スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
さよならの次にくる <卒業式編>/似鳥鶏
「東雅彦は嘘つきで女たらしです」
愛心学園吹奏学部の部室に貼られた怪文書。
部員たちが中傷の犯人は誰だと騒ぐ中、オーボエ首席奏者の渡会千尋が「私がやりました」と名乗り出た。
初恋の人の無実を証明すべく、葉山君が懸命に犯人捜しに取り組む「中村コンプレックス」など、「卒業式編」は四編を収録。
デビュー作『理由あって冬に出る』に続くコミカルな学園ミステリ、前編。


短編集で
「あの日の蜘蛛男」「中村コンプレックス」「猫に与えるべからず」「卒業したらもういない」
の計4編に、断章として3話ショートが挿入されています。

「理由あって冬に出る」(参考)の続編です。
伏線が回収できていないような……と思いながら、感想を書こうと裏表紙の内容を確認したところ「前編」の文字が。
なるほど、後編があるわけで、その<新学期編>は8月に発売予定だそうです。

ということで一本一本の話はまずまずながら、ちょっとした物足りなさがある作品集でした(仕方がありませんが)
デビュー作である前作と同じく、主人公の男の子のまどろっこしい一人称で軽く展開するあたりがライトノベル調ですが、ミステリとしてはなかなかしっかり作ってあります。
きっと後編を読んだらもっと納得できるのだろうな、と前作からの作風で予想しております。
派手さには欠けるので、あえて分類するならば日常の謎系でしょうか……。
もしライトノベルでミステリな分類名があるのなら、それ以外に言い表しようがありません。

とりあえずこれのみだと「中村コンプレックス」で笑いました。
現代が舞台で、かつ謎を追いかける主人公がごくごく普通の少年となると、謎もその解法も当然「可能なもの」になるわけですが、ネットというのは便利なものです。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:な行]似鳥鶏 | 23:12 | comments(0) | - |
理由あって冬に出る/似鳥鶏
芸術棟に、フルートを吹く幽霊が出るらしい――吹奏楽部は来る送別演奏会のため練習を行わなくてはならないのだが、幽霊の噂に怯えた部員が練習に来なくなってしまった。
幽霊を否定する必要に迫られた部長に協力を求められ、葉山君は夜の芸術棟へと足を運ぶが、予想に反して幽霊は本当に現れた!
にわか高校生探偵団が解明した幽霊騒ぎの真相とは?
新鋭が放つコミカルな快作。


文科系クラブが雑居する「芸術棟」で活動する美術部員の葉山は、吹奏楽部の部長たちと一緒に棟に現れるという幽霊の正体を確かめるはめに。
そんなものいるわけがない……という葉山たちを嘲笑うように、しかし本当に“幽霊”が現れてしまい……というストーリー。

第16回鮎川哲也賞佳作入選作で著者デビュー作だそうです。
普段固い本しか手に取らない人に頼んで買ってきてもらったところ「表紙が恥ずかしかった」とのことですが、その表紙から連想できるそのままな雰囲気の内容でした。
男の子の一人称、ちょっとおかしなクラスメイトや先輩たち、のんびりした学校生活……とライトノベルのようでした。
でもトリックはバリバリのミステリなんですよね。
フェアであろうとしているし、密室ですし、また章立ては面白かったです。
好感が持てる作品でした。
米澤穂信なんかがお好きな方には、おすすめです。
| [国内作家:な行]似鳥鶏 | 16:55 | comments(0) | - |
| 1/1PAGES |