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カオスの商人/ジル・チャーチル、新谷寿美香訳
評価:
ジル・チャーチル
東京創元社
¥ 819
(2009-05-30)

もうすぐクリスマス!
ジェーンはあわてふためいていた。
長男マイクも帰省するし、恋人メルの母親もやってくるのに、聖歌の集いやクッキー交換パーティの準備が、どんどん時間を奪っていくのだ。
とどめに、聖歌の集い当日、押しかけてきた嫌われ者のニュースレポーターが、隣家の屋根から落ちて死んでしまったからもう大変!
主婦探偵がトラブル続きの休暇を過ごすシリーズ第10弾。


主婦探偵ジェーンシリーズ第10弾。

恋人のやり手の母親がやってくるクリスマスを前にしてジェーンは、何の因果か聖歌の集いにクッキー交換パーティーのホスト役に立候補してしまっていた。
「あんた、なんでこんなにいろいろやることになっちゃったわけ?」
と呆れる親友・シェリイに泣き言を言うも、どんどん時間は過ぎていく。
何とか前向きになろうとした直後、ジェーンをこんな目にあわせた原因の一人ジュリアン・ニュートンが、とんでもない話を持ってくる。
悪徳レポーターであるランス・キングを聖歌の集いに招いたというのだ。
とんでもないトラブルに頭を悩ませるジェーンだったが……というストーリーです。

前作「飛ぶのがフライ」でこのシリーズを訳しておられた浅羽氏が逝去されたことを知り、非常に残念かつ危機感を持っていました。
翻訳作品というのは、どうしても著者と読者の間に入る訳者の方の力量に左右されます。
浅羽氏の訳が大好きだっただけに、どうなるのかと思っていました。
それが今回、ほぼ杞憂に終わったことで、とにかくホッとしました。
それだけで嬉しい、シリーズ再開です。

今回は、男って馬鹿だなーと思っちゃいました。
ジェーンの“重要な相手”である、メルのことです。
恋人の母親なんて出来れば会いたくないに決まっています。
それも、三人の子持ちで未亡人だなんて、自分でも褒められた身だとは思えないわけで……。
全夫の姑・セルマも強烈ですが、メルの母親も相当です。
幼稚ですが。

ミステリとしては、これは近視眼的な日本人たる自分にはない視点でした。
事実としては知っていましたが、急には連想できません。


JUGEMテーマ:読書
| [海外作家:A〜E]ジル・チャーチル | 12:48 | comments(0) | - |
飛ぶのがフライ/ジル・チャーチル、浅羽莢子
評価:
ジル・チャーチル
東京創元社
¥ 714
(2007-01-11)
親友のシェリイたちと保護者代表として、サマーキャンプ候補地の下見に、隣州へとやって来たジェーン。
手のかかる子供たちのいない、絶好の骨休みのチャンスだが、キャンプ場に謎の人影が出没したりして、どうも雲行きは怪しい。
案の定、死体を発見してしまうジェーンだが、その死体が忽然と消えてしまい……。
我が家を離れても事件に巻き込まれる主婦探偵、待望のシリーズ第九弾。


主婦探偵ジェーンシリーズ第9弾。

子供のためのサマースクール候補地としてウィスコンシン州のキャンプ場が挙げられた。
その下見を直接父兄にしてもらい、感想を提出してもらおうという企画にとシェリイに誘われたジェーン。
楽しく過ごそうと思っていたのに、またもや死体を発見してしまう。
まだ近くに犯人がいるかもしれないとその場を離れ、人を呼んできてみれば死体もその痕跡もなし。
しかも、その殺されたはずの人物が生きて現れたから……というストーリー。

今回はいつもの家を遠く離れて、キャンプ地に行くジェーン。
旅行といえば「此処より賭場に」でもそうでしたが、あの時は恋人も子供たちもいたのが、今回は2人きり。
お互いを無二の親友だという2人の掛け合いが楽しい一方で、やや寂しい気持ちもするのは、やはり私が母であり主婦であるジェーンを好ましく思っているからでしょう。
とはいえ、ミステリの舞台としてはかなり好きです。
消えた死体、怪しい環境保護団体、隔離されたキャンプ地と、かなり要素が揃っています。
相変わらず騒ぎながら動機から犯人を捜す方向性は嫌いではありませんが、もっとおどろおどろしい雰囲気にしても、シリーズ途中巻として面白かったかも、と思ったりもしました。

この巻の製作中に、翻訳者の浅羽莢子氏がお亡くなりになったそうです。
非常に残念です。
いまさらですが、心からご冥福をお祈りいたします。
| [海外作家:A〜E]ジル・チャーチル | 09:36 | comments(0) | - |
エンドウと平和/ジル・チャーチル、浅羽莢子
評価:
ジル チャーチル
東京創元社
¥ 693
(2001-11)
豆博物館の館長が殺された。
凶器は博物館に展示されていた骨董品のデリンジャー。
この博物館は、昔、エンドウ豆の品種改良で、巨額の財をなした男が建てたもの。
創設者の一族のあいだでは、遺産にまつわるいざこざが絶えなかったらしい。
ボランティアで博物館の移転準備の手伝いに来ていたジェーンは、事件解決に頭を絞る。
主婦探偵が、犯人を追いつつ、縁結びもたくらむ第八弾。


主婦探偵ジェーンシリーズ第8弾。

えんどう豆で財をなしたオーギュスト・スネレンの私財によって設立されたスネレン博物館が後援するえんどう祭の南北戦争再現劇に参加したジェーンとシェリイ。
そかしその劇の最中にスネレン博物館館長が銃撃され殺されてしまう。
博物館でボランティアとして大量の寄贈品(ガラクタ)の整理をする2人は、否が応にも事件に巻き込まれることとなるが、関係者は皆怪しくて……というストーリー。

今回はえんどう豆のお話が関係しているのかと頭を捻らせられるはめになりました。
ジェーンと一緒に、この動機だとこっちの意味が通らず、あの人だとあっちの意味がわからない…と悩んだというわけですね。
わかってしまえば特にあっと驚かされるような話ではなかったかもしれませんが、この手のものにいつも引っかかる私はくやしい思いをさせられました。

ジェーンの日常だと、まだマイクは大学には行っていません。
でも彼がいなくなることを練習しようというのかその辺りの描写はあまりなく、また恋人とのお付き合い風景も2、3巻あたりに戻ったような素っ気なさで、ジェーンとシェリイのコンビに重点が置かれていました。
原点回帰なのでしょうか、得がたい親友を持つジェーンが羨ましいです。
| [海外作家:A〜E]ジル・チャーチル | 20:44 | comments(0) | - |
豚たちの沈黙/ジル・チャーチル、浅羽莢子
評価:
ジル チャーチル
東京創元社
¥ 630
(1999-06)
デリカテッセンの開店記念パーティの最中に、倉庫で弁護士がハム用ラックの下敷きになって死んでいるのが見つかった。
この弁護士、自分勝手な条例を次々に発案しては、実現に向けて運動を繰り広げていた悪名高き人物であった。
そんなわけで、皆から疎まれていたのは確かだが、殺すほど憎んでいた者となるといったい誰か?
主婦探偵が息子の高校卒業を祝う、お待ちかねの第七弾。


主婦探偵ジェーンシリーズ第7弾。

孝行息子のマイクの高校卒業を目前にして、ジェーンは大忙し。
そんななか、マイクが夏の間バイトをすることが決まっているデリカテッセンの開店日に、オープンを阻止しようとしていた弁護士がラックの下敷きになって死んでいるのが発見される。
デリカのオーナーの一人はショックで入院してしまうし、愛する息子の仕事先で殺人事件だなんて!とショックを受けるジェーンだったが……というストーリー。

とうとう分別のある十代の男の子という天然記念物モノだった息子・マイクが大学に行くために家を出る日が近付いてきて、ジェーンがどんなに嬉し悲しいか、胸が痛みます。
が、そんなこととは関係なく、相変わらずジェーンの周囲は殺人だらけ。
今回はちょっと今までと違うスタートでした。
よくある設定かもしれませんが、人間関係を正しく把握しないと頭が混乱するタイプのものですから、このシリーズの作品には合っているかと思います。
| [海外作家:A〜E]ジル・チャーチル | 10:32 | comments(0) | - |
地上(ここ)より賭場に/ジル・チャーチル、浅羽莢子
評価:
ジル チャーチル
東京創元社
¥ 672
(1997-09)
コロラド州の山奥にロシア皇帝?
ジェーンは吹き出しかけた。
このリゾート・ホテルの経営者は帝位の正統な継承者だというのだ。
しかし、いかにばかげて聞こえても、そう主張する研究家が殺されたとなると笑ってばかりもいられない。
動機は本当に帝位を巡る争いなのか?
主婦探偵がスキーに昼寝に休暇を満喫する第六弾。


主婦探偵ジェーンシリーズ第6弾。

親友・シェリイの夫が買収するかどうか決めかねているリゾートホテルに招待されたジェーン一家と恋人。
そこで、オーナーのビルがロシア皇帝の正当な後継者であると勝手に主張する女性を擁するホルナグラード協会の面々と、ホテル売却に関してキャンペーンをする、かつてその著作で有名になったインディアンの弁護士と出会う。
そして死体を発見したのはまたもやジェーンで……というストーリー。

今回はご近所の生活や主婦業からは離れて、リゾートホテルが舞台。
ですが「気がつくべきだった。半径十マイル以内に他殺死体がありゃ、君が蹴つまずくことぐらい」ということで、またもやジェーンが死体発見。
予想通りだったので、もう感想はありません。
しかしミステリとしては、ジェーンが返しそびれていたフォルダの意味がわなるあたりの流れが前作なんかより綺麗でした。

事件以外も楽しいこのシリーズですが、今回はジェーンが恋人といて楽しいと思う一方で結婚はしたくない…と思うところに大いに同意。
持ち家があって、定期収入があって、可愛い子供が3人もいて、ハンサムな恋人がいる。
そりゃあ、恋人を面倒な存在である夫にしたいだなんて思わなくて普通です。
女の考えは古今東西案外変わらないものだな、と思いました。
| [海外作家:A〜E]ジル・チャーチル | 21:19 | comments(0) | - |
忘れじの包丁/ジル・チャーチル、浅羽莢子
評価:
ジル チャーチル
東京創元社
¥ 609
(1997-02)
家の裏の原っぱで映画の撮映が始まった!
主演女優は厄病神と噂の高いリネット・ハーウェル。
間近で見る俳優たちの姿や物珍しい撮影風景にジェーンたちもはしゃぎぎみ。
仲良くなったスタッフと業界の裏話に興じていたのもつかのま、小道具主任が殺されているのが見つかった。
凶器はよりにもよってジェーンの包丁。
これも厄病神の霊験なのか?
主婦探偵が映画界に挑む第五弾。


主婦探偵ジェーンシリーズ第5弾。

週末には恋人と旅行に出かけることを子供たちや姑にどう伝えようか頭が痛いジェーンだったが、家の裏庭ではじまった映画のロケにも興味津々。
スタッフの一人に誘われて、たまたま高校が休みだった長男のマイクと共に見学に出かけたはいいものの、そこでとんでもない事実を知らされて大困惑。
その上、お勝手が荒らされ、小道具主任が殺されたかと思ったら凶器はそのお勝手から紛失したジェーンの包丁!?……というストーリー。

そうそうご近所の人たちの間でばかり殺人事件が起こるのもおかしいと著者が思い出したのかどうなのか、今度の舞台は映画ロケ中の、ジェーン宅裏の原っぱ。
ご近所であることは相変わらずですが、今回はちょっと様子が違います。
あの、亡き夫・スティーブの過去が再び取り上げられ、ジェーンは落ち込み気味なのです。
恋人との週末旅行が殺人事件で駄目になりそうだというのに、やや無気力。
そんな“探偵”を奮い立たせる役目といえば“ワトスン”役の親友・シェリイです。
「事件がロケ解散までに解決しなかったら、旅行なんて来年の週末まで待たなきゃいけなくなるわよ!」とジェーンを唆す様にはふきだしました。
主人公はライセンスを持った私立探偵でも警察官でもないのですから、興味ないわよ、となれば殺人事件の解決になんぞ頭を働かせている暇はないわけです。
ご近所に犯人がいそうでもなければ、被害者も知り合いでも何でもないですし、主婦ですからね。
それを動かすエサが「恋人との甘い週末」だというのは、何ともわかりやすくて好きです。
ただ、家を荒らされた訳なんかは簡単に想像できるので、そこに至るまでが長すぎる気がしました。
| [海外作家:A〜E]ジル・チャーチル | 16:47 | comments(0) | - |
クラスの動物園/ジル・チャーチル、浅羽莢子
評価:
ジル・チャーチル,浅羽 莢子
東京創元社
¥ 630
(1996-04)
あの親友シェリイが、今度ばかりは気もそぞろだった。
高校時代のクラブの同期会、かつての内気の虫が再発せぬよう、手伝いがてらジェーンにも出席してほしいのだという。
撫然としながらもそれはそれ。
だが、個性ばらばらな女七人が火花を散らす一夜が明けた時、出席者の一人が死に……?
主婦探偵が右往左往する快調第四弾。


主婦探偵ジェーンシリーズ第4弾。

高校時代に内気だったというシェリイが所属していた倶楽部・<雌子羊>の会のメンバーが同期会の前にやってくることになった。
7人もの女がシェリイの家に泊まれるはずもなく、近所に新たにオープンする民宿に無理を言って最初のお客にしてもらって済ますことにし、その手伝いをジェーンにして欲しいというのがシェリイの頼みだった。
もちろん親友の頼みは断れない。
不穏な空気を感じつつ、女たちの戦いの場に立ち会うこととなったジェーンだが、バッグの中身が入れ替わったり、手帳がなくなったりと低次元な悪戯が続く。
そしてついに殺人まで……というストーリー。

あらすじを読んで、てっきりシェリイが派手に活躍する話かと思いきや、やっぱりジェーンが右往左往していました。
しかも今回は一筋縄ではいかない女が7人も!
高校時代にクラブが一緒だっただけの30女が寝食を共にすることを考えると、私でもゾッとします。
親友なら楽しいでしょうし、ほとんど知らない相手なら大人な対応をする自信がありますが、中途半端に昔のことを知っていて、友人関係が続いていない相手となんてまっぴら!
(…あいにく、そういう知人がほとんどいないので安心ですが)

そんな女の闘いに巻きこまれたジェーンですが、ミステリとしてはなかなか好きな作品でした。
相変わらず容疑者は数人で、どのようにして殺したかではなく動機から探っていくものですので、物語が自然。
ジェーンのドタバタだけでなく、同期会でやってきた女性もきちんと絡んでくれて、楽しい作品でした。
難点は、そんな風にキャラクタが増えたうえに、あだ名で呼ぶ人がいてちょっと混乱しましたことでしょうか。
ジェーンが空港に迎えに行った3人はインパクトのある書かれ方をしていたので、きちんと最初からわかったのですが。

そしてラストににんまり。
| [海外作家:A〜E]ジル・チャーチル | 01:17 | comments(0) | - |
死の拙文/ジル・チャーチル、浅羽莢子
評価:
ジル チャーチル
東京創元社
¥ 483
(1995-12)
ジェーンはためいきをついた。
せっかく女二人になれたというのに、娘のケイトときたら朝寝はする、バイトはする、そのあとだって門限一秒前までお出かけくださる。
弱気の虫がうずいたそんな折り、ジェーン自身の母親が遊びにやってくる。
滞在中、つきあって自分史執筆の講座を受けることにしたが、思いがけず毒殺事件が勃発し……。
主婦探偵が生きがいと殺人犯を探索する第三弾。


主婦探偵ジェーンシリーズ第3弾。

二男一女の子供たちのうち、2人の男の子たちがそれぞれ旅行でいない間に母親がやってくることになり、彼女が受講することになった自分史作法の講座にジェーンも参加することにする。
しかし受講生には、町の嫌われ者・プライス将軍夫人の名が!
困難が予想される中、ジェーンはお付き合いの受講で興味がなかった自分史ではなく、まったくの想像の人物の人生を書くことに夢中になる。
そんななか、毒殺事件が起き……というストーリー。

さすがに3作目ともなると、どうしてこの町では(というかジェーンのまわりでは)殺人事件ばかりなの!という不埒な感想が頭をもたげてきますが、そこはシリーズ作品への愛着で誤魔化しておきます。
この作品でのテーマは「母」
そんなのもちろん、いつもジェーンは母親業で飛び回ってるじゃないの?というご意見はごもっともなのですが、それ以上にこの作品では「母」たる存在についての葛藤や考えがあるということが描かれているかと思います。
ジェーンは、マイクやケイティ、トッドの母ではありますが、セシリーの娘であるし、夫を亡くして年単位がたてば新しい恋だってしたいわけです。
そういうことが殺人事件の合間にさらっと描かれていて、軽いだけではない部分を見せてくれます。
あくまでさらっとなのがポイント。
でも、大学選びをしている長男のマイクが家に、つまり母であるジェーンに自分が必要なのではないかと「地元の2年制に行こうかと思う」と打診するシーンはなかなか。
ジェーンは主婦としてはズボラな方かもしれませんが、子育てには失敗してないと思いますね。
ちょっと羨ましいです。

ミステリとしてはちょっとすっきりしないかなと思わないでもないのですが、容疑者が最初から限定されて、その中で可能性のある人を探していく形式にはやはり安心できます。
相変わらす素人探偵のジェーンは酷い質問をして、こっぴどくやり返されたりもしていますが。
| [海外作家:A〜E]ジル・チャーチル | 23:58 | comments(0) | - |
毛糸よさらば/ジル・チャーチル、浅羽莢子
評価:
ジル チャーチル
東京創元社
¥ 735
(1992-12)
今年もクリスマスがやってきた。
各種催し物の開催を初め、用事は山盛り。
二男一女を抱えるジェーンには頭の痛いシーズンだ。
おまけに今回は、疎遠にしていた旧友が性格最悪の息子を連れて遊びに来たから、たまらない。
立ちこめる険悪ムードの中、事はついに殺人事件にまで発展し…。
慣れない編み物片手に、真相解明に取り組む主婦探偵ジェーン。
好評『ゴミと罰』に続く第二弾。


主婦探偵ジェーンシリーズ第2弾。

新婚時代に近所に住んでいて親しくしていたものの疎遠になってしまった旧友・フィリスが忙しいクリスマスシーズンだというのに家に泊まりにくることになった。
島を一つ購入して住んでいるようなお金持ちの夫を持つフィリスをもてなすだけでも気が重かったジェーンだが、なんと連れて来たのは見た目は良くても態度は最悪の息子。
一度養子に出した子を引き取ったらしい。
息子の言うなりのフィリスは、夫との間に隙間風が吹いたためにジェーンのところにやってきたらしいが、どう考えてもその原因は息子なのに、気付きもしない。
しかも近所の空き家が気に入ったらしく、一日で購入し暮らせるだけの日用品を買い入れたと思ったら……というストーリー。

何だかかわいそうな読後感でした。
ジェーンの主婦業と探偵ぶりは変わらないですし、会話は楽しいのですが、被害者も加害者もかわいそうで、やるせないです。
特にフィリス。
ジェーンが彼女と疎遠になった理由は物凄くよくわかります。
私でも同じ行動を取ったでしょう。
でも、何年も手紙を1年に1回やりとりするぐらいの相手だと思っていたのに、フィリスの夫がジェーンの子供たちの名前をすらすら言えるぐらいに彼女のことを話題にして心のより所にしていたと事件の後に気付かされるなんて、最悪です。
それに犯人も。
「こうなるぞ」「こういう流れだぞ」と思った通りに展開し、それが気にならないぐらいシリーズものとして気に入っているのですが、さっぱり明るい読後感とは言えないのが残念でした。
ミステリとしては、アメリカっぽいと言ったら語弊があるかもしれませんが、派手です。
| [海外作家:A〜E]ジル・チャーチル | 18:39 | comments(0) | - |
ゴミと罰/ジル・チャーチル、浅羽莢子
評価:
ジル・チャーチル,浅羽 莢子
東京創元社
¥ 672
(1991-08)
ジェーンの朝は、三人の子供たちを起こして回ることから始まる。
平凡な一日?
でも今日はいつもと様子が違う。
お隣で、掃除婦さんが掃除機のコードで絞殺されてしまったのだ。
疑われたのは近所の主婦一同。
わが家を守るため、ジェーンは探偵役を買って出たが……。
アガサ賞最優秀処女長編賞に輝く期待の本格ミステリ登場!


主婦探偵ジェーンシリーズ第1弾。

3人の子を持つ専業主婦として忙しく生活するジェーンは未亡人。
ある日、お隣に住む親友・シェリイの家で派遣されてきた家政婦が殺されてしまう。
たまたまその日は近所の主婦たちが集会のために次々と料理を持ってシェリイの家に立ち寄っていたため、皆が容疑者扱いされてしまう。
しかも担当の刑事はハンサムだが、感じが悪い。
何とかして犯人を見つけてやろうとするジェーンだったが……というストーリー。

アメリカの主婦の生活が面白おかしく描かれていて、しかも主人公と親友の会話がいかにも。
声に出して笑ってしまうかと思うぐらいでした。
ジェーンは未亡人なのですが、それと感じさせないぐらい日常に追いかけられていて、「母親業は一日だって休めない」という言葉はもっともだと頷きたくなる有様。
姑のセルマは同居を迫ってくるし、ジェーン自身の正当な取り分であるはずの配当を嫌味ったらしく渡してきたりと、嫁姑問題は国を超えて存在するのだと納得します。
そして夫婦の問題も。
ミステリとしては、解説に書いてあるようにただの主婦が素人探偵になったって上手くいくわけがないということも、警察が相手にしてくれるわけがないこともきっちり描かれていて、それでいて盛り上がる落とし所も用意されていて満足。
何より、主人公のジェーンに共感できたのが一番だったかもしれません。
非常に楽しく読めた作品でした。
| [海外作家:A〜E]ジル・チャーチル | 17:49 | comments(0) | - |
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