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カクレカラクリ An Automaton in Long Sleep/森博嗣
郡司朋成と栗城洋輔は、同じ大学に通う真知花梨とともに鈴鳴村を訪れた。
彼らを待ち受けていたのは奇妙な伝説だった。
天才絡繰り師・磯貝機九朗は、明治維新から間もない頃、120年後に作動するという絡繰りを密かに作り、村のどこかに隠した。
言い伝えが本当ならば、120年めに当たる今年、それが動きだすという。
二人は花梨たちの協力を得て、絡繰りを探し始めるのだが……。


廃墟マニアの郡司と栗城は、憧れの同級生・真知の故郷である鈴鳴村を夏休みに訪ねる。
そこは天才絡繰り師が残した伝説と共に、真知家り山添家が対立する、不思議な村だった。
二人は真知やその妹と、カラクリについて調べ始めるのだが……というストーリーです。

映像化されていたのもを先に見ていたので、大体のストーリーは知った上で読み始めました。
期待がさほどなかったせいか、テンポの良い(森博嗣らしい)会話が結構楽しかったです。
派手な舞台設定と、大袈裟にならないノリが、良い感じでした。
断然ドラマより面白かったです。
というかドラマと比べる方が間違っていました。
少し胸を撫で下ろしました。

ただ、いまひとつ驚かされるものがなかったような気がします。
もちろん、ストーリーを知っていたせいもあるでしょうし、著者の作品の特徴もあります。
それでも、もうちょっと何かなかったかなぁと思ってしまうオチでした。

コカ・コーラとのコラボ作品だったせいか、登場人物がやたらとコーラを飲みます。
不思議とドラマでは、そのシーンの度に「飲みたい」と思っていたのですが、小説では沸き起こらず。
作品の面白さとは関係がないのか、やはり視覚に訴えるものは大きいのか。
もともと著者の作品にはコーラを飲む場面は多いですし、スルーしてしまったのかもしれません。


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| [国内作家:ま行]森博嗣 | 12:22 | comments(0) | - |
少し変わった子あります/森博嗣
失踪した後輩が通っていたお店は、毎回訪れるたびに場所がかわり、違った女性が相伴してくれる、いっぷう変わったレストラン。
都会の片隅で心地よい孤独に浸りながら、そこで出会った“少し変わった子”に私は惹かれていくのだが……。
人気ミステリィ作家・森博嗣がおくる甘美な幻想。
著者の新境地をひらいた一冊。


名前もない。
メニューもない。
店の場所もいつも違う。
入店できるのは、一人だけ。
ただ、店が用意してくれたその時一度きりの女性と食事をする。
そんなレストランがあることを後輩から聞いた小山は、後輩の失踪後そこに頻繁に通うようになるが……というストーリーです。

物凄く著者らしい、作品です。
静かな物語でした。
特に大きなアクションがあるわけではなく、毎回変わる女性たちと食事をするだけの展開で、飽きさせずするすると読ませてくれます。
連作短編の形式を取っているので、少しずつ読むような方にも良いかと。

とはいえ、最後まで続けて読んだ方が面白いと思います。
ミステリ作家としての森博嗣から入ったせいか、どうも毎回「オチ」を探してしまうのですが、今回のオチは予想通りでかつ満足できるものでした。

毎回違う女性たちに共通するのは、食事の所作の美しさ。
マナーというのは本来、一緒に食事をする人間に不快な思いをさせないようにあるものだと思っているので、相手に「芸術だ」とまで思わせるというのは、その究極のかたちでしょうか。
私はこんなレストランも、その趣向も興味はありませんが、そんな美しい女性たちには会ってみたいですし、そういう女性たちを登場させるアイデアは面白いと思いました。


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| [国内作家:ま行]森博嗣 | 17:32 | comments(0) | - |
レタス・フライ/森博嗣
西之園萌絵は、叔母を連れて白刀島までやってきた。
加部谷と、この島の出身者である山吹、海月と合流し、夕食の席で、島の診療所に女性の幽霊が出るという噂話を耳にする。(「刀之津診療所の怪」)。
ほか「砂の街」、文庫版に初収録の「ライ麦畑で増幅して」など、煌めく魅力を湛えた、全10作の短編を収録。


短編集で
「ラジオの似合う夜」「檻とプリズム」「証明可能な煙突掃除人」「皇帝の夢」「私を失望させて」「麗しき黒髪に種を」「コシジ君のこと」「砂の街」「刀之津診療所の怪」「ライ麦畑で増幅して」
の計10編を収録。

文庫化に伴い再読です。
読んでいて「ライ麦畑で増幅して」に???となったと思ったら、初収録だそうです。
ノベルス版を確認したところ、確かにそうでした。

今までのシリーズに関連した作品が3作、他が7作です。
他の短編は、明け方にふと目覚めて「こんなだったような……」とぼんやりとしか憶えていない夢のような雰囲気と私は思いました。
関連作は「ラジオの似合う夜」と「刀之津診療所の怪」、それに初収録の「ライ麦畑で増幅して」です。
この中では「ラジオの似合う夜」が一番好きです。
酷い話ではありますが。
こういうサービスが嬉しいような、著者の手の平の上で踊らされているような、複雑な心境です。


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| [国内作家:ま行]森博嗣 | 18:01 | comments(0) | - |
τになるまで待って/森博嗣
森に建つ洋館は“超能力者”神居静哉の別荘で《伽羅離館》と呼ばれていた。
この屋敷に探偵・赤柳初朗、山吹、加部谷ら七人が訪れる。
突然響く雷鳴、そして雨。
豪華な晩餐のあと、密室で館の主が殺された。
死ぬ直前に聴いていたラジオドラマは、「τになるまで待って」。
大きな謎を孕む、人気Gシリーズ第三作。


Gシリーズ第3弾。

探偵である赤柳にバイトとして雇われて、山奥の超能力者の住む館で調べ物をすることになった山吹、海月、加部谷は、そこで密室殺人事件に巻き込まれる。
部屋だけでなく屋敷全体が出入りが出来ない状態で、犯人はどうやって超能力者であるという館の主を殺したのか……というストーリーです。

文庫化に伴って再読です。

森博嗣を長く追いかけてきてある程度のものならキャラクタへの愛着でなあなあに出来ると自負している私でも、ちょっとこれは……という作品でした。
シリーズ途中巻だからなのでしょうが、何ともすっきりしない内容です。
シリーズ全体としての謎(四季絡みの何か)を追いかける以上に、たぶん前後編の前編程度の解決しかみせてくれていないせいでしょう。
実際の事件ならありえそうですが、ミステリ作品として読めば微妙すぎます。


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| [国内作家:ま行]森博嗣 | 16:22 | comments(0) | - |
どきどきフェノメノン A phenomenon among students/森博嗣
窪居佳那・二十四歳、大学院のドクターコースに在籍して研究に没頭中。
趣味は起き抜けのシャンプーと「どきどき」の探求。
悩みは飲酒時の記憶喪失とよくわからない自分の気持ち。
後輩の爽やか青年・鷹野と人形オタクの水谷、ダンディな指導教官の相澤、謎の怪僧武蔵坊。
佳那を一番どきどきさせるのは誰か?
――『すべてがFになる』でミステリィ界の地図を塗り替えた異才がおくる初ラブコメディ!


ドクターコース在籍中の佳那は、父親から頼まれて武蔵坊なるお坊さんに食事の世話をしたり、憧れの指導教官に招待状を偽造して送ったり、犬の像を洗う青年が気になったり、後輩二人の動向が気になったり……というストーリーです。

「というストーリーです」と書きながら、自分でもよくわからない文章ですね。
ラブコメディというのは本当で、ミステリ作家としての森博嗣にしか興味がない方はびっくりされるかもしれません。
しかし読めば読む程森博嗣でしかない内容でした。
今気分ではなかったのか、私は全然合わなかったのですが……。
読んでいて疲れてしまいました。
主人公の女性は、ちょっとかわったところはあるものの、結構普通に可愛く描かれていると思うのですが、一体誰とくっつくのか想像通りだったことが微妙な読後感の一因かもしれません。

ずーっと、この作品が出て以来、タイトルは「ときどきフェミニン」だと思っていました。
文庫を見てやっと正しい題名に気付きました。
そうですよね……「ときどきフェミニン」じゃファッション雑誌のタイトルですよね……。


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| [国内作家:ま行]森博嗣 | 22:49 | comments(0) | - |
θは遊んでくれたよ/森博嗣
25歳の誕生日にマンションから転落死した男性の額には、θ(シータ)という文字が書かれていた。
半月後、今度は手のひらに赤いθが書かれた女性の死体が。
その後も、θがマーキングされた事件は続く。
N大の旧友・反町愛から事件について聞き及んだ西之園萌絵は、山吹ら学生三人組、探偵・赤柳らと、推理を展開する!


Gシリーズ第2弾。

身体のどこかにθという文字が口紅で書かれた自殺が頻発する。
萌絵はN大の医学部にいる友人の反町愛がその口紅の分析を頼まれたことで事件を知り、C大の山吹や加部谷、海月たちは山吹の友人からそのことを聞かされる。
事件か?それとも自殺なのか?……というストーリーです。

文庫化に際して再読です。

Gシリーズ第2弾は、前作「φは壊れたね」よりは面白くなってきました。
(というかノベルスで読んだ際は微妙な読後感だったのに、今回読み直して素直に面白かったです。すっかり物語を忘れているのもポイントですが)
とにかくシリーズとしての伏線や、あの人物とのつながりが見え隠れしていて、森博嗣作品をいままで追いかけてきた読者には嬉しいでしょう。
犀川先生や萌絵らの登場も多め。
ミステリとしては典型的というか、正直なところ「あ、そのネタは超有名作品で読みましたね」と言ってしまえるものでしたが、まあもともとトリックで作品を魅せる読ませる作家さんではないので良いのでしょう。


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| [国内作家:ま行]森博嗣 | 16:35 | comments(0) | - |
工学部・水柿助教授の逡巡―The Hesitation of Dr.Mizukaki/森博嗣
水柿君は、N大学工学部助教授のままミステリィ作家になった。
なんとなく小説を書き始めたら、すぐに書き上がり、それをミステリィ好きの妻・須磨子さんに見せたが、評価は芳しくなかった。
しかし出版社に送ってみたら、なんと本になって、その上、売れた!
時間があれば小説を書き続け、幾星霜、いまではすっかり小説家らしくなったが……。


工学部・水柿助教授シリーズ第2弾。

北海道への出張に妻・須磨子さんと一緒に出かけた水柿君。
この旅が人生の転機になろうとは、その時水柿君は考えもしていなかった。
しかし須磨子さんの持っていたミステリィ小説の話題から、彼女に「書けばいいんじゃないの?」と言われ、その言葉そのままに書いてみれば、本になってしまい……というストーリー。

著者である森博嗣の自伝的(?)小説(?)第2弾です。
第1弾の「工学部・水柿助教授の日常」はハードカバーで持っていて実家に置きっぱなしのため、これを読むにあたり再読しようと思っていたのですが叶いませんでした。
ということで第2弾から、という中途半端なことに。
まあ、これを買うような人ははっきり博嗣ファンでしょうから(というか森博嗣好きではないごく普通の人が買っても「???」となるような)それなら第2弾から読んでも特に問題はないはずです。

今回は小説家にいかにして水柿君がなりえたか、という内容です。
はっきり言ってそれだけです。
ですがまあ、おかしな文章でそれをまったり読ませてくれるので、充分楽しみました。
イチオシはやはり愛妻・須磨子さん。
面白過ぎます。
水柿君と良い組み合わせですね!


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| [国内作家:ま行]森博嗣 | 22:49 | comments(0) | - |
φは壊れたね/森博嗣
その死体は、Yの字に吊られていた。
背中に作りものの翼をつけて。
部屋は密室状態。
さらに死体発見の一部始終が、ビデオで録画されていた。
タイトルは「Φ(ファイ)は壊れたね」。
これは挑戦なのか?
N大のスーパ大学院生、西之園萌絵が、山吹ら学生たちと、事件解明に挑む。
Gシリーズ、待望の文庫版スタート!


Gシリーズ第1弾。

久しぶりに会う友人のマンションを訪ねたC大学大学院生の山吹。
買い物に出かけたその友人の帰りを待っていると、真上の部屋の鍵を貸してくれないかと少女が二人やってくる。
管理人業をしているらしい友人の代わりに部屋を開けたところ、中には宙吊りにされた死体が……というストーリー。

文庫化されたので再読です。
家には私が買ったノベルスもあるというのに文庫をいそいそと購入してくる旦那さんは「装丁がいいんだよ!」とのことでした。

さて、S&Mシリーズ、Vシリーズときて、四季シリーズはやや異端でしたから、正統派な続編がGシリーズでしょう。
昔から森博嗣を読んでいる方にはお馴染みの面々が登場し、中心キャラクタは国枝先生が助教授となったC大学の面々になっはおりますが、美味しいところは萌絵ちゃんがかっさらっていく傾向があるので、楽しめると思います。
ただトリックとしてはどうなんでしょうね……。
キャラクタ紹介にページ数がさかれていて、事件そのものは小粒。
もちろん、密室だの不可能犯罪だの耳ざわりの良い言葉は並んでいるわけですが、私程度の読者に「どうせこうなんでしょ」と予想されて当たってしまうようではちょっと……。
前から森博嗣を追いかけているような読者にはまあまあでしょうが(私なんて犀川先生が出ていればそれで満足するわけで)初めてこれを手に取るとがっかりするかもしれません。


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| [国内作家:ま行]森博嗣 | 09:53 | comments(0) | - |
四季 夏/森博嗣
評価:
森 博嗣
講談社
¥ 620
(2006-11-16)
十三歳。
四季はプリンストン大学でマスタの称号を得、MITで博士号も取得し真の天才と讃えられた。
青い瞳に知性を湛えた美しい少女に成長した彼女は、叔父・新藤清二と出掛けた遊園地で何者かに誘拐される。
彼女が望んだもの、望んだこととは?
孤島の研究所で起こった殺人事件の真相が明かされる第二弾。


四季四部作第2作目。

四季は13歳となり、様々なプロジェクトを内側でも外側でも同時に進行させながら成長していた。
彼女が執着するのは叔父の新藤清二。
彼と二人きりで遊園地に出かけた四季は、とある人物に「誘拐」される……というストーリー。

再読です。
ますますミステリからは離れてしまいました。
著者としては四季の存在そのものがミステリだとでも言いたいのかもしれませんが、森博嗣ファン・S&MとVシリーズを読んで楽しんできた人間以外には読む価値はありません。
もちろん、上記の人間に該当する私としては非常に楽しみました。
保呂草や紅子のその後や、デビュー作で語られた妃真加島での事件の有様が描かれるので、興味深かったです。
しかし、何故四季が新藤清二に惹かれたのかがよくわかりませんでした。
彼はそれほど特別な存在だったのでしょうか。
まあ、色恋沙汰は他人には説明できないものだと言われてしまえば終わりですが、そのあたりを説明してくれたらもっと良かったのにな、と思います。
動機が最後まで充分に明かされないままの事件を読まされたような感じがします。
| [国内作家:ま行]森博嗣 | 12:12 | comments(0) | - |
四季 春/森博嗣
評価:
森 博嗣
講談社
¥ 620
(2006-11-16)
天才科学者・真賀田四季。
彼女は五歳になるまでに語学を、六歳には数学と物理をマスタ、一流のエンジニアになった。
すべてを一瞬にして理解し、把握し、思考するその能力に人々は魅了される。
あらゆる概念にとらわれぬ知性が遭遇した殺人事件は、彼女にどんな影響を与えたのか。
圧倒的人気の四部作、第一弾。


四季四部作第1作目。

四季が天才であることに周囲が気付き受け入れた頃、彼女の叔父の病院で殺人事件が起こる。
“透明人間”である其志雄が目撃した事件の内容とは?
そして幼い四季はどう行動するのか……というストーリー。

著者のデビューシリーズであるS&Mシリーズと、Vシリーズをつなぐ四部作の1作目です。
前述のシリーズを読んでいないと意味がさっぱりわからないうえに、2作目以降だと壮大なネタバレになりますでご注意下さい。
絶対に森博嗣作品としてこれを一番に読んではいけません。

再読です。
手元にあるのが四季シリーズ以降のみなので、感想順がおかしなことになってしまいました。
ミステリ作家として分類されている著者ですが、この四季シリーズはなんかもう「真賀田四季」というキャラクタにどっぷり浸かるためだけのものです。
この「春」でも一応殺人事件は起き、それに対する検討はされるのですが、語り手の一人は「目撃してた」と主張していて推理も何もないですし、四季も完全に事態を把握しているので、皆謎解きをする気もありません。
ただひたすらに四季が幼い頃からいかに異質な存在であったかを描き出すだけです。
はっきり言えば著者の自己満足でしょう。
ですが、他シリーズを読んでいる者からすると、絡み合った人間関係が過去どのように始まったのかなどがわかり、かなり興味深いです。
これを読んでS&MシリーズとVシリーズを再読すると、目から鱗な発見もあって、マニア心をくすぐる作品でした。
| [国内作家:ま行]森博嗣 | 20:09 | comments(0) | - |
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