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うそうそ/畠中恵
若だんな、生まれて初めて旅に出る!
相変わらずひ弱で、怪我まで負った若だんなを、両親は箱根へ湯治にやることに。
ところが道中、頼りの手代たちとはぐれた上に、宿では侍たちにさらわれて、山では天狗に襲撃される災難続き。
しかも箱根の山神の怒りが原因らしい奇妙な地震も頻発し――。
若だんなは無事に帰れるの?
妖たちも大活躍の「しゃばけ」シリーズ第5弾は、待望の長編です。


しゃばけシリーズ第5弾。

夜中の地震で起きた若だんなは不思議な声を耳にする。
一体何だったのか……わからぬまま、頻発した地震で若だんなは負傷し、回復祈願をしていた母から「湯治に行くと身体が良くなるとお告げがあった」と言われ、初めての旅に大興奮!
しかしいつもの手代・仁吉と佐助と、異母兄の松之助と一緒に出かけた旅は、何だか最初からおかしな雰囲気で……というストーリーです。

シリーズ久々の長編でした。
軽いテンポといつものキャラクタでしたが、短編集に慣れていたせいか、少し疲れてしまいました。
長編にしたわりに謎解きが駆け足だったのには不満がありますが、シリーズ途中巻として、まあまあのお話だったのではないかと思います。
というか、この著者のカマトトっぽいというか、カモフラージュされた甘さにあきらめがついてきたような……。

疑問だったのは、いつもの甘い兄やたち・仁吉と佐助の行動。
甘やかしているからこそ、若だんなに何の事情も説明せずにどこかへ行ってしまったわけですが、ちょっと酷いですよ。
いきなり船上で消えるなんて。
「私だったらここで止まって先に進めない」ようなエピソードの積み重ねは趣味の違いとしても、違和感大です。
かわりに松之助の「兄やぶり」をクローズアップさせたかったのかもしれませんがね。

ただただ甘いだけではなく、かといってハッピーエンドが期待出来ない展開でもないシリーズの良さは充分に味わいました。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:は行]畠中恵 | 12:55 | comments(0) | - |
ゆめつげ/畠中恵
夢の中では見えざるものが見える……はず?
大江戸・不思議・騒動記!
小さな神社の神官兄弟、弓月と信行。しっかり者の弟に叱られてばかりの弓月には「夢告」の能力があった。
が、それは全く役に立たないしろもの。
ある日、迷子捜しの依頼を礼金ほしさについ引き受けてしまうのだが……。


上野の清鏡神社の神官である弓月には“夢告”という夢による占いをすることができた。
しかし内容が妙にずれていたりと、あまり役に立たない。
それなのに、その夢告で行方不明になっている大店の息子を見つけて欲しいと以来され、弓月は嫌な予感がしつつも、礼金と頼んできたのが同じ神官であることの義理からついつい引き受けてしまうが……というストーリーです。

畠中さんの作品では「しゃばけ」から入り、ノン・シリーズも文庫化するたびに読んでいるつもりですが、どうもいまいちピンとこない印象でした。
正直なところ、この「ゆめつげ」が面白くなかったら買うのをやめようかと思っていたぐらい。
ところがこの作品、設定や展開に面白い部分も多いものの、どうしても首をかしげてしまう甘い部分があるという、微妙な感じで……。
さて、どうしたら良いのでしょうね……。

まあ、私の今後の予定はともかく、面白かったのは“夢告”という設定。
予知夢と過去視が混ざり合ったような、その主人公の特技が、内容的にも彼の身体的にも限界があっての能力というのが好きです。
そして、単なる行方不明の息子が、そうと名乗り出た3人のうち誰かを当てるためだけだったはずの仕事が、幕末の世ということもあってとんでもない方向へ転がってしまうのが結構好きです。
ですが、その「転がり具合」にあれこれ文句をつけたくなってしまうのが辛いところ。
ファンタジーだからというより、今までの傾向でもそうなのですが、著者がアリだと思う理由と行動が私には「?」というものが多いようなのです。
え?何でそうなるの?という。
ミステリでコレがあると、とことん引っかかってしまうので、どうしても読後感が悪いのですよね。
加えて最後の展開まで納得が出来ないという……まあ、これは私の好き嫌いの問題です。
全体的には、畠中さんの既読の作品の中ではなかなか良いのではないかと思いました。


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| [国内作家:は行]畠中恵 | 20:20 | comments(0) | - |
とっても不幸な幸運/畠中恵
ややひねくれているけれど、料理自慢で世話好き店長のいる酒場。
今日もクセモノ常連客が、いわくつきの「とっても不幸な幸運」の缶を持ち込んだ。
缶から現れた物がもたらしたのは「災い」?
それとも「幸せ」?
「しゃばけ」シリーズで大人気の作家が贈る現代版ファンタジックミステリー!


連作短編集で
「のり子は缶を買う」「飯田はベートーベンを聴く」「健也は友の名を知る」「花立は新宿を走る」「天野はマジックを見せる」「敬二郎は恋をする」
に序章と終章がくっついている形式です。

酒場に「酒場」という名を付けているひねくれた店長の義理の娘が100円ショップで買って来たという「とっても不幸な幸運」という缶。
開けてみたは良いけれど、そこから飛び出したのはちょっとした謎で……というミステリ仕立てではあるのですが、簡単に言うとそれが違和感しか産まない感じでした。
この作者さんは現代モノを書かない方が良いのではないかなと思います。
「しゃばけ」シリーズの方は、時代が江戸で、しかも妖怪がうろうろするという設定がそれにマッチしているから読みやすいのですが、現代モノでファンタジーをするには甘い。
さらにそのうえでミステリにするにはもっと甘い。
面白ければご都合主義万歳の私でもこれはちょっと……。
それに何が一番気に入らないかというと、キャラクタ。
お話を動かすために作ったキャラクタが、これまた画一的で全然面白くありません。
残念ですが駄目でした。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:は行]畠中恵 | 16:02 | comments(0) | - |
おまけのこ/畠中恵
一人が寂しくて泣きますか?
あの人に、あなたの素顔を見せられますか?
心優しき若だんなと妖たちが思案を巡らす、ちょっと訳ありの難事件。
「しゃばけ」シリーズ第4弾は、ますます味わい深く登場です。
鼻つまみ者の哀しみが胸に迫る「こわい」、滑稽なまでの厚化粧をやめられない微妙な娘心を描く「畳紙」、鳴家の冒険が愛らしい表題作など全5編。
じっくりしみじみ、お楽しみ下さい!


しゃばけシリーズ第4弾。

短編集で
「こわい」「畳紙」「動く影」「ありんすこく」「おまけのこ」
の計5編を収録。

シリーズ作品としての安定感が、ちょっともどかしい一冊でありました。
楽しく読むことは出来たのですが、それだけと言ってしまえば辛口でしょうか。
もともと柔らかい印象が一番にくる作品で、それを良いと思ったわけですが、扱っているテーマによってはもうちょっと厳しい筆で書いてくれてもよいのではないかと思ってしまいます。
もちろんエンタテイメント作としては相変わらずですし、キャラクタに愛着のあるシリーズ読者はより楽しめるはずです。

テーマとして好きなのは、同じ妖からも嫌われる“狐者異”(こわい)の姿・性質から、どうしようもない断絶を描いた「こわい」です。
ありがちですが、「しゃばけ」というシリーズ名からは外せないものなのでしょう。
餡作りが一向に上手くならない栄吉がちょっと格好良いです。
あとは、個人的にお気に入りキャラの“屏風のぞき”が一役買う「畳紙」に、一太郎が子供の頃の冒険譚「動く影」、「ありんすこく」は吉原が舞台で一太郎の病弱さが滑稽に描かれていて面白いです。
表題作は「おまけのこ」は、好きな方も多いのではないかと思う鳴家がメインで、可愛らしさに浸れるかたにはおすすめ。


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| [国内作家:は行]畠中恵 | 16:39 | comments(0) | - |
ねこのばば/畠中恵
ねこのばば
ねこのばば
畠中 恵

お江戸長崎屋の離れでは、若だんな一太郎が昼ごはん。
寝込んでばかりのぼっちゃんが、えっ、今日はお代わり食べるって?すべてが絶好調の長崎屋に来たのは福の神か、それとも…(「茶巾たまご」)、世の中には取り返せないものがある(「ねこのばば」)、コワモテ佐助の真実の心(「産土」)ほか全五篇。
若だんなと妖怪たちの不思議な人情推理帖。
シリーズ第三弾。


シリーズ第3作も短編集で
「茶巾たまご」「花かんざし」「ねこのばば」「産土」「たまやたまや」
の全5編収録。
相変わらずの雰囲気のまま、事件の落ち着き所なんかがうまくなっている気がして嬉しいです。
すべて楽しめました。
表題作「ねこのばば」が一番出来が良いかな、と思いますが(そうだからタイトルになっているのでしょうが)「たまやたまや」は時の流れを感じました。
幸せになってほしいものです。
…私が一番幸せになってほしいと心から願うキャラクタは栄吉なんですけどね…。
| [国内作家:は行]畠中恵 | 05:18 | comments(0) | - |
百万の手/畠中恵
百万の手
百万の手
畠中 恵

僕、音村夏貴はときどき過呼吸の発作を起こす十四歳。
ある日、親友の正哉が目の前で焼死してしまった。
どうして…。
悲しみにくれる僕の耳に、慣れ親しんだ声が聞こえてきた。
死んだはずの正哉が携帯から語りかけてきたんだ!
あの火事は不審火だった!?
真相を探るために僕は正哉と動き出す。
少年の繊細な心の煌めきを見事に描いた青春ファンタスティック・ミステリの傑作。


著者初の現代小説。
ミステリなのですが、前提として「焼死した親友の声が携帯から聞こえてきて、コミュニケーションが取れる」という不思議話がくっついてくるので、純粋に楽しめませんでした。
いえ、そういうものだと考えれば、主人公の男の子の心理描写は瑞々しいし、最後まで読ませる力はあります。
ただ、私個人としては、解決できないネタが使われているミステリが苦手なので…。
あと、その後の展開が現実的であれば自分の中で決着をつけることが出来るのですが、それもまた微妙。
そうでなければ突然現れた義父予定の男の親身さは引き出せないのかもしれませんが、また別の設定にすれば良いことこと思えるのです。
つまり面白かったけれど、もっと最初から地に足をつけた設定に出来るのではなか?と思っちゃうのですね。
ただ、こういうファンタスティックな設定こそ著者の筆を軽くするのであれば、作風ということなのでしょう。
| [国内作家:は行]畠中恵 | 21:35 | comments(0) | - |
ぬしさまへ/畠中恵
ぬしさまへ
ぬしさまへ
畠中 恵

きょうも元気に(?)寝込んでいる、若だんな一太郎の周囲には妖怪がいっぱい。
おまけに難事件もめいっぱい。
幼なじみの栄吉の饅頭を食べたご隠居が死んでしまったり、新品の布団から泣き声が聞こえたり…。
でも、こんなときこそ冴える若だんなの名推理。
ちょっとトボケた妖怪たちも手下となって大活躍。
ついでに手代の仁吉の意外な想い人まで発覚して、シリーズ第二弾、ますます快調。


「しゃばけシリーズ」第2弾は連作短編集。
収録は
「ぬしさまへ」「栄吉の菓子」「空のビードロ」「四布の布団」「仁吉の思い人」「虹を見し事」
の計6編。
変わらずの江戸風ファンタジー+ちょっとした謎解きです。
なんですが、1作1作味付けがちょっとづつ違っていて、飽きません。
私は「虹を見し事」が好きです。
| [国内作家:は行]畠中恵 | 21:24 | comments(0) | - |
しゃばけ/畠中恵
しゃばけ
しゃばけ
畠中 恵

江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。
ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。
以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに。
若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。
その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う…。
愉快で不思議な大江戸人情推理帖。
日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。


現在、この「しゃばけシリーズ」は第5作まで刊行。
これは著者デビュー作にして、日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞した作品です。
主人公の一太郎はちょっとしたことで生きるか死ぬかの事態に陥ってしまう、大変身体の弱い大店の若旦那。
両親を筆頭にまわりはそんな彼を甘やかしきっているのですが、一太郎本人は気持ちのさっぱりしたいい青年。
普通と違うのは、手代たちは犬神に白沢なる大物妖怪で、他にも鳴家や屏風のぞきなどのあやかしが周囲をうろうろしていること…という、江戸風ファンタジー。
もどかしいぐらいに展開が甘いのですが、キャラクタ設定のうまさに脱帽。
テンポも良くて、面白かったです。
ジョブナイル小説を愛読した過去のある方は読みやすいかと思います。
| [国内作家:は行]畠中恵 | 21:03 | comments(0) | - |
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