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ウォッチメーカー/ジェフリー・ディーヴァー、池田真紀子訳
評価:
ジェフリー ディーヴァー
文藝春秋
¥ 770
(2010-11-10)

評価:
ジェフリー ディーヴァー
文藝春秋
¥ 720
(2010-11-10)

“ウォッチメイカー”と名乗る殺人者あらわる!
手口は残忍で、いずれの現場にもアンティークの時計が残されていた。
やがて犯人が同じ時計を10個買っていることが判明、被害者候補はあと8人いる――尋問の天才ダンスとともに、ライムはウォッチメイカー阻止に奔走する。
2007年度のミステリ各賞を総なめにしたシリーズ第7弾。


リンカーン・ライムシリーズ第7弾。

“ウォッチメイカー”と名乗る犯人による、猟奇的な連続殺人の捜査がライムに依頼される。
いつものように証拠から犯人を追いつけようとするライムだったが、一筋縄ではいかない。
そして、優秀な捜査官であるアメリアが、自殺として処理されかかった謎の多い事件に刑事として初めて関わり、その捜査を優先させて欲しいと訴えてきて、調子が出ない。
しかし、現場に誇示するように置かれたアンティークの時計の購入履歴から、殺人がまだまだ続くことが危惧されるが……というストーリーです。

必ず上下巻まとめて買って、一気に読むべきです。
シリーズのマンネリを感じさせた上巻では、犯人の描写やアメリアに起こった出来事の重苦しさが目立っていたような気がしますが、下巻に入ってそれが一気に払拭されます。
どのパーツを説明してもネタバレになりそうで怖いぐらい。
どんでん返しと言い張るならこれぐらいしてくれ、と他作家に言いたいぐらいの出来で、このプロットを書ききる著者の力に感服いたしました。
こんな面白い小説を書いてくれてありがとう!と手紙を書きたいです。
さすが、「このミス」と「文春ミステリベスト」で共に1位に輝くだけあります。
満足しました。

この文庫版、解説が児玉清氏でした。
ぐっとくる文章で思わず頷いてしまったのですが、最後に『本書の面白さの秘密』として、翻訳の見事さが具体例と共に賞賛されていました。
その一例を読んで、私も児玉氏に心から同意したくなりました。
翻訳の池田真紀子氏に、こんな素晴らしい文章で読ませてくれてありがとう!と言いたい。
そして日本語のわかる日本人で良かった、と思ってしまったのは完全な余談ですね。

この作品でゲスト出演し、人間の所作や表情を読み解く「キネシクス」で事件解決に協力したキャサリン・ダンスは、その後『スリーピング・ドール』という作品(未文庫化)で活躍しています。


JUGEMテーマ:読書
| [海外作家:A〜E]ジェフリー・ディーヴァー | 20:00 | comments(0) | - |
12番目のカード/ジェフリー・ディーヴァー、池田真紀子訳
評価:
ジェフリー ディーヴァー
文藝春秋
¥ 800
(2009-11-10)

評価:
ジェフリー ディーヴァー
文藝春秋
¥ 840
(2009-11-10)

ハーレムの高校に通う16歳のジェニーヴァが、博物館で何者かに襲われそうになるが、機転をきかせて難を逃れる。
現場にはレイプのための道具に、1枚のタロットカードが残されていた……。
単純な強姦未遂事件と思い捜査を始めたライムとサックスだったが、その後も執拗に少女を付け狙う犯人に、何か別の動機があることに気づく。


リンカーン・ライムシリーズ第6弾。

博物館で自分のルーツを探っていたジェニーヴァは、何者かに襲われそうになる。
犯人に気付いていないふりをして、間一髪逃げられたジェニーヴァだったが、その後も付け狙われ、巻き添えとなって死者も出る。
捜査を依頼されたライムとサックスは犯人の狙いに悩むが、一方ジェニーヴァにもおとなしく保護されたくない理由があるようで……というストーリーです。

今回のヒロインたるジェニーヴァは黒人で、彼女のアイデンティティに関わる描写から黒人の歴史へと話が展開するに至って、非常に興味深いものがありました。
黒人英語というものがあることすら知らなかったので、ストーリーを追いかけるだけでなく、面白く読みました。
加えて、そのジェニーヴァが魅力的で。
ちょっと謎があって、頑固で、しっかりしてて。
シリーズが長くなってきても内輪ウケなだけでなくゲスト出演者(?)を遜色なく造形してくるのはさすがです。
もちろんシリーズ作らしい登場もあって、ファンとしては嬉しい限り。
ライムとアメリアも相変わらずです。

また、肝心の謎。
合衆国成立時に関わるところまで広がった謎が、少女の殺人未遂事件とどう繋がるのか。
話を派手にするだけなら、いくらでも転がっていますが、二転三転する“真相”と、最後には納得です。
ジェットコースターのようなストーリーと見合うだけの落とし所を、毎回きちんと作って楽しませてくれる著者には感謝です。

ただ、黒人の歴史に触れるあまり、やや硬い印象だったかなと思います。
そこが面白かったことも事実ですが、シリーズ通してだとまずまずの出来かと。
このシリーズに関しては、どんどん贅沢になってきている気がします。

上下巻完結。


JUGEMテーマ:読書
| [海外作家:A〜E]ジェフリー・ディーヴァー | 11:30 | comments(0) | - |
魔術師/ジェフリー・ディーヴァー、池田真紀子訳
評価:
ジェフリー ディーヴァー
文藝春秋
¥ 840
(2008-10-10)
ニューヨークの音楽学校で殺人事件が発生、犯人は人質を取ってホールに立てこもる。
警官隊が出入り口を封鎖するなか、ホールから銃声が。
しかし、ドアを破って踏み込むと、犯人も人質も消えていた……。
ライムとサックスは、犯人にマジックの修業経験があることを察知して、イリュージョニスト見習いの女性に協力を要請する。


リンカーン・ライムシリーズ第5弾。

音楽学校の警備員から悲鳴が聞こえたとの通報を受けたパトロール警官二名はホールで犯人と対峙したはずだった。
しかしその姿は封鎖したはずの室内から忽然と消え失せる。
この不可解な事件にあたることとなったリンカーン・ライムとアメリアは、犯人がマジックに詳しいとみて調査に乗り出すが……というストーリーです。

10月に発売されたのをすっかり忘れていて、書店を探しまわりました、リンカーン・ライムシリーズ第5弾です。
相変わらずのジェットコースター・ストーリーでした。
そして今回は協力を要請される、若きマジシャン・カーラの存在が見事。
詳しく書けないのが残念でなりませんが、彼女の登場そのものがマジックのようでした。
最後の最後まで驚かされました。
また、ライムとアメリア以下、ライムチームの面々はいつも通り。
偏屈なライムは本当に愛すべきキャラクタですし、第1弾からすっかり感情移入する癖がついているアメリアには……著者は厳しいですね〜。
でもそれにまつわるエピソードは、ライムとアメリアらしくて好きです。
ただ、今回の犯人にあまり恐怖感を憶えなかったのが残念でした。
ストレートな出来だな、と思った前作「石の猿」(参考)の犯人より遥かに魅力的で派手なディティールをまとっているはずなのに何故か。
これは好みの問題でしょうか。
シリーズ外作品「悪魔の涙」に登場したキャラクタも出演するのも楽しい一幕でした。

上下巻完結。
魔術師(イリュージョニスト)〈下〉 (文春文庫)
魔術師(イリュージョニスト)〈下〉 (文春文庫)
ジェフリー ディーヴァー


JUGEMテーマ:読書
| [海外作家:A〜E]ジェフリー・ディーヴァー | 10:24 | comments(0) | - |
石の猿/ジェフリー・ディーヴァー、池田真紀子訳
評価:
ジェフリー ディーヴァー
文藝春秋
¥ 770
(2007-11)
中国の密航船が沈没、10人以上の密航者がニューヨークへ上陸した。
同船に乗り込んでいた国際手配中の犯罪組織の大物“ゴースト”は、自分の顔を知った密航者達の抹殺を開始した。
科学捜査の天才ライムが後を追うが、ゴーストの正体はまったく不明、逃げた密航者たちの居場所も不明だ――果たして冷血の殺戮は止められるのか。


リンカーン・ライムシリーズ第4弾。

手術を目前に控えたライムは、蛇頭の大物犯罪者である“ゴースト”と呼ばれる男の逮捕に協力を要請される。
彼の働きによって発見された中国の密航船は、しかし“ゴースト”の手によって爆破され沈んでしまう。
多くの密航者や船員が水死するなか、なんとか助かった者たちを自分の保身のために射殺していく“ゴースト”。
こうして、助かった密航者たちは当局からも“ゴースト”からも逃れ生き延びようとし、“ゴースト”は当局に捕まらないように密航者の皆殺しを試み、ライムたちは密航者の保護と“ゴースト”の逮捕を目的に動くことに……というストーリー。

今回も楽しませていただきました。
二転三転する展開とあちこちにある仕掛けは相変わらずです。
ですが、今回はその「相変わらず」感がちょっと裏目に出たというか、あまり驚かされた感じがしませんでした。
規定通り予定通りに物語が進み、読みやすかったわけですが、逆に大きな興奮(「やられた!」と思わず叫ぶような)がないのです。
水準以上の物語だとは思うので、ディーヴァーの筆に慣れたが故の贅沢な感想なのでしょう。
また今回は相手が中国人とあって、オリエンタル趣味と申しましょうか、東洋の神秘みたいな描き方が随所にあってちょっと笑えました。
物語を追うのに萎える程の突飛なものはありませんでしたが、やはり気になってしまいましたね。

ただ、今回はその中国人絡みで、孤独なライムに良い友人が出来ます。
彼の存在がむしろライムやアメリアを食ってしまっているほどです。
これが私には非常にツボで、評価が高くなっております。
4作品目で、事件に関してはいつも通りかもしれませんが、シリーズ途中巻として新たな展開を見せたような気がしました。

上下巻完結。
石の猿〈下〉 (文春文庫)
石の猿〈下〉 (文春文庫)
ジェフリー ディーヴァー


JUGEMテーマ:読書
| [海外作家:A〜E]ジェフリー・ディーヴァー | 01:35 | comments(0) | - |
クリスマス・プレゼント/ジェフリー・ディーヴァー、池田真紀子他
評価:
ジェフリー ディーヴァー
文藝春秋
¥ 950
(2005-12)
スーパーモデルが選んだ究極のストーカー撃退法、オタク少年の逆襲譚、未亡人と詐欺師の騙しあい、釣り好きのエリートの秘密の釣果、有閑マダム相手の精神分析医の野望など、ディーヴァー度が凝縮されたミステリ16作品。
リンカーン・ライムとアメリア・サックスが登場する「クリスマス・プレゼント」は書き下ろし。


短編集で
「ジョナサンがいない」「ウィークエンダー」「サービス料として」「ビューティフル」「身代わり」「見解」「三角関係」「この世はすべてひとつの舞台」「釣り日和」「ノクターン」「被包合犯罪」「宛名のないカード」「クリスマス・プレゼント」「超越した愛」「パインクリークの未亡人」「ひざまずく兵士」
の計16編を収録。

どんでん返しが魅力のひとつである著者らしく、短編でも様々な仕掛けをしてくれていました。
しかし、短編は短編。
最初の「ジョナサンがいない」でやられた、と思い頭を切り替えて警戒したせいか、まえがきで『長編は善が勝利するように書くことを心掛けているが、短編はいかにショッキングに書けるかだ』といった内容のものがあって信頼出来ない語り手を想定できたせいか、唸らされるようなトリックや展開はありませんでした。
あっさりしているのですよね。
長編のような、凝りに凝ったどちらへ転がるかわからない手に汗握る展開を期待すると肩透かしを食らうかもしれません。
しかも16編とあまりにボリュームがあって、それぞれ全て設定がバラバラで、少し疲れてしまいました。

ですが、好きな作品もあります。
金持ち相手の仕事に嫌気が差している精神分析医の「サービス料として」や、現金輸送車強盗事件の顛末を描いた「見解」、ヴァイオリン強盗を捜査する警官の「ノクターン」は好きです。
(あまり詳しく「何故好きか」を書くと、それだけでネタバレしてしまいそうです)
また、表題作の「クリスマス・プレゼント」はリンカーン・ライムシリーズですから、やはり別格。
シリーズを追いかけている方は、是非これだけでもお読み下さい。
| [海外作家:A〜E]ジェフリー・ディーヴァー | 17:56 | comments(2) | - |
エンプティー・チェア/ジェフリー・ディーヴァー、池田真紀子
評価:
ジェフリー ディーヴァー
文藝春秋
¥ 750
(2006-11)
脊椎手術のためにノースカロライナ州を訪れていたライムとサックスは、地元の警察から捜査協力を要請される。
男一人を殺害し二人の女性を誘拐して逃走した少年の行方を探すために、発見された証拠物件から手掛かりを見つけるのだ。
土地勘もなく分析機材も人材も不十分な環境に苦労しながらも、なんとか少年を発見するが…。


リンカーン・ライムシリーズ第3弾。
四肢麻痺という状況を劇的に好転させるかもしれないかわりに危険を伴う手術を受けにノースカロライナ州までやってきたライムだったか、付き添っているアメリアはライムの死という恐怖から手術に賛成しない。
ようやく取れた予約が次の日に迫っているなか、地元の警察から殺人犯となった昆虫を偏愛する青年が誘拐した女性を発見する手伝いをして欲しいと頼まれる。
傲慢な四肢麻痺の犯罪学者という特殊な存在を受け入れられない警察の中で奮闘するライムと、いつものように現場で犯人の足あとを探すアメリアだったが……というストーリー。

3作目のハラハラさせられるところは、やはりアメリアの選択。
ライムと事実上対立し、地元警察に追われることになる彼女の精神状態を考えると、本当にドキドキしました。
誤射に至っては、ちょっとアメリアに試練を与えすぎじゃないかと平和な生活を享受する日本人としては、著者に憤りも。
あと、二度の追いかけっこの舞台となる場所が凄い。
アメリカで連続殺人犯が多いのは死体を隠す場所に事欠かないからだというお話を聞いたことがあるのですが、すぐ側に生活圏があるというのに普通の人間は立ち入れないような森や沼が実際に存在しているのだと感心しました。
日本だと余程の場所でない限りありえないシチュエーションです。
最後はお決まりのどんでん返しもあって、スピード感は相変わらず。
2作目の出来が良いだけにやや落ちる感想は持ちましたが、シリーズ途中巻として充分に楽しめました。

上・下巻完結。
エンプティー・チェア〈下〉
エンプティー・チェア〈下〉
ジェフリー ディーヴァー
| [海外作家:A〜E]ジェフリー・ディーヴァー | 10:51 | comments(0) | - |
コフィン・ダンサー/ジェフリー・ディーヴァー、池田真紀子
評価:
ジェフリー ディーヴァー
文藝春秋
¥ 690
(2004-10)
FBIの重要証人が殺された。
四肢麻痺の科学捜査専門家リンカーン・ライムは、「棺の前で踊る男(コフィン・ダンサー)」と呼ばれる殺し屋の逮捕に協力を要請される。
巧みな陽動作戦で警察を翻弄するこの男に、ライムは部下を殺された苦い経験がある。
今度こそ……ダンサーとライムの知力をつくした闘いが始まる。


リンカーン・ライムシリーズ第2弾。
大物武器密売人を有罪にするための証人だった民間航空運輸会社の社長が殺されてしまう。
マフィアに雇われた殺し屋、コフィン・ダンサーの仕業だと断定され、ライムは残る証人を守りながら犯人を逮捕できるのか……というストーリー。

1作目「ボーン・コレクター」より、正直面白いです。
派手でスピーディーな展開は相変わらずですが、殺し屋“コフィン・ダンサー”の存在感が抜群。
海外ミステリ・サスペンスだと日本の本格物のような、手の内をさらして「前半までに登場する人物の誰かが犯人です」と宣言するようなものは少なくて、最初から犯人がそれとわかる形で登場しその人間性や動機を詳しく描いているものや、あれだけ推理しておいて!という最後の最後に出てきたよくわからない人物が犯人だったりとかするのですが、この作品はそのどれでもなくどれにも当てはまっているような気がします。
しかも「どんでん返し」があると聞いていたので、わりと注意深く読んだつもりでしたが、やられました……。
加えて、ライムとアメリアの関係も事件を契機に進みます。
常に不機嫌で扱い難いライムですが、実は臆病で繊細。
アメリアも可愛くて…こういう人間関係の経過が楽しめるのも、シリーズものならではというところでしょうか。

上・下巻完結。
コフィン・ダンサー〈下〉
コフィン・ダンサー〈下〉
ジェフリー ディーヴァー
| [海外作家:A〜E]ジェフリー・ディーヴァー | 22:43 | comments(0) | - |
ボーン・コレクター/ジェフリー・ディーヴァー、池田真紀子
評価:
ジェフリー ディーヴァー
文藝春秋
¥ 700
(2003-05)
ケネディ国際空港からタクシーに乗った出張帰りの男女が忽然と消えた。
やがて生き埋めにされた男が発見されたが、地面に突き出た薬指の肉はすっかり削ぎ落とされ、女物の指輪が光っていた…女はどこに!?
NY市警は科学捜査専門家リンカーン・ライムに協力を要請する。
彼は四肢麻痺でベッドから一歩も動けないのだが…。


映画化もされたリンカーン・ライムシリーズ第1弾。
科学捜査の専門家であるライムは事故で四肢麻痺となり、私生活では尊厳死を選択しようと画策しながら、天才と言われた頭脳はそのままで捜査に協力することとなる。
しかし首から下で動かせるのは薬指一本。
そこで現場に行き厳密な証拠採取をする「手足」として、死体の第一発見者として冷静で確実な態度を取ったアメリアを使うが、あと一歩のところで被害者の救出に失敗する。
そして……というストーリー。

わがままいっぱいで頑固な犯罪学者のライムと、彼に反発しながら捜査をすすめる必死なアメリアというコンビ誕生の第1弾です。
本当に面白かったです。
息もつかせぬ展開と言いますか、先が読みたくて必死でページをめくりました。
物語を堪能する暇もなかったです。
私は映画が先なのでストーリーは完全にわかっていたのですが、それでも楽しく読めました。
もともとサイコ・スリラーが大好きなので、こういう派手な話は大歓迎。
やはりこういう系列のお話は舞台がアメリカに限ります。

上・下巻完結。
ボーン・コレクター〈下〉
ボーン・コレクター〈下〉
ジェフリー ディーヴァー
| [海外作家:A〜E]ジェフリー・ディーヴァー | 22:07 | comments(0) | - |
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