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ラスト・イニング/あさのあつこ
評価:
あさの あつこ
角川グループパブリッシング
¥ 500
(2009-01-24)

新田東中と横手二中。
運命の再試合の結末も語られた、ファン待望の一冊、ついに文庫化!
高校生になって野球を辞めた瑞垣。
巧との対決を決意し、推薦入学を辞退した門脇。
野球を通じ日々あえぎながらも力強く変化してゆく少年たちの姿を描いた「ラスト・イニング」他、「空との約束」「炎陽の彼方から」を収録。
永遠のベストセラー『バッテリー』を、シリーズ屈指の人気キャラクター・瑞垣の目を通して語った、彼らのその後の物語。


短編集で
「マウンドへと」「天藍の空」「空との約束」「炎陽の彼方から」
の計4編を収録。

もともとの単行本「ラスト・イニング」に収録されていたのが「マウンドへと」と「天藍の空」です。
最終巻で明かされなかった、あの新田東と横手二中の再試合の結果がわかり、その後の動向も描かれている番外編という内容でした。
感じたのは、著者は本当に瑞垣というキャラクタが好きだったんだな……というもの。
作品紹介に「シリーズ屈指の人気キャラクター」とあるので、そうなのでしょうが、やっぱり私は「こんな男子中学生(高校生)いないよ」と思ってしまいました。
試合結果自体は特に予想外ではなく、門脇の決断も野球を辞めた瑞垣の考えも理解できますが、これといって物語性が高いわけではなく、とにかく瑞垣の独壇場。
違和感が強いキャラクタなので、彼を描きたいのであれば、誰か違うもっと普通のチームメイトでも語り手に持ってきた方が面白いのではないかと思っちゃいます。
まあ、それを言い出したら誰も彼も
「こんな奴いねーよ」
ということになってしまうのでしょうが……。

「空との約束」は単行本「バッテリーSCORE BOARD」に収録されていたもので、本編主役巧の弟・青波の物語。
映画DVDの特典だった「炎陽の彼方から」は、豪が巧を知った日を描いたもので、これは結構好きです。

「バッテリー」シリーズに愛着がある方は読んで損はないでしょうが、あの6巻で満腹という方には特におすすめはしません。
私はそれなりに楽しみました。
ねちっこい文章も、野球を描くというよりは青春群像なのも、考えてみればシリーズ本編そのままです。



JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:あ行]あさのあつこ | 11:38 | comments(0) | - |
バッテリー 此燭△気里△弔
評価:
あさの あつこ
角川書店
¥ 540
(2007-04)
「おれはピッチャーです。だから誰にも負けません」
いよいよ、巧たち新田東中は、強豪・横手二中との再試合の日を迎えようとしていた。
試合を前に、両校それぞれの思いが揺れる。
巧と豪を案じる海音寺、天才の門脇に対する感情をもてあます瑞垣、ひたすら巧を求める門脇。
そして、巧と豪のバッテリーが選んだ道とは。
いずれは……、だけどその時まで――巧、次の一球をここへ。
大人気シリーズ、感動の完結巻。


新田東中と横手二中の再試合を目前にして、戸村からチームを、そしてバッテリーを任された海音寺は卒業を迎えた。
そして巧に言う。
「お前はこのままだと門脇に打たれる」と。
それは、チームメイトの吉貞にも指摘されたことだった。
自分たちバッテリーには一体何が足りないのか、そして問われる
「豪が捕手じゃなくでも投げられるか」
「巧はお前が捕手じゃなくても投げられるのか」
そして試合がはじまる……というストーリー。

バッテリー6巻、完結編です。
相変わらず話のスピードは遅いまま、その理由は読んでいただくとわかるのですが、私はこの展開も結末も嫌いではありません。
スポーツを題材にした作品では非常にありがち。
そして、一番楽なラストです。
勝負が中心の話ではなく、やはり最後まで野球は主人公以下中学生という思春期ど真ん中の少年たちの関係や成長を描く小道具に過ぎなかった印象が消えませんでした。
そして、後半からの瑞垣主人公?という疑問も。
まあ、それでも通して読めば、主人公は巧で、彼の成長を描いた以外の何物でもないのでしょう。
青波にボールを渡すシーンが象徴しています。

甘い部分も多かった作品でしたし、後半の引き伸ばしも2巻のように何か「事件」が起こせなかったのかと思います。
巧はともかく、タイトルが「バッテリー」なのですから豪の精神状態も瑞垣並にしつこく描いてくれなかったのかと首を傾げたくなりますが、それでも面白く読ませていただきました。
| [国内作家:あ行]あさのあつこ | 18:32 | comments(0) | - |
バッテリー 后燭△気里△弔
評価:
あさの あつこ
角川書店
¥ 500
(2006-06)
「おれは、おまえの球を捕るためにいるんだ。ずっとそうすると決めたんじゃ。何があってもそうするって…本気で決めたのに」
天才スラッガー、門脇のいる横手二中との再試合に向け、動きはじめる巧と豪。
バッテリーはいまだにぎこちないが、豪との関わりを通じて、巧にも変化が表れつつあって――。
横手の幼なじみバッテリーを描いた、文庫だけの書き下ろし短編「THE OTHER BATTERY」収録。


三月の最終日曜日――それが横手二中との再試合の日だった。
巧の球を捕ることに迷いを見せていた豪は、再びミットを構えるようになっていた。
しかし、今度は巧がコントロールを乱すようになる。
一方、横手二中の瑞垣は幼なじみでありチーム不動の四番である門脇への想いをこじらせていた……というストーリー。

バッテリー5巻です。
えーっと、主役は巧君でしたよ、ね?
彼が徐々に変化しつつあって、それが投球に現れてストライクが入らなくなっているという流れや、豪が捕手としての自分を考え直しているところなんかは重要なのでしょうが、それより瑞垣が目立っている気がしてなりません。
いや、瑞垣との関わりで巧と豪のバッテリーはぎくしゃくしたわけですし、この巻でも問題が起こるのですから、それぐらいきっちり瑞垣というひねくれた少年を描いてくれないといけないのかもしれませんが……。

まあ、意図はわかります。
妥協するということを一切しない天才投手と中学生にして「怒ったところを見たことがない」と同級生に言われるような捕手、そして天才と言われながら天狗になることもなく潰れもせず野球が好きだと口にできるようなバッターと充分な実力を持ちながら彼の影で生きてこざるを得なかった少年、という対比というか組み合わせはわかりやすい。
特に主人公・巧が「天才」なのですから、その対比として「天才」の近くで生きてきた瑞垣の心理面をしつこく描くのは自然かもしれません。
天才の側にいる苦しさを豪が受け入れる覚悟をしたのですから、それを完全に捨ててしまおうとする瑞垣の造形は魅力的です。
ですが、巧の心理描写や展開には思春期特有の潔癖症と言い切っても良いような受け入れやすさがあったのに、瑞垣の方はなんとも……。

ストーリーの方は全然進みません。
あと一冊で終わってくれるかと思うと、ホッとします。
| [国内作家:あ行]あさのあつこ | 15:16 | comments(0) | - |
バッテリー 検燭△気里△弔
評価:
あさの あつこ
角川書店
¥ 500
(2005-12)
「戸村の声がかすれて、低くなる。『永倉、おまえ、やめるか?』身体が震えた。ずっと考えていたことだった……」
強豪校・横手との練習試合で打ちのめされ、敗れた巧。
キャッチャーとして球を捕り切れなかった豪は、部活でも巧を避け続ける。
監督の戸村はバッテリーの苦悩を思い決断を告げる。
キャッチャーを吉貞に――と。
同じ頃、中途半端に終わった試合の再開を申し入れるため、横手の天才スラッガー門脇と五番の瑞垣が新田に現れるが!?
三歳の巧を描いた文庫だけの書き下ろし短編「空を仰いで」収録。


生徒だけで企画した横手第二中と新田東中の試合で大崩れした巧と豪のバッテリー。
巧の球をきちんと捕ることができなかった豪は沈み、二人はまともに会話もかわせない状態になる。
一方本気の巧と勝負したい気持ちが消えない門脇と、巧を潰してやると公言する瑞垣は海音寺と共に再試合を願うが……というストーリー。

話が進みません……。
それもこれも、主人公だけではなく登場人物たちの感情をしつこく描いているせいでしょう。
巧と豪と、あとチームメイトぐらいで済ませてくれれば良いのに、もう一人の天才・門脇とその陰で生きてきた瑞垣という少年の関係まで書きはじめたせいで話が間延び。
もちろん、このねちっこい描写が大好きではあるのですが、主人公2人の関係だけに集中してくれても良かったような気がします。
(それなら、たぶん4巻で終了だったでしょう)

あと、瑞垣の台詞のいちいちがおかしい。
「笑える」のおかしいと、「変だ」のおかしいの間ぐらいの“おかしい”で、こんな中学生いたら嫌。
まあ、いないよ、と言い切れないところが絶妙ですが。
巧のように中学1年生ではなくもうすぐ中学卒業という年齢ですから、早熟な子なら少なくとも内面描写に関してはこれぐらいぐるぐる考えてておかしくありません。
中学から高校に上がる時って、進学校に行くか専門系に進むかというだけでも実は物凄い人生の選択をさせられているわけですから。
それでも男の子を「姫さん」と呼ぶ時点で妙です。
| [国内作家:あ行]あさのあつこ | 20:42 | comments(0) | - |
バッテリー 掘燭△気里△弔
評価:
あさの あつこ
角川書店
¥ 540
(2004-12-26)
「巧。おまえにだけは、絶対負けん。おれが、おまえにとってたったひとりの最高のキャッチャーだって心底わからせてやる」
三年部員が引き起こした事件によって活動停止になっていた野球部。
その処分明け、レギュラー対一年二年の紅白戦が行われ、巧たちは野球が出来る喜びを実感する。
だが未だ残る校長の部に対する不信感を拭うため、監督の戸村は強豪校、横手との試合を組もうとする……。
一方、巧と豪の堅かった絆に亀裂が入って!?
青波の視点から描かれた文庫だけの書き下ろし短編「樹下の少年」収録。


部活停止の処分を受けた野球部だったが、ようやくそれが解かれた9月新学期。
顧問の戸村は全国大会でベスト4までいった横手中との練習試合を望み、それに呼応してキャプテンの海音寺は策を練る。
しかしそのことで問題が……というストーリー。

「バッテリー」第3巻です。
これはストーリーを書くのに苦労しました。
山場というか、たぶん「バッテリー」という小説にとって重要な巧と豪の関係に物語が深入りし始めるのが後半部以降なので、ストーリー紹介がしにくいのです。
それぐらい、物語のテンポが落ちます。
が、残念なのはそこではなくて、少年たちが想像する「嫌な大人」の代表である野球部顧問・戸村の指導方針が大きく変わってしまうこと。
色々なことがあって、しかも野球を愛して指導者として頑張る中で原田巧という天才に出会い育ててみたいと強く思う、という流れは悪くないのかもしれませんが、集団生活が出来ないタイプの主人公を上から押し付ける役がいなくなっては寂しい。
大人には大人のルールがあるわけで、そことの摩擦は格好の題材ではないでしょうか。
この辺りの少年の葛藤を描いてこそ青春小説、だと思うのです。
もちろんその部分は2巻でやりつくしたと言う方もいらっしゃるのでしょうし、全体としては「大人の理論vs子供の考え」編は終了、今度は子供同士の関係性に踏み込むのかな、と思わせる巻でした。
| [国内作家:あ行]あさのあつこ | 01:39 | comments(0) | - |
バッテリー 供燭△気里△弔
評価:
あさの あつこ
角川書店
¥ 580
(2004-06)
「育ててもらわなくてもいい。誰の力を借りなくても、おれは最高のピッチャーになる。信じているのは自分の力だ――」
中学生になり野球部に入部した巧と豪。
二人を待っていたのは監督の徹底管理の下、流れ作業のように部活をこなす先輩部員達だった。
監督に歯向かい絶対の自信を見せる巧に対し、豪はとまどい周囲は不満を募らせていく。
そしてついに、ある事件が起きて…!
各メディアが絶賛!大人も子どもも夢中になる大人気作品。


中学に入り、野球部にすぐに入部することを拒否した巧。
それは都会にはない広いグラウンドで規律に従い動いているはずの野球部員たちの姿が、不自然に鈍く見えたからだった。
それでも野球をやるために中学に入ったと言っても良い巧と豪は入部するが、その「鈍く見えた」理由が明らかになり、巧の妥協しない性格は周囲との軋轢を生むばかりだった……というストーリー。

バッテリー2巻です。
2巻では主人公たちが中学に入学し、野球部で巻き起こした騒動がお話の中心です。
もう、巧の性格にハラハラさせられました。
どんなに自分に自信があっても、または相手のことをどんなにくだらない人間だと思っていても、妥協するところは妥協しないと生きていけないのが社会ってものです。
そう考えて私は自分を抑えてきましたし、これからもそうするのでしょう。
ですが、巧はそうじゃない。
野球がしたい、ピッチャーでいたい、ボールを投げたい。
これだけが彼の中心にどっかりと存在していて、それに纏わり付くようないわゆるしがらみは全部拒否するわけです。
こんな子供がごく普通の中学に紛れ込んで、うまくいくわけがないのは当然。
巧の母・真紀子が「うまくやっていけるのか」と自身の父親に不安を漏らすシーンは、いかにもでした。

まだ、2巻では青春小説です。
野球は小道具に過ぎません。
主人公のキャラクタ設定にうまく使われているだけの印象が強いです。
(天才投手じゃないと、鬱陶しい日常に真っ向から反抗する性格や自信の裏付けがなくなってしまいますから)
ストレートに生きたいと願い行動する子供の思春期の姿と、それに引きずられる周囲の群像劇ですね。
| [国内作家:あ行]あさのあつこ | 23:13 | comments(0) | - |
バッテリー/あさのあつこ
評価:
あさの あつこ
角川書店
¥ 540
(2003-12)
「そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。――関係ないこと全部捨てて、おれの球だけを見ろよ」
中学入学を目前に控えた春休み、岡山県境の地方都市、新田に引っ越してきた原田巧。
天才ピッチャーとしての才能に絶大な自信を持ち、それゆえ時に冷酷なまでに他者を切り捨てる巧の前に、同級生の永倉豪が現れ、彼とバッテリーを組むことを熱望する。
巧に対し、豪はミットを構え本気の野球を申し出るが――。
『これは本当に児童書なのか!?』
ジャンルを越え、大人も子どもも夢中にさせたあの話題作が、ついに待望の文庫化。


父の転勤で父母の故郷・新田に引っ越し、祖父と共に暮らすこととなった巧。
仕事一筋だった父に、病弱な弟・青波に構いきりの母といった家族を尻目に、自分の投手としての能力に絶大な自信を持つ傲慢さを隠しもしない。
新たな土地で自分のことを以前から知っていたというキャッチャー・豪と出会い、今までのどの相手よりも良いバッテリーになれるのではないかという思いを抱くが……というストーリー。

タイトルが「バッテリー」で題材も野球ですが、少なくともこの第1巻ではそれは重要なことではありません。
これは青春小説です。
それも中学に入学する直前の男の子の思春期特有の苛立ちが、そのキャラクタ設定とは異なり丁寧に描かれていて、自分の「その頃」を思い出して懐かしくなったり恥ずかしくなったりさせられました。
八つ当たりだってわかっていてもつい母親や兄弟に言ってしまって、自己嫌悪しつつもどうしようのない、なんて状況が一度もなかった大人がいるとは思えない。
それに、その子供を相手にする親たちの戸惑いもストレートに表現されていて、私としてはそちらにも感情移入してしまいました。
元々が児童文学ですから文章は読みやすいですし、漫画的な特徴のあるキャラクタが魅力的。
嫌味のない作品でした。

これは続きが気になる。
| [国内作家:あ行]あさのあつこ | 21:49 | comments(0) | - |
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