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故郷から10000光年/ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア、伊藤典夫訳
評価:
伊藤 典夫,ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
早川書房
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(1991-04)
粒子加速研究所の大惨事が、地球を壊滅させ、ひとりの男を時間の乱流へと押し流した。
だが男の意志は強かった。
彼はおのれの足で失われた“故郷”へと歩いて帰るべく、遥かなる旅に出立したのだ――。
「故郷へ歩いた男」ほか、ティプトリーの華麗なるキャリアの出発点である「セールスマンの誕生」、最高傑作と名高い「そして目覚めると、わたしはこの肌寒い丘にいた」など、全15篇を収録するSFファン待望の第一短篇集。


短編集で
「そして目覚めると、わたしはこの肌寒い丘にいた」「雪はとけた、雪は消えた」「ヴィヴィアンの安息」「愛しのママよ帰れ」「ピューパはなんでも知っている」「苦痛志向」「われらなりに、テラよ、奉じるはきみだけ」「ドアたちが挨拶する男」「故郷へ歩いた男」「ハドソン・ベイ毛布よ永遠に」「スイミング・プールが干上がるころ待ってるぜ」「大きいけれど遊び好き」「セールスマンの誕生」「マザー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」「ビームしておくれ、ふるさとへ」
の計15編を収録。

凄く贅沢な短編集でした。
本来は時間SFとして紹介されていた「ハドソン・ベイ毛布よ永遠に」を読むためだけに手にしたのですが、それぞれ長編が書けてしまいそうなアイデアで次々読まされて嬉しいやら疲労するやら、大変でした。
SFというと暗いものも思い浮かびますが、明るく笑えるものが多かったです。
難しいものは苦手な私にはありがたい作品集でした。

面白かったのは粒子加速研究機関で起きた大事故により地球環境が変化した後研究所があった箇所に出来たクレーターに“怪物”が出現し……という「故郷へ歩いた男」が切り口が素晴らしいです。
また明るい異星人コンタクトものの連作「愛しのママよ帰れ」「ピューパはなんでも知っている」の2作、それに銀河規模のレースを描いたコメディでありながら、最後感動してしまった「われらなりに、テラよ、奉じるはきみだけ」も良いです。


JUGEMテーマ:読書
| [海外作家:P〜T]ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア | 08:42 | comments(0) | - |
たったひとつの冴えたやりかた/ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア、浅倉久志
評価:
ジェイムズ,ジュニア ティプトリー,浅倉 久志
早川書房
¥ 756
(1987-10)
やった!これでようやく宇宙に行ける!
16歳の誕生日に両親からプレゼントされた小型スペースクーペを改造し、連邦基地のチェックもすり抜けて、そばかす娘コーティーはあこがれの星空へ飛びたった。
だが冷凍睡眠から覚めた彼女を、意外な驚きが待っていた。
頭の中に、イーアというエイリアンが住みついてしまったのだ!
ふたりは意気投合して〈失われた植民地〉探険にのりだすが、この脳寄生体には恐ろしい秘密があった…。
元気少女の愛と勇気と友情をえがいて読者をさわやかな感動にいざなう表題作ほか、星のきらめく大宇宙にくり広げられる壮大なドラマ全3篇を結集!


短編集で
「たったひとつの冴えたやりかた」「グッドナイト、スイートハーツ」「衝突」
の計3編を収録。
連作短編集と言うようなつながりはないのですが、バックグラウンドが同じ設定となった3作と、その合間合間にそれらの“物語”について語る異星人の司書と学生のシーンが挿入されていて、一つの流れに沿った作品集だと言えるでしょう。

表題作は主人公が16歳のお転婆娘ということもあって、明るい雰囲気でお話が進みます。
それだけに、コーティーの頭の中に住み着いた礼儀正しい寄生生物の秘密が徐々に明らかになっていく様は悲しい。
言葉の通じない大きな誤解のある異星人同士のファースト・コンタクトを描いた「衝突」も印象深いです。
また、どの話というわけではなく作品集全体での設定ですが、リアルタイムで交信が出来ない地域をゆくことになるため、まるで手紙のように過去の出来事が基地に届くのが好きです。
よく出来たすれ違いでした。
| [海外作家:P〜T]ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア | 16:06 | comments(0) | - |
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