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「クロック城」殺人事件/北山猛邦
終焉をむかえつつある人類の世界。
探偵・南深騎と菜美の下に、黒鴣瑠華と名乗る美少女が現れた。
眠り続ける美女。
蠢く人面蒼。
3つの時を刻む巨大な時計。
謎が漂うクロック城に二人を誘う瑠華。
そこに大きな鐘が鳴り響いたとき、首なし遺体が次々と現れた。
驚愕のトリックが待つ、本格ミステリ。


1999年の9月に滅びると言われ、その破局への道を着々と進む人類の歴史。
その月に入り、噂が本当ならば終末まで30日を切ったことになる。
そんな世界で探偵をしている南深騎は菜美と共に<ゲシュタルトの欠片>と呼ばれる幽霊を退治していた。
その評判を聞きつけたらしい瑠華という美少女が、自身の住む「クロック城」に現れる<スキップマン>という幽霊を退治して欲しいと現れる。
そこにSEEMという保安部隊がやってきて、世界を終わらせる存在として疑われる<真夜中の鍵>かもしれない瑠華を渡せという。
なんとかそれを誤魔化し、クロック城にたどりついた深騎と菜美、瑠華だったが……というストーリー。

第24回メフィスト賞受賞作です。
久しぶりに駄目な作品でした。
これは辛い。
トリックや事件の真相は面白いです。
ですが、他が全部駄目。
終末までのカウントダウンが見えていたり幽霊や結界が実在している世界観も、主人公以下のキャラクタも、そもそも文章も全てが首を傾げてしまうレベルです。
すべてが薄っぺらく、噛みあっていない感じ。
終末の世界だというのならその混乱を描ききるべきですし、個性のないキャラクタにはうんざり。
ラノベ設定にするなら、ラノベ程度のキャラクタ付けはして欲しいです。
また、死体が生き返るなどの例がある「特殊な状況下での本格」にしたいのなら、世界観と絡みつつフェアに展開する方法があるはずです。
評価可能なトリックも真相も現実世界で充分可能なものですから、浮きまくりですね。
(そのトリックもノベルス版では袋とじにしたらしいですが、それほどのものか?という感じ)
端的に言うと、小説として下手。

京極夏彦に森博嗣と大好きだったので、講談社メフィスト賞は押さえていた過去があります。
それが、あまりな作品が多くなり拒否反応に変わってしばらく。
古処作品で見直したと思ったら、やっぱりやられました。
どうせなら隣に置いてあった「十角館の殺人」新装改訂版を買った方がマシでした……。
解説の有栖川氏の文章が一番面白かったです。
| [国内作家:か行]北山猛邦 | 12:28 | comments(0) | - |
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