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殿下と騎手/ピーター・ラヴゼイ、山本やよい
評価:
ピーター ラヴゼイ
早川書房
¥ 714
(1989-01)
19世紀ヴィクトリア朝。
「きたか、あいつら」という謎の言葉を残し、偉大なる騎手アーチャーが拳銃自殺した。
国中に衝撃が走ったが、検視審問では熱病による錯乱とみなされた。
だが、その評決に疑問を抱く者が1人だけいたのだ。
時の英国皇太子アルバート・エドワードである!
競馬を愛し、アーチャーとも親交のあった皇太子は、ひそかに市井に飛び出すや、知り合った大佐をワトスン役に、事件の真相を追い始めた――名声をほしいままにした人物に何が起こっていたのか?
英国皇太子の痛快な冒険を描き、小説の醍醐味を満喫させる最新作。


殿下シリーズ(と勝手に言ってよいか不明)第1弾。

名騎手として名声を欲しいままにしていた騎手アーチャーが「きたか、あいつら」という言葉を残し拳銃自殺した。
腸チフスにより錯乱の結果とされたが、それに疑問を憶えたのが自身も同じ病にかかり錯乱の経験のある英国皇太子アルバート。
アーチャーの友人で仕事を手伝っていたというバックファスト大佐と共に自殺の背後にあるものを探るが……というストーリー。

「女王陛下のメイド探偵ジェーン」というベニスン作のシリーズでは現職の女王エリザベス鏡い主要登場人物の一人として冷静に描かれていて驚いたものですが、このシリーズでは主人公が英国皇太子です。
凄く楽しいミステリでした。
主人公はどちらかというとやや間抜けなタイプで、くすくす笑えるような行動をしてくれます。
相棒役となる大佐や側仕えの人物たちとの間の抜けた会話も楽しいですし、妻(つまりは皇太子妃)との関係もいかにもでいいです。
一国の皇太子をつかまえて、色々やらせすぎではないかとも思いましたが、これが許されるのがイギリスなのでしょう。
また、主人公が実在の人物(のちのエドワード7世)ならば自殺する騎手も、またその死に様や最後の言葉も伝えられるままのもの。
それをうまくミステリに仕立て上げていることに感心しました。

個人的には訳が好みでした。
| [海外作家:K〜O]ピーター・ラヴゼイ | 21:55 | comments(0) | - |
降霊会の怪事件/ピーター・ラヴゼイ
評価:
ピーター ラヴゼイ
早川書房
---
(2002-06)
19世紀末ロンドン。
上流家庭を狙った連続盗難事件を追うクリッブ部長刑事は、ひょんなことから人気霊媒師の降霊会に立ち会うことに。
霊の存在などまるで信じないクリッブだったが、不気味な物音や闇を飛ぶ青白い手などの怪現象に驚愕する。
騒然とする中、さらに霊媒師が不可解な感電死を遂げた!
クリッブと部下のサッカレイ巡査は怪異現象に隠された巧緻な罠に挑むが……名匠が放つ本格ミステリ。


クリップ&サッカレイシリーズ第6弾。

クリップ部長刑事はジョエット警部から個人的に調査して欲しいとプロバート博士の家から盗まれた絵画の行方を探すことを頼まれる。
調査を開始したクリップ部長刑事は同じタイプの窃盗事件が別にも起きていて、しかもその共通点が交霊会にあることに気付き、部下のサッカレイ巡査と共に捜査にあたるが……というストーリー。

1作目の「死の競歩」が見つけられず、仕方なく一番「本格らしい」という6作目から手にとってみました。
特に問題なく読めました。
しかし、何だか惜しいな〜という雰囲気の作品でした。
本格と言えば確かに本格。
きっちり謎解きがなされていて、ラストの解決もなかなか読み応えがありました。
それだけに、もうちょっとプロットをきっちりして、読みやすく(これは訳者の方にもよるのでしょうが)できなかったのだろうかと思ってしまいます。
好みの問題でしょうし、最初から「本格」を期待し過ぎたのかもしれません。
他は、19世紀ロンドンの神秘主義にかぶれる上流階級の人々の様子が面白く描かれていて興味深かったです。
妙に冷静なクリップ刑事もいいキャラクタです。
| [海外作家:K〜O]ピーター・ラヴゼイ | 22:09 | comments(0) | - |
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