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プラナリア/山本文緒
評価:
山本 文緒
文藝春秋
¥ 480
(2005-09-02)
どうして私はこんなにひねくれているんだろう――。
乳がんの手術以来、何もかも面倒くさく「社会復帰」に興味が持てない25歳の春香。
恋人の神経を逆撫でし、親に八つ当たりをし、バイトを無断欠勤する自分に疲れ果てるが、出口は見えない。
現代の“無職”をめぐる心模様を描いて共感を呼んだベストセラー短編集。
直木賞受賞作品。


短編集で
「プラナリア」「ネイキッド」「どこかでないここ」「囚われ人のジレンマ」「あいあるあした」
の計5編を収録。

直木賞受賞作ということで敬遠していた(普通は逆でしょうが)作品でしたが、ものの見事にやられました。
どの作品も冷静に考えれば病的じゃないのかと言われてもおかしくない部分を持った人物が描かれているのですが、その部分に何故か共感してしまいました。
どの作品も好きなのですが、表題作「プラナリア」の捻くれた主人公はうまい。
乳癌になり、何もかもにやる気をなくしてしまった彼女は、しかしそれが「良くない」ことだと思っている。
それなのに前向きになれない自分に苛立ち、余計に周囲の顰蹙を買うことになってしまうのですが、そこから脱却するきっかけを与えてくれた女性のもとで働き出した後の展開が物凄く頷ける。
私は彼女ほど攻撃的にはなったことはないですが、自分が最も気にしていること・触れられたくないことを自ら笑い話にしてしまい、それなのに指摘されると傷つく勝手な心理はよくわかります。
また、「ネイキッド」も好き。
主人公のことを心底心配しているであろう友達の行動には納得出来ないこともありましたが、爽やかな印象です。
| [国内作家:や行]山本文緒 | 10:15 | comments(0) | - |
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