スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
フェニモア先生、宝に出くわす/ロビン・ハサウェイ、坂口玲子
評価:
ロビン ハサウェイ
早川書房
¥ 945
(2003-07)
ひょんなことから宝の地図を相続した町医者探偵のフェニモア先生は、おんぼろシェヴィに乗りこみ探索の旅に出る。
だが道中、知り合いの未亡人の屋敷に立ちよると、彼女は何者かに脅迫されていた!
にわか探偵の虫がまたもやうずきだした先生は、お宝や診察のことも忘れ、調査活動にのめりこむのだが……のどかな田舎町に伝わる海賊の財宝伝説と事件の奇妙な関係とは?


ある日フェニモア先生は弁護士の訪問を受け、彼の患者の一人から不動産を遺贈されたことを知る。
それは五十エイカーもの沼地で、しかしその土地に眠る財宝の地図がくっついてきた。
にわかに宝探しの気分が高まったフェニモア先生はその地に赴くが、近所に住んでいる老婦人の患者がゴミ処理場建設用地としての土地売買の打診を断ってから脅迫されていることを知り……というストーリー。

シリーズ第3弾です。
色々な謎が登場しますが、最後にさっぱりそれが解明され、フェニモア先生以下キャラクタたちも絶好調と、満足した一作でした。
コージー(ユーモア?)ミステリなので、どうしても語り口は軽いのですが、今回のストーリーはハラハラさせられる大小の山場もあり、凝った作り。
侮れません。
シリーズが続くと納得がいかない巻もあるのが普通なのに、安心できる底辺の部分はそのままに、趣向を変えて楽しませてくれます。

車よりボートが必要な沼地とはいえ、五十エイカーとだけ聞いたフェニモア先生が作中期待しドイル夫人が驚きかけたという広さがまず疑問で調べました。
1エイカーは約4046.9平方メートルなので、20ヘクタール余り。
確かにこれを貰えるとなれば「おっ」と思いそうです。
しかし気になるのは税金。
根が卑しくてもうしわけありませんが、こちらも調べてみると、アメリカは被相続人の残した財産に対して課税する方法を取っており、つまり課税されるのはフェニモア先生ではなくスミスさんということのようです。
日本のように誰にいくら相続されるから税金はいくら、ではなく故人の総財産に対して課税されると聞かされると、面倒じゃなくて良いなと思ってしまいました。
| [海外作家:F〜J]ロビン・ハサウェイ | 10:02 | comments(0) | - |
フェニモア先生、人形を診る/ロビン・ハサウェイ、坂口玲子
評価:
ロビン ハサウェイ
早川書房
¥ 777
(2002-05)
ミステリ好きの医師フェニモア先生は、実物の屋敷を模し、一族の一人一人に似せた人形を収めたドールハウスで有名なパンコースト家を往診した。
屋敷では感謝祭の日、ドールハウスと人形が何者かに荒らされ、直後にそれとそっくりの状況で一族の女性が殺されていた。
昔からの患者である女主人に呼ばれた先生は、本業の診察よりもにわか探偵としての協力を依頼されてしまう……読者への挑戦など趣向に富んだシリーズ第二弾。


一族の家を忠実に再現し、一人一人に似せた人形まで配置しているドールハウスを趣味にしていることで有名なパンコースト家の老婦人・エミリーはフェニモアの患者である。
彼女から感謝祭の日に姪が死亡し、しかもそれそっくりにドールハウスの人形が荒らされていたことを知らされたフェニモアは調査に乗り出すが、第二第三の事件が起き……というストーリー。

「資産家一族内で連続して起こる見立て殺人」という、横溝かクリスティかというような内容のフェニモア先生シリーズ第2弾。
登場人物は資産家の女主人のその妹、弟にその妻、息子たちにそのまた妻に子供たち……とこれまた典型的。
気味の悪い引用文に、読者に「犯人がわかったら、カッコのなかに書きいれてください」と挑戦するなど、やってくれます。
ですが、死亡率の高さにくらべて、やはり軽い読後感の作品でした。
もっと誰も彼も怪しく見えるように書けば良いのに、と思いつつ、それだとこのシリーズ作品の良さがなくなってしまうのかもしれないとも。
あと、前作「墓を掘る」ではホレイショ少年とのコンビは心温まったのですが、今回も「恵まれていない」少女・キャリーに救いの手を差し伸べるなど、先生と看護師・ドイル夫人(そして著者の)善良さには感心します。
ストレートにこういうことを書かれると、やはり嬉しくなりますね。
| [海外作家:F〜J]ロビン・ハサウェイ | 11:04 | comments(0) | - |
フェニモア先生、墓を掘る/ロビン・ハサウェイ、坂口玲子
評価:
ロビン ハサウェイ
早川書房
¥ 798
(2001-05)
昔気質のフェニモア先生は小さな診療所の開業医。
愛猫を撫で撫でミステリを読み耽る彼だが、時には実際の事件に遭遇することも。
死んだ飼い猫を埋めたいという少年を手伝って地面にせっせと穴を掘れば、そこから女性の死体が!
死体の奇妙な埋葬法に疑問を感じた先生は、本業そっちのけで調査に奔走するが……にわか探偵フェニモア先生の推理がさえわたる新シリーズ。
アガサ賞、マリス・ドメスティック・コンテスト受賞作。


父親から受け継いだ予約制の診療所を個人で開業し、金銭目的の無用な治療は拒否するような善良な医師である・フェニモアは、副業として探偵を選択している。
ある日、死んだ飼い猫の死体を地面に埋めたいと願う少年・ホレイショと遭遇したフェニモアは彼をアメリカ先住民の墓地として保護されている土地へ案内する。
しかしそこで地面を掘り返した彼は、先住民の伝統的な方法で埋葬された女性の死体を発見。
彼女は、フェニモアの医師仲間の息子の婚約者だった……というストーリー。

主人公が医師だとか弁護士だとか、一般の人から見れば特殊な職業に就いている人を探偵役にしたミステリというのは、よく見ますし魅力的。
それでいて「その職業だったのは何の意味があるの?」と言いたくなることがあったり、難しい用語が頻出したり繰り返される事実の説明にうんざりしたくなることも。
その点、この作品は軽い作風で読みやすさを保ちながら、主人公が医師であることがさりげなく利用されていて好感が持てました。
それだけでなく、何が好きかって、主人公以下のキャラクタ設定です。
ハンサムでタフで女好きで暴力沙汰もOKな主人公も嫌いではありませんが、彼お気に入りのスリッパがなくなったことで口論する自分の診療所の看護師と手伝いの少年を宥めながら、内心「ああスリッパ…!」なんて考えているところがたまりません。
ミステリとしては、もっと怪しい人物が出てきても良いのではないかと思わないでもないですが、楽しい作品でした。
| [海外作家:F〜J]ロビン・ハサウェイ | 10:28 | comments(0) | - |
| 1/1PAGES |