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祈りの海/グレッグ・イーガン、山岸真訳
評価:
グレッグ イーガン
早川書房
¥ 882
(2000-12)
二万年前に惑星コブナントに移住し、聖ベアトリスを信奉する社会を築いた人類の子孫たち。
そこで微小生物の研究を始めた敬虔な信者マーティンが知った真実とは?
ヒューゴー賞・ローカス賞を受賞した表題作、バックアップ用の宝石を頭のなかに持った人類の姿を描いた「ぼくになることを」ほか、遙かな未来世界や、仮想現実における人間の意志の可能性を描く作品まで、多彩な魅力あふれる11篇を収録した日本版オリジナル短篇集。


短編集で
「貸金庫」「キューティ」「ぼくになることを」「繭」「百光年ダイアリー」「誘拐」「放浪者の軌跡」「ミトコンドリア・イブ」「無限の暗殺者」「イェユーカ」「祈りの海」
の計11編を収録。

ハードSFを描くというイメージありきで読んだのですが、解説にもある通り、作品の本質はごく普通の人間が悩む、自己定義についてでしょう。
いつの時代もこれを考える人間はいて、そういう意味で普遍的です。
しかし一方で、そう捉えると私の考えるSFというよりは文学作品のようで、加えて訳が悪いのかもともとの文章がそうなのか、読みにくくてたまりませんでした。
発想は面白いのですが、オチはどこだ!と言いたくなること数回。
エンタテイメント性を求めると肩透かしを食らうかもしれません。

もともと、解説も書いていらっしゃる瀬名秀明氏の「ミトコンドリアのちから」を最近読んだ際に、イーガンの作品が挙げられていたことで手にとったので「ミトコンドリア・イブ」という作品は興味深かったです。
人類の祖を求めて行動する過激な集団というアイデアが面白いです。
(というだけあって、ミトコンドリアに関しての小説ではなかったわけですが)
他に好きだったのは知能を抑えられ死期がはじめから決められている子供を育てる男の話である「キューティ」です。
全編主人公の言い訳のような文章なのですが、そんなじめっとしたお話での転換点がなかなか劇的だったような気がします。


JUGEMテーマ:読書
| [海外作家:A〜E]グレッグ・イーガン | 10:46 | comments(0) | - |
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