スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
敵は海賊・短篇版/神林長平
評価:
神林 長平
早川書房
¥ 630
(2009-08-30)

海賊課刑事ラテルと黒猫型宇宙人アプロは、ある少女の叔父捜しを依頼されるが―“海賊版”ではない本家本元「敵は海賊」、あのヨウ冥も一目置いた女海賊マーゴ・ジュティが遭遇した怪奇現象を描く「わが名はジュティ、文句あるか」、ヨウ冥の良心たる白猫クラーラ誕生の秘密を初めて明かす書き下ろし「ヨウ冥の神」、そして、あの戦闘妖精との競演を果たした「被書空間」――以上4篇収録の敵は海賊シリーズ初の短篇集。


短編集で
「敵は海賊」「わが名はジュディ、文句あるか」「ヨウ冥の神」「被書空間」
の計4編を収録。

『狐と踊れ』に収録されていて、確かにシリーズ作としてすわりが悪かった第1作「敵は海賊」を筆頭に収録した短編集です。
これはもちろん既読。
また「被書空間」は『戦闘妖精・雪風 解析マニュアル』に収録されていたので、これまた既読。
未読は「わが名はジュディ、文句あるか」と「ヨウ冥の神」の2作でした。
そういう意味ではちょっぴり残念ですが、どちらも良かったです。

前者は、その威勢の良いタイトルそのまま。
『敵は海賊・A級の敵』に登場するキャラバン・マグファイアのボス・ジュディが主人公の、外伝です。
彼女が『敵は海賊・A級の敵』でヨウ冥に語った「海賊になった地点」がわかります。
後者は若きヨウ冥ということで、彼にも初々しい時代があったのだなぁと思わせてくれました。
今ではキャラクタとして完全に出来上がって、老成した雰囲気もあるヨウ冥とは違った姿が楽しめます。


JUGEMテーマ:読書
| [国内作家:か行]神林長平 | 22:17 | comments(0) | - |
敵は海賊・正義の眼/神林長平
評価:
神林 長平
早川書房
¥ 651
(2007-06)
タイタンの首都メカルーク。
市警警部のメルバルと広域宇宙警察の実習生サティが現場で目撃したのは、八体の惨殺死体と「海賊を始末した」という犯行声明だった。
いっぽう海賊課刑事のアプロとラテルは、「海賊に間違われた」という同僚刑事セレスタンの通信を受け、貨客船ハウバウアー号に急行する。
それは海賊課の存在意義を葬り去るべく〓冥が仕掛けた周到なゲームの始まりにすぎなかった――。
待望のシリーズ第7作。


「敵は海賊」シリーズ第7弾。

ヨーム・ツザキを盟主とする巨大企業グループが計画したタイタンの深海層採取の計画に、メドゥーサスというゲル状の生物に害があるという理由で反対活動をするタイタン自然保護活動団体の代表であるモーチャイは、ある夜、ツザキ自身だと名乗る海賊の訪問を受ける。
一方で、タイタンの首都メルカークの市警刑事・ネルバルは、連続する大量殺人の担当となっていた。
犯行声明は「海賊を殺した」というもので……というストーリー。

今回は、ラテルやアプロの存在感は希薄でした。
長く続いているシリーズでは、目先を変えようというのか、いつもの主人公たちではなくその巻でのみ登場するキャラクタを視点として、主人公たちの行動を外部の目で描くということがよくありますが、そんな感じ。
いつものハチャメチャを期待すると、やや拍子抜けです。
それでも、その形式自体は嫌いではないのですが、問題は内容までもが希薄なこと。
長編にするには、ボリュームが足りない物語だったのではないかと思います。
中編か、あるいは第1作目のような短編なら受け入れられたのでしょうが、何となく物足りない。
他者視点で雰囲気そのものが静かだということを差し置いても、興奮がない。
待ちに待ったシリーズ最新作ですから、ファンとしては出ないよりは出た方が嬉しいと思う気持ちが大きいのですが、単体としてはちょっと残念でした。

そして、残念だったのが、文字の大きさ。
大きくて読みにくい!!
(最近の文庫は皆そうですし、何度でも同じ文句を言っておりますが)
この7作目を読むにあたって、1作目から再読してしただけに、余計に違和感です。
| [国内作家:か行]神林長平 | 22:03 | comments(0) | - |
敵は海賊・A級の敵/神林長平
評価:
神林 長平
早川書房
¥ 630
(1997-07)
星から星へ渡り歩き、どの星系にも属さない宇宙キャラバンのひとつマグファイヤ・キャラバンが破壊された。
居住船を兼ねた司令船を中心に数十から数百という動力付コンテナをほとんど破壊しつくすというのは、並大抵のものではない。
海賊課は宇宙刑事セレスタンに遭難原因の究明を命じた。
ところがそこに、ラテルチームの宿敵が乗り出してきたのだ。
――新キャラクターを加えて、シリーズますます快調。


「敵は海賊」シリーズ第6弾。

かつてラテルやラジェンドラと組んでいた海賊課刑事・セレスタン。
威圧感を与えるたくましい肉体に、やや神経質な性格、そしてアプロとも比べられる程張った食い意地が特徴。
そんな彼が付けまわしている海賊がラクエシュという、小物だが海賊らしい働きをする男で、海賊課は彼を情報源とすることで泳がしてた。
そのラクエシュを追いかけたセレスタンはヨウ冥とバー・軍神で偶然出会い、マグファイア・キャラバン遭難について、海賊課もつかんでいなかった事実を聞かされる。
実はマグファイア・キャラバンは実力派の海賊だというのだ。
そのキャラバンを倒したのは誰なのか。
海賊課と、マグファイア・キャラバンに縁のあるヨウ冥は動き出すが……というストーリー。

再読です。
しかしすっかり忘れていて、表紙のニワトリって何だっけ?と思ってしまった私の頭は本当に便利です。
何度読んでも余計に面白いのですから。
今回は新キャラクタ・セレスタン(前作「海賊課の一日」のラストでも登場していましたが。あれは伏線だったんですね)が大活躍(?)すると同時に、アプロが絶体絶命になります。
はっきり言ってただの戦闘なら無敵に近いラジェンドラも敵わないかも?という敵のとんでもない存在感もさることながら、やっぱり今作もヨウ冥は格好良いです(そればかりですが)
最後の著者あとがきでも書かれていますが、情報の捉え方や敵の存在がいかにも神林的で、しっかり読めば読み応えもあり、軽くキャラクタの楽しい会話で読みすすめて爽快感を得るのもよし、本当に魅力的なシリーズです。
| [国内作家:か行]神林長平 | 18:23 | comments(0) | - |
敵は海賊・海賊課の一日/神林長平
きょうはアプロの666歳の誕生日。
ラテルはいやな予感がした。
あんのじょうチーフからアプロともども苦情処理係勤務を命じられた。
「しっかり矢面に立って、海賊課を守れ」とチーフはいう。
そんなことをしたら体じゅう穴だらけだ。
ところが苦情映話を受信しはじめたディスプレイの上に、時を超えたラテルの叔父が現われた。
ラテルの家族の宇宙キャラバンを襲撃した真犯人を捜してほしいというのだが……人気シリーズ第5弾。


「敵は海賊」シリーズ第5弾。

定期点検整備を受けていたラジェンドラが、新任の整備主任フェイ・バウアーとの会話からついうっかり計算してしまった、アプロの誕生日。
それが「明日」だと告げられたチーフ・バスター、ラテル、それに計算した張本人ラジェンドラは嫌な予感に震える。
その一日をやり過ごすために、苦情処理係に行かされたラテルは、しかし時を越えた映話を実の叔父から受けることになり……というストーリー。

再読です。
タイトル通り、海賊課のある一日を描いた作品です。
しかし、その「ある一日」がアプロの666歳の誕生日だというのですから、これで何事もなく過ぎるわけはありません。
皆とんでもない目にあうのですが……でもいつになく穏やかな雰囲気で終わる作品でもあります。
ラテルの過去や、どこまで設定してあるのかアプロの習性(体質?)もわかり、しかもヨウ冥は少ない出番ながら相変わらず印象的で、「敵は海賊」というストーリーの本筋からはやや外れて見えるかもしれませんが、大好きです。
(海賊退治はしていますしね)
| [国内作家:か行]神林長平 | 16:02 | comments(0) | - |
敵は海賊・不敵な休暇/神林長平
評価:
神林 長平
早川書房
¥ 714
(1993-09)
アプロとラテルにあとを任せ、長期休暇をとった海賊課チーフのバスター。
休暇をとった目的は、自伝を書くため。
超高級リゾート惑星でチーフ・バスターは執筆にいそしむ。
いっぽう、チーフ代理として留守を任されたアプロとラテルは、いまさらながらチーフ・バスターの有能さに感心することになった。
そして、宇宙海賊王とその片腕であるジュビリーは、火星のバーで対海賊課戦の策を練るのだが……。
人気シリーズ第4弾。


「敵は海賊」シリーズ第4弾。

チーフ・バスターが長期休暇に出かけ、チーフ代理となったラテルとアプロ、ラジェンドラだったが、おかげでダイモス基地から出られない。
海賊課刑事の特殊捜査官の一人で、自らの存在を消してしまえる“顔のない男”アセルテジオは、伝説の海賊・ヨウ冥に接触する任務についているというのに……とラテルは苛立つ。
しかし、そのアセルテジオの能力は、海賊課が知る以上のものだった……というストーリー。

再読です。
この第4弾のメインはチーフ・バスター。
彼が休暇に出かけ、かつそこで自伝を書こうとすることで事態が面倒なことになります。
アセルテジオの能力は、自分の存在を消してしまえるというだけでなく、誰かが想像した「物語」を現実に「再現」できるというもの。
ヨウ冥すら、アセルテジオの物語に巻き込まれてしまうのですから、強敵です。
それだけでなく、海賊課にとっても敵となってしまう。
つまりは「敵は海賊」
そしてかわいい黒猫型異星人であるアプロの本性も描かれていて、読み応え満点です。

お気に入りのラテルが活躍しないのは残念ですが、4冊目にして理屈っぽい(と言っては見も蓋もありませんが)神林らしさもあって、好きです。
解説の最後に指摘されている
「<敵は海賊>の世界全体をひっくり返すようなやつ(フレーズ)」
は私も驚いたのですが、あまり気にしないで楽しもうと思っております。
きっと、いずれ出てくるはず。
| [国内作家:か行]神林長平 | 15:15 | comments(0) | - |
敵は海賊・猫たちの饗宴/神林長平
「くび!」
ラテルは自分の耳が信じられなかった。
くそいまいましい黒猫型宇宙人アプロだけでなく、自分も広域宇宙警察をくびになるとは。
だが無情にも、対海賊課チーフ・バスターは、二人がいるきかぎり対海賊課の評判は落ちる一方、損害賠償は増える一方、といいはなった。
仕方なく、チーフ・バスターからもらった再就職の推薦状の宛先へ出向いた一匹と一人だったが……待ちうけるのは稀代の宇宙海賊・〓冥、そして恐るべき武器は人間もコンピュータも“猫”にしてしまうCATシステムだった!
てんやわんやのアプロとラテルの活躍、第2弾!


「敵は海賊」シリーズ第2弾。

対海賊課のチーフ・バスターから解雇通告を受けた刑事のアプロとラテル。
そのままラジェンドラに乗り込み、チーフが斡旋してくれたらしい再就職先のある火星へ行くが、その再就職先の広告企画会社社長は、コンピュータ支援思考システム“CAT”の禁止バージョンに侵されていた。
背後に海賊の気配を感じた2人だったが……というストーリー。

再読です。
長編ですが
「猫じゃらし作戦」「猫かぶり前哨戦」「猫いらず大騒動」
の三部作構成になっています。
くびを宣告されてCATシステムの存在を知る「猫じゃらし作戦」に、火星で野球をする話にいたる「猫かぶり前哨戦」、そして猫だらけとなる「猫いらず大騒動」です。

神林作品特有の表記やSF表現はありますが、全体的には軽い雰囲気で進む作品。
設定も海賊とそれを追う腕利きであるが滅茶苦茶な刑事というスペースオペラですから、とっつきやすいのはもともとなのですが、この第2弾は余計に笑えます。
そしてわかりやすい。
難しいことを考えずとも楽しめるかと。
また、前作より脇役というかキングメーカー的な役割が強くなっているヨウ冥は相変わらず格好良くて、満足です。
| [国内作家:か行]神林長平 | 23:10 | comments(0) | - |
敵は海賊・海賊版/神林長平
CAW・システム・ロングピース社開発の著述支援人工知能が出力する、名だたる宇宙海賊ヨウ冥の物語――火星の赤い砂漠の町サベイジのバー<軍神>でヨウ冥は、フィラール星の女官長シャルファフィンと名乗る女の訪問を受け、火星で行方不明になった王女の捜索を依頼されるが……王女捜索に乗り出すヨウ冥、それを追いかける宇宙海賊課のお荷物刑事ラテルとアプロがくりひろげる、エンターテイメントあふれる書き下ろし長編。


「敵は海賊」シリーズ第1弾。

最強の宇宙海賊・ヨウ冥(ヨウという字は「萄」のくさかんむりがない字です。出ないのでカタカナで代用)は正体不明の“魔女”により、海賊船・カーリー・ドゥルガーのエネルギーを盗まれ火星の海賊たちの町・サベイジに“沈没”する。
そこのバーで、フィラール星の女官・シャルファフィンから行方不明になった王女を探して欲しいと依頼されたヨウ冥は、カーリーのエネルギーを奪った相手の件を含め、それを了承。
一方、ヨウ冥の永遠の敵・対宇宙海賊課のコンビ、ラテルとアプロは“天使”からヨウ冥と彼を利用する“魔女”を倒して欲しいと訴えられる。
2人は対コンピュータ戦闘用の高機動宇宙フリゲート艦・ラジェンドラと共に指定された座標へと飛ぶが……というストーリー。

再読です。
シリーズ第1長編ではありますが、短編集「狐と踊れ」にシリーズ第1作の短編がおさめられています。

最強の宇宙海賊に、その最強の敵であり「公認の海賊」とまで言われる(そのため対海賊課なのに「海賊課」と呼称される)の迷惑コンビ、一筋縄ではいかない知能を持った宇宙船と、この設定に少しでもかする物語があれば、この「敵は海賊」シリーズを思い出してしまうぐらい大好きなのですが、中身は一風変わったものとなっています。
一言で言えばパラレルワールドものということになるのでしょうが、二重に存在することになってしまった登場人物たちを区別するために「#」マークがキャラクタ名の横についてくるのですから!
この作品は著述支援人工知能CAW−systemが登場人物であるカルマを利用して書いたらしいという小難しいSF設定と、めちゃくちゃな(そして魅力的な)登場人物たちが織り成すエンタテイメント作品としての楽しさが、うまく合わさった作品です。
| [国内作家:か行]神林長平 | 10:42 | comments(0) | - |
| 1/1PAGES |