするのかと思っていたら、相変わらず電話応答サービスも使われていてホッとしました。
ですが絶賛は出来ないのは、キャラクタの問題かもしれません。
清和会の橋爪や錦織警部にもっと活躍(?)して欲しかったですし、犯人がよくわからないのですよね。
そのよくわからない部分がもしかしたら次作へそのまま繋がる展開なのではないかとは思ったのですが……。
(書き下ろしの掌編がまた意味深ですし)
それならちょっと嬉しいなぁと考えております。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:は行]原りょう | 18:26 | comments(0) | - |
さらば長き眠り/原りょう
400日ぶりに東京に帰ってきた私立探偵沢崎を待っていたのは、浮浪者の男だった。
男の導きで、沢崎は元高校野球選手の魚住からの調査を請け負う。
11年前、魚住に八百長試合の誘いがあったのが発端で、彼の義姉が自殺した真相を突き止めてほしいというのだ。
調査を開始した沢崎は、やがて八百長事件の背後にある驚愕の事実に突き当たる……沢崎シリーズ第一期完結の渾身の大作。
文庫版書下ろし掌編「世紀末犯罪事情」収録。


沢崎シリーズ第4弾。

1年半近くもの間東京を離れていた沢崎が事務所に戻ってみると、そこでは浮浪者が寝ていた。
彼は「魚住」という男と沢崎への仲介を頼まれたという。
しかしそこに電話をかけてもつながらず、沢崎はその枡田という浮浪者に定時連絡を欠かさないよう言いくるめると、魚住という男を探すこととなる。
ようやく見つかった魚住は依頼を取り消すが、しかし、何者かに襲われ……というストーリーです。

再読です。
沢崎シリーズの第1部完結編となっています。
何故完結なのかは作品を読んでいただければわかるのですが、物語のスタートで自分の依頼人を探すという間抜けな行為をすることとなる沢崎はブランクなど感じさせない相変わらずのキャラクタです。
展開は、後半になって二転三転し、特に沢崎が何でもないようにぽろりと漏らす真相とその鮮やかさは見事。
さすがの私もこの作品は憶えておりましたが、それでも楽しく読めたのですから、未読の方には是非読んで欲しい。
それにシリーズ第4作目にして、今までの3作に登場していた多くの人物のその後がさらりと描かれているのもファンへのサービスでしょう。
つまりはこの作品からシリーズを読んではならないということでもあるので、ご注意下さい。
もちろん、いつもの錦織警部や清和会の橋爪に相良も相変わらずで登場します。
沢崎並に彼らのことがお気に入りになってしまっているのは、作者の思う壺だということなのでしょう。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:は行]原りょう | 15:00 | comments(0) | - |
天使たちの探偵/原りょう
ある女のひとを守ってほしい――沢崎の事務所を訪れた十才の少年は、依頼の言葉と一万円札五枚を残して、雨の街に消えた。
やむなく調査をはじめた沢崎は、やがて思いもかけぬ銀行強盗事件に巻き込まれることに……私立探偵沢崎の短編初登場作「少年の見た男」ほか、未成年がからむ六つの事件を描く、日本冒険小説協会最優秀短編賞受賞の連作集。
著者あとがきに代えて、文庫版書き下ろしの掌編「探偵志願の男」を収録。


沢崎シリーズ第3弾。

短編集で
「少年の見た男」「子供を失った男」「二四〇号室の男」「イニシアル“M”の男」「歩道橋の男」「選ばれる男」
の計6編に、あとがきに代えて――という前置きで掌編として
「探偵志願の男」
を収録。

再読です。
長編のうまさには文句がつけようがない著者ですが、これまた短編もうまい。
どの短編も入り口でどんな事件になるのか想像しにくいシチュエーションが提示されていて、それが納得出来ないまま終わるということがありません。
読み終えてみればなるほど、と短編で思わせ、そしてシリーズ作品である長編のテンポの良さも兼ね備えていて、楽しんで読みました。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:は行]原りょう | 11:39 | comments(0) | - |
私が殺した少女/原りょう
まるで宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。
私立探偵沢崎の事務所に電話をしてきた依頼人は、面会場所に目白の自宅を指定していた。
沢崎はブルーバードを走らせ、依頼人の邸宅へ向かう。
だが、そこで彼は、自分が思いもかけぬ誘拐事件に巻き込まれていることを知る……緻密なストーリー展開と強烈なサスペンスで独自のハードボイルド世界を確立し、日本の読書界を瞠目させた直木賞受賞作。


沢崎シリーズ第2弾。

渡辺探偵事務所の沢崎は、依頼をしたいという電話を受けて真壁という作家の自宅へ向かう。
そこで身代金を早く持っていって娘を返してくれと真壁に詰られ、戸惑った沢崎はそのまま警察に拘束されてしまう。
なんとか誘拐犯の一味ではないと証明できた沢崎は、しかし犯人たちの指定で身代金の受け渡し役をする事態に陥る……というストーリーです。

再読です。
2作目にして直木賞受賞となったシリーズ第2弾は、沢崎が少女誘拐事件に関わってしまうお話でした。
しかし完全に憶えていなくて、犯人もオチも全然思い出せず。
普通に楽しんでしまいました。
「そして夜は甦る」(参考)の方は憶えていたのに、直木賞受賞作の方を忘れるとは、私の頭も正直なことです。
とにかく長い物語を全然飽きさせずに読ませる展開は凄い。
最後の畳み掛けるような展開に興奮しつつも、やや違和感があったのは趣味の問題かもしれません。
また、沢崎のやっていることもぼやきも結構ワンパターンなのに、それが楽しいのですからキャラクタもしっかりしているということなのでしょう。
ヤクザから覚醒剤とその売り上げを強奪して行方不明になっているという設定の事務所の開設者・渡辺も良いアクセントですし、彼絡みで沢崎を狙うヤクザの橋爪や新宿署の錦織警部との掛け合いも2作目にして完全に堂に入ってます。

あと、1作目の感想で書き忘れたのですが、携帯の普及で今は見られない(というかかつて本当にあったのかも私には判断も出来ない)留守番電話サービス嬢との会話が凄く良い。
情報のやり取りにどうしようもないタイムラグがあるっていうのは物語を面白くしますね。
ミステリでは携帯電話の登場は“嵐の山荘モノ”やアリバイトリックなんかを面白くなくすると言われていますが、そのものずばり物語に関わるようなものではなくても、邪魔なヤツです。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:は行]原りょう | 21:05 | comments(0) | - |
そして夜は甦る/原りょう
西新宿の高層ビル街の外れに事務所を構える私立探偵沢崎の許へ海部と名乗る男が訪れた。
男はルポ・ライターの佐伯が先週ここへ来たかどうかを知りたがり、二十万は言った封筒を沢崎に預けて立ち去った――。
かくして沢崎は行方不明となった佐伯の調査の東京都知事狙撃事件の全貌へと繋がっていく……。
いきのいいセリフと緊密なプロット。
チャンドラーに捧げられた記念すべき長編デビュー作!


沢崎シリーズ第1作目。

かつて自分に仕事を一から教えてくれた渡辺から預かった事務所で探偵をしている沢崎は、ある日ルポ・ライターの佐伯を知らないかと言う男の来訪を受ける。
すげなく対応した沢崎だったが、直後に有名美術評論家にして企業家であった更科修蔵の代理人を名乗る弁護士から依頼の電話を受ける。
それがルポ・ライターである佐伯絡みと聞き、屋敷まで赴くのだが……というストーリーです。

再読です。
新作が文庫化したのを機に復習を兼ねて読み始めたのですが、やはり面白かったです。
かなり満足しました。
昔は読みにくいように思えた文章も、最近翻訳モノを読むせいかスラスラと頭に入り(再読だから当たり前かもしれませんが、記憶力のない私はトリックどころか犯人さえ忘れていることも多々あるので真剣に読みます)これぞハードボイルド!というようなストイックで皮肉屋の主人公・沢崎は以前よりはるかに魅力的なキャラクタでした。
お話も行方不明の佐伯と、これまた足取りが掴めなくなってしまう冒頭事務所に現れる謎の男の関係に、あの人を連想せずにはいられない都知事選での襲撃事件が絡み、一体どこへ行き着くのかどきどきしながら読むことが出来るはず。
オチも良くて、しみじみ好きだなぁと思えました。

著者の「りょう」は「寮」のうかんむりがない状態を想像していただければ良いのですが、どうもパソコンでは出ない字のようです。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:は行]原りょう | 22:44 | comments(0) | - |
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